ボランティア活動できちゃいましたVol.02
さて、続きまして現場に到着してからの様子をば。
【現場編】
ニーズ票に書かれた住所をナビにセットし、現地へ。
到着すると、依頼主さんがすでに掃除を始めていて、我々を迎え入れてくれました。
現場は約300坪に及ぶアパートの敷地。
依頼主さんから汚泥や津波に流されてきた物、その他の撤去すべきものを聞き、いざ、作業へ。
流されてきた物は家屋の材木のようなものや泥と混じり合い、大きな山を作っています。
それをスコップを使って、一輪車に積込み、アパートの隣にある敷地へひたすら運搬。
流されてきたものは、洋服やゲームボーイのソフトやダイヤモンドの保証書や記念写真などさまざまです。
中には金庫もありました。中身はありませんでしたが。
また、現場のアパートは1F部分がほぼ半分浸水したようで、おそらくそこで使われていたであろう洗濯機や冷蔵庫、それから畳なども同様に運び出します。
約3時間程度かけて山を2つほど綺麗にした後、持参したおにぎりでお昼休みです。
この日の石巻は太陽が燦々と輝く、ピーカンな日和。
風も強く、汗をかきながらも、舞い上がる砂ぼこりを吸い込まないように注意しながらの作業。
午後の作業で依頼されていた内容はすべて終え、現場を後にしました。
【報告編】
再びボランティアセンターに戻ると、まずは借りた道具の掃除です。
泥に塗れ一日の仕事を終えた、スコップやバケツなどを綺麗にしてから、返却します。
水も潤沢に使えるわけではないので、大切に大切に。
それから本部に行き、その日の作業報告を行います。
ニーズ票では2時間で終わる想定だった作業も実際には倍以上かかったことを伝えたり、現場で拾った個人を判別できる写真を届けたりします。
もし、依頼内容がその日で終わってなければ案件は翌日以降に引き継がれますが、我々の請け負った作業はこの日で完了です。
【まとめ】
正直なところ、想定していよりもかなりスムースにボランティア活動ができました。
それは、きっと石巻のボランティアセンターのオペレーションが非常に整備されていたこと。
そして、筆者自身が実家を拠点に活動できたことも大きいと思います。
やはり実際に現場の状況を目にし、テレビを観ているだけでは感じられない匂いをかぎ、汚泥や流された物を掻き出す作業をするというのは、それなりの覚悟が必要です。
ただ今回、被災地以外の我々はそういった前提のもと、自己責任ということを肝に命じた上で、もっとカジュアルにボランティアに参加できるような雰囲気になってもいいんじゃないかなあ、と思いました。
まずは生活できる領域をきれいにすること。これだけで、きっと現地にいる人たちの助けになると信じてる。
次に使う人のことも考えて、道具はしっかり手入れしましょう。
撤去されたモノの中で飾られていたお内裏様とお雛様。きっと前にきたボランティアの方が見つけて置いたのかな。
text by 小林“こばーん”朋寛
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