ON & OFF LIVE TOUR 2010を終えて

kzroom

まさか2年連続でON & OFFのライブツアーが実現するとは思わなかったが、今回も運良く全公演観れたので、ON & OFFライブへの皆勤賞は継続中。

今回はなんと言っても、意外な選曲やアレンジが多くて驚きましたね。僕がグッバイのレコーディングについて常々疑問に思ってたことに対して立てた仮説を裏付けるヒントも多くあって、マニア的にはなかなか興味深いステージでした。その仮説は数年前に某メンバーに直接お伺いしたところ即答で否定されてしまったんだけど、まだまだ研究の余地はあると今回のライブで実感。

やっちんがギター1本での弾き語りライブを数多くこなしてきた後だけに、演奏の安定度は前回までとは比べものにならないくらい向上した印象を受けました。

では例によって、全曲の感想など。

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  • Blues Session
    ステージに2人が登場後、ウォーミングアップ的に演奏された即興のセッション。御当地の名物・名産などを歌詞に散りばめて歌われ、時には具体的な店名や商品名まで飛び出したが、御2人の迷惑になるかもしれないので、ここには書かないでおく。
  • Hong Kong Blues
    冒頭のセッションからMC無しで間髪入れずに演奏された。昨年のやっちんソロライブに義男さんが飛び入りした時(東京、名古屋)もこの曲だったことから、リハ無しでもいきなりできちゃう曲なんだろうね。それだけにかなり勢いのある演奏でした。
  • Good Lovin'
    昨年のライブでは演奏されなかったので、2007年1月6日の渋谷duo以来。オリジナルキーはB♭だが今回はAで演奏された。
  • Non-No Baby
    2006年の最初のライブツアーで聴いた時はこの選曲に驚いたが、今のところON & OFFのステージでは毎回演奏されている。ある意味、ON & OFFの“裏オープニング曲”的なポジションと言えるかも。
  • のぞいてFeel Me, Touch Me
    今回も全公演、2コーラス目の頭からやっちんが上のパートを歌うパターン。
  • Dear Winston
    ON & OFFとしては初披露。やっちん自身も2006年4月8日のMANDALA以来かな。義男さんは主にフィンガーピッキングでベースラインを弾いていたが、ハンマリングを使ったフレーズがポールっぽくて、歌詞の内容とも相まってぐっときましたね。オリジナルキーはA♭だが今回はGで演奏された。
  • どれ位・・・
    浜松では3テイク、名古屋では2テイクと、前回までの「マージービート〜」に代わって、今回はこれか義男さんにとって鬼門だったみたい。
  • ON と OFF
    遂にでたON & OFFオリジナル曲。2人が書き下ろした新曲を2人のボーカルで聴けたことの感動は、計り知れないものがあった。楽曲については後日改めて書きます。東京公演のみ途中からやり直し。
  • 〜15才〜(浜松、東京のみ)
    初期の頃と弾き方がかなり変ってきたが、ON & OFFとしてもレコーディングされたので、今後はこのパターンで落ち着くのかな?
  • 君の歌(名古屋、東京のみ)
    これも「Dear Winston」同様、義男さんがベースラインをメインに弾いていた。やっちんがこの曲のギターソロをフィンガーピッキングで弾いたのは初めて聴いた気がする。その特性を活かしたフレーズに変えて弾いてたけど、そのセンスが素晴らしくて胸に染みた。
  • ほんの少し汚れた空の下で(大阪のみ)
    2人で作ったやっちんソロ曲の中では最も好きな曲の一つなので、大阪だけなのは勿体無かったかも。
  • ぐっとRex-Tasy〜Get It On
    今回のライブで最も意外だった選曲。オリジナルキーはF♯だが、メドレー風に演奏された「Get It On」(T.Rex)に併せる為か、頭からEで演奏された。曲紹介のMC時に「20th Century Boy」のリフを弾くことが多かったが、東京公演では「21st Century Schizoid Man」(King Crimson)まで飛び出した。
  • Presentにはハムスター
    アコギデュオスタイルでこの曲が演奏されたのは驚きだが、アレンジ的にはスタジオテイクとは全くの別物で、Charがアンプラグドスタイルで演奏する時の「気絶するほど悩ましい」を踏襲したアレンジ。オリジナルキーはEmだが、「気絶〜」と同じAmで演奏された。大阪公演ではこの曲のレコーディングに関する驚きのエピソードが紹介されたが、ほとんど初耳でした。曲前に義男さんの長めのソロあり。
  • LOVE AGAIN
    名古屋ではどちらが上のパートを歌うかでおかしなことになってたが、前日の浜松からその兆候はありましたね。大阪公演以降は安定。
  • 涙のティーンエイジ・ブルース
    “♪感激ロック”でやっちんが上に行き、最後のギターは昨年のようにツインリードにはならないパターン。
  • REAL ME
    これも「ハムスター」同様、スタジオテイクとはアレンジがかなり変っていた。イントロのアルペジオ風フレーズとギターソロはやっちん。
  • Round & Around
    やっちんソロライブではお馴染みの曲だが、この曲が生まれた経緯を知ってる人にとっては、2人が同じステージでこの曲を演奏しているという事実に、感慨深いものを感じたことでしょう。
  • TAKE OFF
    やはりこれがないと収まりが付きません。何度聴いても気持ちが高まりますね。スタジオテイク通りにギターソロを弾いたのは東京のみ。
  • DANCEx3(東京のみ)
    東京公演のダブルアンコールラストに、新作CD通り「〜15才〜」に続いて演奏された。4人で最初にレコーディングされたこの曲をライブツアーのラストに持ってきたことの意味を、マニアはついつい深読みしてしまうのです。

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  • 開演前、終演後の場内BGMは、Rod Stewart『Fly Me to the Moon...The Great American Songbook Volume V』。
  • 東京公演はライブDVDとして発売予定。