映画『パッチギ!』鑑賞

子供はいろいろなことを憶えているものです。本人たちは忘れていると思います。今から20年ほど前、両親が僕に冗談で言いました。「この子が朝鮮人の女の子を連れてきたらどうする?」と。僕から見るに両親はそんなに政治的ではなく差別主義者でもなく普通の生活人だったと思います。その当時はそういうことをそんなに悪意なく言えたのかもしれない。そう言われた僕は当時はそれが何を意味しているのかわかっていなかったかもしれない。


井筒和幸監督の映画『パッチギ!』を鑑賞してきました。わかっていました、僕のド真ん中であることは。僕は比較的映画はクールに見る方ですが(多分*1)、やられました。涙が頬を伝うこと3度。こういうことを書くと気恥ずかしいのですが、時代は違えど状況は違えど僕もああいう高校生でした*2
メタファーがいろいろ配置されてます。橋、河、ギター、歌、パッチギ(頭突き)。どれもすばらしい。メッセージがすばらしい。境界線は人為的に引かれたものに他ならず、先験的に差別する側される側なんてあるわけがない。そんな線の存在以前に、人は共に生きてるし、同じ色の血を流す。同じことに一喜一憂する。好きになった女の子と仲良くなるためなら要注意歌謡曲であろうと平気で歌える。歴史的な溝だって乗り越えみせる。それがどうした、と。
個人的には坂崎*3役のオダギリジョーがよかったです。僕もああいう少年をあらぬ方向に導く怪しい、眼差しの優しいお兄さんになりたいですw。
すでに今年No.1決定。超オススメです。

はてな諸氏の感想

追記:2007-05-19

続編の映画『パッチギ! LOVE&PEACE』の感想を書きました。

*1:友人・知人はそう思ってないかも・・・

*2:要注:暴れる方ではないです(笑)

*3:アルフィー坂崎幸之助がモデル

kanameさんと初対面

blogで昨年から交流させていただいていたkanameさんと映画『パッチギ!』を一緒に見ようと言うこととなり、初対面。サイトのテキストと比べると、本人の仰る通り「おとなしい」方だった。映画のときは僕はkanameさんが隣にいるのに完全忘我状態・・・。映画が終わった後、まる激の話とかサブカルの話をしてみる。個人的にはkanameさんが韓国に詳しい理由がわかって嬉しかったですw またお会いできる機会を楽しみにしております。