シールドオーバーレイが残ったままになる

背景：アイコンオーバーレイ

Vistaでは管理者としてログインしている場合でも、デスクトップは標準ユーザのプロセスになっています。そして管理者権限が必要になる処理のエントリポイント（メニューやボタンなど）にシールド（盾）アイコンをつけておき、そこを通過する時にユーザの承認を得るようになっています。（ＵＡＣ）
その一環として、あるプログラムが「管理者として実行することを必要とする」とＯＳが判断した場合、自動的にプログラムアイコンにシールドのオーバーレイがつけられます。その判断は以下のように行われます。

• 実行ファイルに対してマニフェストが与えられている（EXE中のリソースに埋め込まれている or AAA.EXE.manifestファイルがある）場合、マニフェスト中の RequestExecutionLevelの指定を使用します。
• マニフェストの指定がない場合、プログラムは互換モードで動作し、ディレクトリやレジストリの仮想化などが動作します。そしてＯＳはあるヒューリスティックによって、プログラムがインストーラでないかを推定し、インストーラとみなされた場合は管理者権限が必要としてシールドがつけられます。

発生した問題

Squeakland for Vistaのインストーラを開発していました。VMのsqueak.exeは管理者特権は不要なので、RequestExecutionLevel=asInvokerというマニフェストを与えてあります。
しかしインストールした結果の squeak.exeのアイコンにシールドオーバーレイがついています。さらに不思議なことは、シールドがついているにも関わらず、起動時に昇格の承認が行われません。
これはプログラムをアンインストール→インストールしなおしても解消されません。

原因と解決策

開発の過程で、管理者権限を必要とするマニフェストを与えてそれをインストールしたことがありました。どうもその時のシールドつきアイコンイメージがキャッシュされていたようです。
VistaにはTweakUIがないため、以下の手順により手作業でアイコンキャッシュを再構築します。

1. コマンドプロンプトを管理者とし起動
2. cd %UserProfie%\AppData\Local
3. attrib -h iconcache.db
4. delete iconcachedb
5. エクスプローラを再起動

これにより、正しいアイコンイメージになりました。