秋晴れの週末。夢のリニアに懸念?

 ◆“夢”が動き出す リニア2027年開業へ
2027年の開業を目指すリニア中央新幹線について国土交通省は昨日、JR東海の工事計画を認可した。完成すると東京と名古屋は40分で結ばれ、2045年までには大阪まで延伸される予定である。JR東海は今後、沿線の地域住民に対しての説明会を開く予定である。リニア中央新幹線の拠点となる品川駅では再開発が加速している。都の下水処理上の上に建設中の品川シーズンテラスは羽田空港から約20分と近く、品川の新しいビジネス拠点として売り出す。品川シーズンテラスでは1フロア1500坪で通訳機能のある会議室を完備する。また駅前にある品川プリンスホテルも品川の再開発に期待を寄せる。品川区や港区などの周辺地区は国家戦略特区での構想が動き出した。国際医療福祉大学三田病院では外国人医師が外国人を診察する構想を提案している。2027年に向け、拠点となるターミナル駅周辺では次世代のまちづくりが順調に走りだしている。
 すべてバラ色ではあるが、建設にあたって地震問題や再び都市部への集中に大きな懸念を覚える。

◆消費不振を打ち破れ スーパー業界
 昨日オープンしたイオンモール京都桂川はこれまでのモールとは趣向を変え、施設内に古都・京都ならではの要素を取り入れている。飲食店街は町家のような内装をデザインしている。また食品売り場では「おばんざい」を量り売りできるコーナーを設けている。3〜8月期決算で消費増税などの影響から営業利益が前年比マイナス41%となった。そこで打ち出したのが地域密着型のショッピングモールである。今日千葉の木更津にオープンするイオンモール木更津では若いファミリー層を狙う。
 消費が伸び悩む中、イオングループで好調なのがマルエツである。業績好調の秘密は高級牛肉など高価格帯商品や低価格帯商品を1つの店で揃えているからである。イオンは好調のマルエツを軸に参加の食品スーパーの連携を計画している。モールの地域密着やスーパーの連携で消費不振を乗り越える作戦である。
 セブン-イレブンは昨日、出汁にこだわったうどんなど関西限定の新商品を発表した。集まったフランチャイズオーナーの評価もなかなか良い。セブン&アイ・ホールディングスは3〜8月期決算で過去最高益を更新しているが、さらなる成長の鍵として関西での事業拡大を狙いっている。他にも洋食の町神戸を意識してベミグラスソースを使った商品なども用意している。またJR西日本と提携し、駅ナカに5年間で500店舗新設する計画も進んでいる。

<本の紹介>
リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」 (集英社新書)http://d.hatena.ne.jp/asin/4087207315
・再び「大黒柱に車をつける」とき―イオングループの新流通革命
                           http://d.hatena.ne.jp/asin/4871884546

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