織田信奈の野望 9

著/春日みかげ イラスト/みやま零 レーベル/GA文庫

8巻から続く播磨地方を巡る織田vs毛利の前哨戦・後編。
松永久秀の死を乗り越えた織田信奈が天下人として真の一歩を歩み出し、時を同じくして相良良晴も一国の大名としての覚悟を手に入れるターニングポイント的なお話。
竹中半兵衛黒田官兵衛のダブル天才軍師をどちらも生きながらえさせ、さらに七難八苦の山中鹿之助を2巻かけて攻略することで女の子家臣団に加えます。
山中鹿之助がなぜ尼子家再興のために忠義を尽くし続けたのか、現代風にアレンジしながら納得いく心理描写がされていてとても好みでした。
明智光秀織田信長豊臣秀吉(作品内では相良良晴ね)の関係を男女の三角関係にアレンジしてたり、松永久秀のキャラづくりetc...作者の既存物語の再構成能力は素晴らしいと思います。
織田信長モノで最大の難所である本能寺の変を一応は乗り越え、最後に毛利の大軍相手に窮地に陥った良晴を助けるべく播磨に信奈と織田家家臣団が集結したシーンは熱血王道展開でとても良かったと思います。まぁ光秀vs信奈の火種は残ったままなのでもう1回本能寺の変がありそうな感じではありますけれども。
あとこれで松永久秀についてめっちゃ詳しくなったわー⊂(。Д。⊂⌒`つ
今週末はアニメイトでサイン会なので楽しみです(*´ω`*)
面白かった。

銀の十字架とドラキュリア 1

著/十月ユウ イラスト/八坂ミナト レーベル/富士見ファンタジア文庫

「馬鹿な…私の命を聞かぬだと!?血を吸ったのに何故だ!?」“平穏きわまりない日常”を求める少年・紅城緋水は、高校生活の初日から記憶喪失の吸血鬼の少女に襲われるという災難に見舞われる。彼女の名はルシュラ=ダーム・ドラキュリア。吸血鬼の力が効かない緋水に興味を持ったルシュラは、緋水の家へと上がり込んできたあげく、学校にまでついてくる始末―。仕方なくルシュラの記憶を取り戻す手伝いをすることになった緋水だったが、今度はまた“別の秘密”を持つ少女・芽依に誘惑されたり、ルシュラを狙う『捜魔課』の少女に誘拐されたりと、平穏とは程遠い日々は続く―。学園妖魔ラブコメ&アクション。

「十字架」は「クロス」と読みます。
イラストがとても良かった。ツインおっぱいヒロインの魅惑の身体測定、表紙の胸元前回のえろえろドレス、裸Yシャツなどなどとてもいいと思います!
吸血鬼化しない体質の主人公と、自称真祖の巨乳ドラキュラなメインヒロインがラブコメしながら、そこに巨乳フランケンシュタインが子づくりしたいと絡んできて、貧乳吸血鬼ハンターもやってきて悪い吸血鬼を退治するお話。
女の子が可愛いせいで主人公がヒロインに既成事実を作るべく迫られても、えっちなことされちゃっても可愛い女の子だしまぁいいかな的なところが、精神異常レベルの鈍感・菩薩主人公が氾濫している中にあっていいなと思いました。
ストーリーも伏線が貼られまくってて読んでて面白かった。
例えば主人公がヒロインのほっぺを伸ばすシーン。MF文庫Jに飼いならされてると主人公がヒロインをやたらとお触りするのは当然な感じですが現実世界ではおまわりさんこの人です。それが除光クリームの有無を確かめるためだったりと。
吸血鬼化しない理由もラノベ界で流行りの先天的な体質ではなくちゃんと理由があって(人間の心臓ではなく真祖の吸血鬼の心臓を移植されてる)それが少しずつ明かされて最後に種明かし、それがメインヒロインが最初に主人公に惹かれた理由にもなっていて作品に厚みを感じました。
真犯人の吸血鬼にしても種明かしをされてみれば色んな所にちょこちょこ怪しい描写が入っていたりして、よくできた作品だと思いました。
かなりしっかり話が作ってあるライトノベルなので、おすすめです。

あの夏で待ってる 2

著/豊川一夏 イラスト/羽音たらく 構成・監修/黒田洋介 原作/I*Chi*Ka レーベル/MF文庫J

2012年冬アニメのノベライズ版・下巻。
話の展開はアニメとほぼ同じなものの、主人公視点以外にメインヒロインのイチカ他、多数のレギュラーキャラの一人称視点が挿入されているので、アニメのあのシーンではこんな事を考えてたのかと納得しながら読めました。文章も上手だしラブコメはとてもニヤニヤできるしで、非常にクオリティの高いノベライズだったと思います。
こそばゆい恋愛夏休みものって感じで。
アニメでは曖昧だったエピローグ部分もそれなりに書いてあって最後まで満足でした。
あとイラストがとても良かった。
個人的には谷川柑菜ちゃんが好きです。北原美桜ちゃん(裸族の変態さん)のおっぱいも好きです。ぶっちゃけみんな好きです(^ω^)フヒヒ
樹下さん結婚エピソードだけいらなかったけど。