リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

サッカー松井大輔選手の肉離れ

 Asian Cup Qatar 2011 アジアカップ2011
http://www.the-afc.com/jp/tournaments/men-a-youth/afc-asian-cup

選手たちが凱旋帰国し、連日テレビを賑わしています。昨日などあちこちチャンネルを変えて、選手の感想・回想を聞きました。

マスコミ的には李忠成が、決勝点を挙げたことと在日の帰化問題とを持つので注目の的でした。

金星根監督「李忠成を見て悲しくなった」
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=137160

今度はサンフレッチェで活躍し、レギュラーを獲得をしてほしいものです。

骨折で途中欠場した香川選手のほかに、松井選手も肉離れで早くから戦線離脱してしまいました。

香川選手は手術が成功して、全治3カ月までリハビリに入るそうです。

前向きな香川 専門家は「5カ月で復帰できれば早い方だ」
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2011/01/30/kiji/K20110130000151200.html

松井選手はどのようにしているのでしょうか。

松井、決勝T断念…帰国へ/アジア杯
http://www.sanspo.com/soccer/news/110118/scc1101180503011-n1.htm

肉離れの治療と言うのは、西洋医学ではほとんどないに等しいのではないでしょうか。皮下のうっ血が激しい場合はその血を取り除く、後はあまり動かないように固定するぐらいと思います。

松井選手はプロサッカー選手の上、かなりトリッキーと言われる動きをしますので、筋肉に過剰負担がかかったのでしょう。

その昔「プロ野球選手」の肉離れ治療を、2日にわたって行なったことがあります。

一般人なら1回の治療でフツーに歩いて帰るところですが、2回治療をしても完全には変わりませんでした。それだけプロスポーツ選手がけがをすると、患部の損傷が激しいと言うことでしょう。

セミプロと言えるような大学スポーツ選手も、何回か治療をしなければならなかったことがあります。授業の関係で安静にすることができなかった、そのことも影響していたかもしれません。

その野球選手も言ってましたが「トレーナーに相談しても、3週間ぐらいじっとしていろ」と言うだけだそうです。

肉離れを早く治すためには、血流を良くすることが大事になります。

しかし肉離れを起こすと、人間の身体は自動的にそこを守るようにできていて、血液が集まってきます。うっ血の状態ができてしまいます。

それを改善するのが治療の技術です。

患部と正常の部分との境目がいわば正常化を妨げる壁になっているので、それを少しずつ壊していくと言った方法を行います。すると最後にもっとも傷んだ患部が残ります。

それが私が行っている「私の肉離れの鍼治療」です。2時間ぐらいかかるので、治療の中ではハードな部類に入ります。

もっともこの広い世界、もっと早く治療ができる方もいらっしゃるかもしれません。

プロとしては休めばそれだけ収入が無くなるし、レギュラーポジションを失う可能性もあります。厳しい世界です。

治療期間中の精神的な負担は、我々の想像を超えていることでしょう。

昨年フィギアスケーターの高橋選手のリハビリをテレビで見ました。

フィギュア高橋が復活の銅、日本男子では初のメダル
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-13978320100219

彼の場合は膝の靱帯の損傷でしたが、リハビリは相当きつく一時は逃げ出したこともあった。それを乗り越えてメダルを獲得と言うのは、相当の精神力だったでしょう。

スポーツの世界にも鍼が取り入れられて来ています。スポーツ鍼などと言われていることもあります。

東洋医学としての「鍼」や「按摩」が、スポーツの中でもっと取り入れられれば、さらなる効果が出てくると思います。

按摩はマッサージとはある意味で異なりますし、鍼はスポーツ鍼とはまた異なります。異論がある方もいらっしゃるかもしれませんが、私はそう考えます。

もっとも選手側もそれを理解していれば、怪我の治療だけでなく予防にも繋がることと思うのです。

日本独特のリハビリが、もっと育って世界に羽ばたけばと思います。