『悠久の車輪』可動初日の感想

kodamatsukimi2008-03-11


 公式 http://yu-sha.net/index.html
 攻略wiki予定地 http://www34.atwiki.jp/ewwiki/

タイトー製のアーケードカードアクションゲームであるところの本作、
 『悠久の車輪』は、公式サイトみていただくとおわかりのごとく
 メインのビジュアルにスクウェアエニックスのかたがた、
 吉田明彦さんなどが描かれておりまして、看板にいつわりありな感じでございます。
 いやそれは違うか。この場合看板というのは何をさすのだろう。

・本日08/3/11が正式可動初日。
 さっそくチュートリアル2回含めて6戦、スターターパックとカードスリープ含めて
 \2,800分ほど遊んでみましたのでその感想など。


・ところで気になるお値段は、カード4枚入りスターターが\500。
 サイドローダー1つ入りカードスリープ\200。
 1戦ごとカードが払い出されて
 1戦\300。コンティニュー1回まで\200。これは1戦目で負けても\200。
 対人対戦の場合『三国志大戦』と同じく連勝で\300、\200、\100の模様。
 ただしチュートリアル2回はコンティニュー不可。
 初心者はじいてどうするのでしょう。おばかです。

・おおむね『大戦』と変わらない感じです。
 つまり高い。すごく高い。ものすごく高い。
 高校生以下の方は自重。おとなも自分の責任が取れる範囲であそびませう。



トレーディングカードゲームをテレビゲームしよう、というなら
 『遊戯王』とか『カードヒーロー』『カルドセプト』などいろいろあります。
 そのカードデータを用いる、という形は『QoD』『アヴァロンの鍵』もそうなのですが
 直接、フラットリーダーにカードを置いて、カードの位置とか向きを読み取って
 それをゲーム内に反映させる、という種のアーケードカードゲームは
 『WFFC』『三国志大戦』『ガンダムカードビルダー』『アクエリアンエイジ』と
 これだけこざいます。未だこれだけしかございません。
 この『悠久の車輪』が5つめ。
 今度は看板だけでなく、中身も「スクエニ」製、現在開発中の
 『ロードオブヴァーミリオン』が6つめとなる予定。

・『WFFC』はサッカーゲームなので、各選手が本来のポジションから
 それほど大きく動くことはない。
 右サイドバックが左ラインを駆け上がったりはあまりしないわけです。
 『三国志大戦』は動かしまくります。カードが位置を表す各部隊が
 盤面を縦横自在に動き回るだけでなく
 騎兵で突撃、槍で迎撃といった細かいカード捌きすら読み取って
 ぶつかりあいに対しても影響が顕著。
 操作次第でカードの性能差を簡単に覆えせられる、これらカードゲームでも
 もっともアクションゲームよりの作品です。

・で、『ガンダムカードビルダー』と『アクエリアンエイジ』、ですが
 この2つは遊んだことがありません。のでわかりません。
 なぜか。自分の胸に手をあてて聞いてみれば、みため。これに尽きましょう。
 ガンダムとか興味ないし。ゲーマーズとか行っても買いたいものなどないし。
 その点、『悠久の車輪』は中身タイトーですごく不安には違いないが
 すくなくともみためは吉田明彦さんとかだぜ画集まだですか。という感じ。
 なのである。であるか。
 外的要因としては、『三国志大戦』がここの所、煮詰まり気味なのもありますが。


・『悠久の車輪』の基本的なところですが
 『大戦』のように1対1で、敵の本陣にあたる所を攻撃して削りきった方の勝ち。
 タイムアウトなら残り体力の多い方が勝ち、というところは同じです。
 本陣はカード武将でも攻撃できるのですが
 それより「召還獣」というのを使って攻撃した方が効率良い感じである、
 というところが独自性です。『FF』風だ。

・「召還獣」はゲージが溜まると任意好きなときに戦場に呼び出すことができ
 強力な攻撃で自動操作にて敵を攻撃してくれるのですが
 呼び出すゲージを溜めるには、戦場に「エレメンタル」を配置する必要があります。
 エレメンタル同士はもっとも近くの隣合う同士を線で結び
 エレメンタル数だけゲージが溜まり
 その合わせて形作る面の分だけ召還獣の呼び出し持続時間が長くなる仕組みです。

