XTMemoがいろいろとバージョンアップされている

メモ帳だとかアイデアプロセッサだとか言われている類のソフトウェアは、自分の体と目的に合わせて選ばないとダメなんですが、それにしても数が多いですな。

ベクターには今日現在、「メモ帳」のカテゴリだけで230くらい登録されていますが、これはあくまでメモ帳のカテゴリ。類似の目的に使えるアウトラインプロセッサについては、「ワープロ用ユーティリティ」というカテゴリに配置されていて、これまたたくさんあります。

この手の奴は選択を違えただけで、得をしたり損をしたりといった違いが大きい。人によっては紙の方が良かったりもする。モバイルを利用する人もいる。

どれか一つに慣れ始めたら、よりよいものを探しに行くんじゃなくて、そのまま一つのツールに習熟した方が賢そうですな。

そんなわけで、久しぶりにXTMemoをチェック。私は雑記のネタにするだけなんだけど、類似ソフト探し中の人がこれを読んだとき、はたして役に立ちますかね。

ずっとアンテナでチェックしていたので最新版を維持しつつ、ずっと使わせてもらってはいたんだけど、細かい更新点を確認することなくここまで来てしまった。で、ちょっと見直してみたのだが。

作業スペースが広がった

以前、当雑記でチラっと「画面上部にある、空白のエリアを縮めて欲しい」と書いた件(http://d.hatena.ne.jp/kumashige/20050731/1122785351)が解消されている(そういえば、結局要望は出さなかった)。これによって、画面の狭いノートPCでも扱いやすくなった。この文章は古いノートPCで書いているのだが、編集スペースが十分確保されており、作業感はとても軽快だ。

キーワード強調機能なんかを使ってみたり

キーワード強調機能なんかも使ってみた。

これはメモソフトでは一般的な機能だが、これまで使った事がなかった。文中のキーワードに反応して、単語単位や行単位で強調してくれるので、記事内部に簡単な見出しを付けられる。

雑記の記事が書きやすくなった。

整理に気を遣わない整理機能

XTMemoの特徴は、階層構造をあえて捨てている点にある。メモを取る際に分類を考えさせない作りになっている。

しかし、だからといって整理機能を無視しているわけではなくて、そのときどきによって、必要なものをチョイスしておくという発想に基づいて、機能が実装されている。

たとえば、私の場合「世界樹の迷宮」に関する記事をちょっと前までよく扱っていたので、「世界樹の迷宮」タグの「検索タブ」を作成し、いつでも参照できるようにしていた。

タブにリストされている記事は、それ自体はただの検索結果に過ぎないのだが、これがXTMemoの最大の特徴になっている。任意のタブを固定しておいたり、不要なタブを削除することで、常に必要なものを眼前に配置しておくことができる。整理は常に「検索結果を固定しておくこと」によって行うから、手間がかからない。

あとでそのキーワードが旬でなくなったら、今度はタブを削除してしまえばいい。タブを削除しても、記事そのものがなくなるわけではない。

アプリ画面の最上段には余計なものが何もなく、検索用の入力ボックスがひとつ鎮座しているだけなので、「これだけで整理してもらいます」というツールのアイデンティティが伝わってくる。

外部エディタを呼び出せない点

個別記事に対して外部エディタを呼び出せないメモソフトは珍しい。一般論としては要望の強そうな機能という気がするけれど、実装される気配はない……。

外部エディタには多くの場合、オートパイロットスクリプトであるとか、正規表現つきの置換処理であるといった「スマートな」機能が搭載されている。また、本格的な長文を作成する場合は、使い慣れたエディタで編集したいと考えるのが一般的だろう。

で、シンプルさをウリとするメモソフトでは、スマートな機能を無理にサポートする必要はないと思うのだが、個別の記事に対して外部エディタを呼び出せるようにしておくことには、意味があると思う。

私個人としては、手早いエディタ起動の操作に慣れているので、XTMemoにこの機能がなくともさしたる不便は感じていない。どうせCTRL+A→エディタ起動→CTRL+Vで済むわけで。

ただ、あったら使う機能だなあと。

たまにアプリケーションが不正落ちする

たまに「Canvasがどうの」というエラーメッセージを表示して不正落ちすることがあるのだが、発生条件がよく分かっていない。

エラーは、表示している記事から別の記事をアクティブに切り替えたときに発生するようだ。それと、古いOSで頻発している印象がある。

ただ、不正落ちによってデータが壊れた経験は今のところないので、保存部分に致命傷があるわけではないようだ。描画関連に不具合があるような気が。

現在、使っていてもっとも不安な要素がアプリの不正落ちだ。エラーが怖くて軽々にメモを切り替えられないのだ。

ブラウザからの呼び出しスクリプトについて

XTMemoを、IE, Firefox, Sleipnirから呼び出すプラグインスクリプト)なんかも存在するようだ。まだ使ったことないけれども。

キーボード操作の対応度が高いようだ

よく使うXTMemoだけど、キーボードからは使用していない。

大部分の操作がキーボードでまかなえるというのもXTMemoの特徴らしい。

よく使う話

これまでXTMemoで作成してきたメモをカウントしてみたところ、のべ六百近いメモを作成していることが分かった。

作成しているものといえば、思いつきの一行メモ、他サイトのクリップ、未投稿のブログ記事、ソフトウェアの設計、掲示板に投稿する記事など。ひたすら追加し書き重ねているだけなので、どんどん溜まっていく。

どんどん溜めていくさまは快感だったり……

メモソフト探しには目に留まりにくい

メモソフトは数が多すぎて選択に悩む。メモソフトを探すときに、見た目のチープそうなものを切り捨てる方針を採れば、XTMemoは候補にもならない気がする。

この手のツールは、目的によっては、日常の作業効率に著しく影響を与えることがあるので、実際に使ってみれば肌に合うかが分かる。何か気になるソフトがあれば、とりあえず使い始めてみて一週間とか十日とか経ってから、今後も起動する気になるツールであるか判断するのがよいと思う。

起動するのに思い切りがいるとか、よもやインストールしたことさえ忘れてしまうようなツールなら、その人の肌には合わないのだと思います。