シャーロック

シャーロック・ホームズのDVDを見る。
いやあ、やっぱりジェレミー・ブレットは最高!エレガントとはかくのごとき身のこなしをいう。
テレビではみえない表情もつぶさにみる事が出来る。
なんと「変装」の楽しげなこと!


受けたのはキャッチコピーだった。「大胆かつ繊細、不敵にして緻密、不世出の天才にして稀代の変人」
シャーロキアンを敵に回してないか?
確かにそうではあるけど、あんまりだ…

シャーロック・ホームズの冒険 完全版 DVD-BOX

シバの女王の娘

その死者の名は (創元推理文庫) さまよえる未亡人たち (創元推理文庫) 細工は流々 (創元推理文庫) シバの女王の娘 躁うつ病の母と向きあって


「その死者の名は」 エリザベス・フェラーズ 創元推理文庫 ISBN:4488159206 C0197

「さまよえる未亡人たち」 エリザベス・フェラーズ 創元推理文庫 ISBN:4488159192 C0197

「細工は流々」 エリザベス・フェラーズ 創元推理文庫 ISBN:4488159184 C0197

シバの女王の娘」躁うつ病の母と向きあって  ジャッキ・ライデン 晶文社 ISBN:9784794967220 C0097

エリザベス・フェラーズ三連発。この作家の凄い所は最後の最後まで犯人が誰かとかトリックがわからないところ。
それだけでなくこの薄さでキャラクターが立っているうえに、散文としての情景描写が優れていて美しい。
例えて言うなら「果汁百パーセントジュース」。しかもこてこての有機農業栽培。もう香りからして別物!という感じだろうか。
ついでに言うなら(失礼)この文庫の表紙を飾っている絵が又独特というか、あるいみ不気味というか。すごいぞ。
どういう画家さんなんだと言う疑問を激しく感じる。
それにしてもピンク色した顔のジョージが得体が知れず。ううん、このシリーズもう一度順番通りに読み直さないとまずいかもしれない。

シバの女王の娘」
これもまた装幀の絵が言い得て妙というくらいにはまっている。
笑えて泣けて切なくて、という三拍子揃ったいわば「アンジェラの灰」の女性版という感じである。語りのタッチといい。
この母はマリリン・モンローと二つくらいしか違わないというから、二次大戦に従軍した?マコーウィッツ君?とはちょっと年代が違うか。 それにしても、双極性障害というのはこんな地獄を家族にも強いるのか。
母と娘三代にわたる時代の流れが、大河ドラマのように語られてゆく。そういう「家族」の物語でもある。
しかし彼女等をめぐる男達の最低さの加減も尋常ではなく、とはいえそういうのが「普通」の時代でもあったのだとは思いながら読んでいるとついちょっと昔がいかに遠くみえることか。
「アンジェラの灰」に感動した人ならばきっとはまるだろうお勧めの一冊。ある程度お年を召した方にはもっとしみじみと読めるんじゃあないかと思えました。