・エレメンタルは戦場どこでも、敵陣にも配置できる。
 より長く召還を続けるために、敵陣深く踏み込み、設置する必要がある。
 けれど敵方ももちろん同じ様に行動するわけです。
 敵のエレメントはカード武将をそこへ移動させることで破壊できる。
 敵見方のエレメンタルが結ぶ線で作られる陣地、「魔方陣」を
 こちらのはできるだけ大きく、相手のはできるだけ小さくなるように
 見方の陣地を築き、敵の妨害を撃退しを繰り返す陣取り合戦。
 それがこのゲームの主としてすべきこと、できることです。


・カードは3種類、「キーパー」「シーカー」「マスター」に分かれています。
 『大戦』でいうところのそれぞれ槍、騎馬、弓です。
 「キーパー」は、武力が高めであるものの移動速度が遅い。
 「シーカー」は移動速度が早い。
 「マスター」は武力が低めだが遠距離攻撃が可能。

・遠距離攻撃できる「マスター」は足の遅い「キーパー」に強い。
 「シーカー」は遠距離攻撃をあまり受けずに「マスター」に近づける。
 というバランスの3すくみ。『大戦』に比べると相当に単純といえましょう。
 騎兵こと「シーカー」の突撃効果もなく、「キーパー」が迎撃できるわけでもない。

・ただ、相手を倒すのが目的でなく
 素早く戦場すみにエレメントを設置する、
 あるいは敵のいないところに回り込んでエレメント破壊作業に従事する、
 という行動が重要な分、移動速度というのがあるいは『大戦』以上に重要です。 

・また攻撃かつ防衛手段として召還獣があるため、敵が固まって突っ込んでくるなら
 召還獣で返り討ちして、他の連中はそのサポートに走り回っているだけで良い、
 局地戦ですら敵と戦う必要、敵部隊を撤退させて足並みを乱させ機会を稼ぐ必要、
 それが『大戦』よりも薄い、というようにも言える。
 全体を強化して武力差で敵を叩き潰す、という必要が、基本的にない、
 というところが違うところでありましょう。


・遊んで見た感じ、もちろんまだまったく慣れていないからというのはあるにしても
 中々に忙しい感じです。
 戦場でぶつかり合って、双方とも撤退して回復中、とかいう「間」がない。
 常に陣地を構築し、敵を迎え撃ちつつ脇から妨害に走らせ
 ゲージがたまったら召還すべきかを判断し
 相手がどのタイミングで召還してくるかを見極めて、と大変忙しい。

・体力だか兵力だかの回復は、本陣に戻ることで行えます。
 ただし全ての「キーパー」は募兵持ち。立ち止まっているだけで回復できる。
 おそらく敵と乱戦中及び「マスター」に攻撃され中は回復しないと思われます。
 撤退した武将は、1度盤面から完全に外して置き
 自軍本陣に配置することで復活します。
 その際コスト、カードごとに決められた強さに見合う分のデッキ構成限度、の分だけ
 復活のためのゲージを消費。このゲージは時間経過のみで回復。
 強い武将カードほど復活させるのに時間費用がかかります。

・その他、各カードが、移動速度上昇とか敵計略効果無効化とか身代わり復活とかの
 特殊能力を持ち、やはり時間経過で溜まる、各カードごとが持つゲージを消費し
 この能力を発動させることができます。
 これがまた操作が追いつかない。
 効果内容と効果範囲と効果時間と消費ゲージと現在ゲージ量を
 各カードごとに管理しつつ全体の戦況見極めて使う必要がある。
 復活用ゲージもやはり溜めておかなければキーカードが撤退したとき困るし
 そして召還ゲージの溜まり具合の監視と
 効果に関わる自軍エレメント数の確認も怠れない。
 すごく複雑です。



・また遊び始めたばかりなのでさっぱりわかっていないのですが
 なかなか面白いではないか、というのが現在の感想。
 『三国志大戦』と比べてどうか。目新しい。
 もちろんネット接続全国対戦である対人対戦を重ねていく過程で
 どれほど底を深く持てるか、カードバランスを整えることができるか。
 それ次第で十分遊び応えのあるゲームになり得ると思います。


・『大戦』はもう3年。個々人の操作技術というのはどこまでも上がっていくものでもない。
 ゆえに次第にどうしても、カード組み合わせのデッキバランス差が
 強く意識されてしまいます。
 それをリセットする、目先を変える意味で『悠久の車輪』には期待したい。
 でもタイトーだからな。どうかな。
 まあ『大戦』もセガであれだけできたのですから
 われわれの貢に応えて頑張っていただきたいものであります。