子供の頃を懐かしんで
『愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ』には、さまざまな本が出てくる。映画も音楽も出てくる。アンデルセン童話集から取られているものも多い。あ、この本、小さい時に読んだ、と思うのだけれど、話を思い出そうとするとあいまいで、自分が、大事なものを忘れてしまったような気になって悲しい。そういうきっかけで、アンデルセンの童話を読み直してみた。絵本と違い、きちんと書かれている。ハリー・クラークという人の挿絵が、きれいで、とても得をした気分になる。童話というのは、子供のためにあるわけではないのではないか。大きくなっても、十分に、楽しめる。読んで欲しい。
- 作者: アンデルセン,朝比奈かおる,木村由利子
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2005/04/05
- メディア: 単行本
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- 作者: ハンス・クリスチャン・アンデルセン,大畑末吉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1984/01
- メディア: 文庫
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- 作者: 角野栄子,リスベートツヴェルガー,ハンス・クリスチャンアンデルセン,Hans Christian Andersen,Lisbeth Zwerger
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/09/27
- メディア: 大型本
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好きだった童話
「幸福の王子」は、子供の頃、大好きだった。何度も読んだ。大きくなってから、オスカー・ワイルドの作品だと知った。『愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ』には、幸福の王子とツバメの話しが出てくる。それで、読み返してみる気になった。何年ぶりだろう。子供の頃、ただ、かわいそうと感じていたのと違って、王子とツバメの間の恋愛に似た心の結びつきが印象に残った。オスカー・ワイルドという人は、本当に、繊細な人だったのだろうと思う。もっと自由な国や時代で、生きていられたらよかったのに。フーガを読んでいると、狭い人の心に悲しみを覚えることがある。息苦しい。リスカをしていたときを思い出す。
オスカー・ワイルドの生涯―愛と美の殉教者 (NHKブックス)
- 作者: 山田勝
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 1999/11
- メディア: 単行本
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- 作者: ヒュギーヌス,松田治,青山照男
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/02/11
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