博物館と教育

インターンが始まって一週間が経ちました。最初は私の癖で、初めての環境に本当にビクビクしていました。完全に受け身になっていて、英語もどもっていました。雪の予報が流れていたので、水曜は上司も休んでいて、私は暇でした。その分、インターネットでインターン先のサイトを見て、どんなことをしているのか見ていました。私は、大まかに言うと個人が分からないので言うと、スミソニアン団体でインターンしています。スミソニアンと言っても、たくさん博物館を持つ政府機関の一つで、たくさんの部署があります。初日はセキュリティーカードを作るなどの諸作業をしていました。火曜は、水曜は、とにかく何をしていたのか忘れる程暇でした。でもスミソニアンについて勉強をしていました。
そして昨日はランチ・ミーティングがありました。事前に何も言われていなかったので驚きました。ランチ・ミーティングはお昼(サンドイッチやドリンクやお菓子)が振る舞われ、食べながらのミーティングでした。テーマは博物館と教育です。退官した大学の教授が私のいる部署に一時的に部署を置き、この部署をサポートしているのですが、彼がアメリカの博物館教育の歴史をレクチャーしました。私はアメリカのそれは知らなかったので、とても刺激になりました。博物館教育がどうとらえられ、定義されてきたのか、等です。レクチャーのあと、みんなでそのテーマについて話し合いました。その時点ですでにすごいと思っていたのですが、日本ではすでにそれは簡単に定義つけられていて、今更、というようにそういうテーマはあまり議論されていないように思います。でもここでは、真剣に、「博物館とは何か」「図書館と博物館との違いは何か」「今後に向けてわれわれは何をするべきなのか」を話し合っていました。日本ですっと考えてきましたが、その答えが見つからないでいた私は、ここで、答えなどないんだと思いました。社会が変われば定義もそのつど変わるでしょうし、それを考え議論しながら同時に出来ることを最大限アウトプットしてるんだと感じました。なので、私はこれから滞在中にみんながどう考え動いているのかをじっくり観察しようと思いました。私はそんなこんなで少し興奮して、そして元気になりました。そうすると、英語も依然のレベルで話せるようになり、同じトレーニングルーム(私のいる部署はたくさんのインターンを受け入れているので、専用の部屋があるんです)の人とも前より気軽にコミュニケーションがとれるようになりました。私の仕事自体は、今のところほとんどありません。でもそれは、スミソニアンだから利益を上げるところではないので、また、スミソニアンは本当に多くの海外からのインターンを受け入れているので、要領を得いているので、最初はこんなものらしいです。がっつり仕事をとっていくより、たくさんのものを見せて、考えさせようという狙いなのだと、上司にも言われました。私もトレーニングルームで時間が余ったときは、ホームページを見ています。サイトも本当に充実していて、それをみるだけでもこの部署の役割や活動が分かるからです。また、私のケースですが、インターンといえど、スタッフの一員なので、スミソニアンのスタッフ専用の図書館が利用できるとのことでしたので、さっそく手続きをして利用しようと思います。日本の博物館学はどちらかと言うと行き詰っているような状況なので、こちらの本を読んで、本からもアメリカの博物館学の動向や考え方を知ろうと思っています。私の分野についてはこのくらいにすると、インターンは前半の語学留学と比べると、誰かと遊ぶ機会が極端にすくなくなるような気がします。学校の友達も、ワシントンDCは初めてなわけで、みんな好奇心の塊で、一緒にいろんな所に遊びに行っていましたが、今は現地のアメリカ人でほとんどです。幸い、私は語学時代に作った友達がまだいるので、彼らとまた遊ぼうと思っています。とにかくDCは私の関心の的である博物館の宝庫なので、好奇心がつきません。
さて、話は変わって、昨日近所のsafeway(スーパー)で募金活動に募金をしました。なにやらパンフレットを各種置いていたので、そのうちの二つを持って帰りました。何の募金だったかと言うと、10代の若者に善悪の区別を教える活動をするためのものだったらしいです。パンフレットには、10代にとって(10代でなくとも)、悪いテーマがいくつかあげていました。たばこやお酒などなど、です。その中で一つ驚いたものが、ステロイドです。ステロイドはご存じ、アトピーの薬によく含まれている成分です。私もアトピー持ちなので、よく使っています。パンフレットによると、運動選手にとっては違法な薬なんだそうです。知らなかった!その影響は、使い続けると、心臓発作などの原因にもなるそうです。なにっ?!日本では薬の使用をやめるとアトピーがぶり返す副作用があるので頼らないようにすべきとの考えが結構あるがために悪い印象があるのですが、そんな悪作用もあったとは驚きです。
さて、今外は雪です。実は昨日から天気予報は一斉に各チャンネルがブリザードだと言っているんです。そして今朝駅で配られていたフリーの新聞の第一面が以下の写真です。矢印の先は天気予報欄です。今日は職場に行っても、当然のごとくインド人の上司は休んでいて、私も9時出勤したのですが、10時には出ました。スタッフが今日は早く帰った方がいいよと言ってくれました。こちらでは天気予報が今日のように悪くなると、テレビで主要機関の閉鎖状況がテロップで流れます。スミソニアンは政府機関(国立)なので、勿論出ます。今日は午後早めに閉鎖されるとのことでした。それにしても、そんなにすごい吹雪がくるんでしょうか?なんでも今年一番大きな吹雪らしいです。すでに雪が降り始めています。今日もsafewayに寄ったんですが、いつもよりすごい人だかりで、みんな外出できなくなる分の食糧を買い貯めしていました。半分はお菓子でしたが^^家に帰ると、B嬢の彼氏も帰ってきて、彼もたくさんの食糧と、そしてXBOX(ゲームの)を持ってきていました!完全に冬ごもりの準備でした。私もお菓子を買って、備えています。私は家にいてもすることはたくさんあるので(残業?も持って帰りました)、たぶん暇にはならないと思います。
それではまた。