とかいろいろ

2014-09-08

「オービタル・クラウド書評…というか紹介?

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はい。緻密な取材をベースに想像力を発揮してるが故に、猛烈な勢いで現実に追撃される新進気鋭SF作家藤井太洋さん初のハードカバー作品「オービタル・クラウド」の書評であります。昨夜やっと読了したんですよ。読み終わるの勿体無くてチマチマ読んでたもので…。


今回のテーマは前作Gene Mapperから打って変わって宇宙!

でも主人公は宇宙飛行士じゃない! 宇宙魚雷も出てこなければ、エキゾチック物質でできたワームホールゲートなんかも出てこないし、スペースシャトルで穴掘りに行ったりもしない!

流れ星予測サイトを運営する宇宙マニアと、超有能な女性ハッカーがこの物語の主人公だ!

ただ、宇宙マニアはアタマの中で軌道計算ができるという超常能力が使えるし、女性ハッカーもちょっとばかり有能すぎるんだけどね*1


基本的には藤井さんらしく毒のない、それぞれに「プロ」であることに誇りを持つ人々のお話。

主人公がフリーランスWeb業者という親しみやすい肩書故に一見退屈そうだけど、物語は「Webのアクセス負荷分散」「Web広告」「新型ロケット打ち上げのニュース」の話から始まって「神の杖」 「北朝鮮」「CIA」「NORAD」「F-15イーグル」「F-22ラプター」「軌道迎撃ミサイル」「フェイズドアレイレーダー」と言った、まるでクランシー作品の様なワードの並ぶ壮大な展開になっていく*2

そこに「スマートフォン」「Raspberry Pi」「Unity」みたいなワードが交じるのは藤井作品ならでは。主人公達の状況が各人のスキルを活かして目まぐるしく変わっていく様は読む側を飽きさせなくて楽しい。個人的にはタイトルの「オービタル・クラウド」というワードが出てくるタイミングにゾクゾクしました。アレは上手いわ〜。


苦言を呈せば、相変わらずIT関係疎いヒト置いてけぼりな部分が見受けられるのが残念かな、と。

ただ、そもそもそれがわからないヒトには読んでも伝わらないわけで。もっと読者が増えて欲しいと思っているファンの一人としては、その辺りを噛み砕けばもっと間口が広がるのになーと思うのだけど、それをやると文章量が増えて何の話を読んでるのかわからなくなってしまうので仕方がないのかな。(って話を毎回して毎回「これでいいの!」って言われる気がする)

まあ、わからない単語は、SFによくある「エキゾチック物質(なんか凄いアイテム)」みたいに捉えて読んでしまって、後からググッて調べると幸せになれると思います。知れば知るだけ面白くなりますよ。


民生品が高度に発達した社会でそれをどのように活かすか。

技術者に与えられるチャンスが平等でないことをどう捉えたらいいのか。


そう言ったことを考えさせられる話でした。とか言ってズレてたらスマン>@t_trace

以上、「藤井大洋作品読者第一号」でしたw 未読の方は是非お一読を〜

オービタル・クラウド

オービタル・クラウド

オービタル・クラウド

オービタル・クラウド

どーでもいい追記

上にある通り、物語の中で「神の杖」が出てくるんですが、作中では早々に「そんなもん無い」と否定されるんですね。

で、藤井さんに会った時に「確かに命中させるのは難しそうだけど、そこら辺解決してるからそういう話があるんじゃなかったの?」と聞いたら「そんなもんないし、まず落とすのが大変な上に打ち上げた時以上のエネルギーが発生しないから意味ない(コストとも吊り合わない)」と言われて、あーそりゃそうだよねー、といたく納得。

問題なのは、自分には納得できるだけの知識があるハズなのに、なんでそのことに気づかないのか、という点で。私もなんだかんだでデマに流されやすい部分があるのだな、と、ちょっとショックでした。

*1:その理由は物語の中でちゃんと描かれます

*2:絵描けるヒト紹介マンガ描くとハリウッド映画みたいで面白いよ

2014-08-17

夏も終わりですね

コミケも終わったし。行ってませんが。(冬には行きたいなあ)

何より涼しいし、秋虫も鳴き始めた。私は意外にこの時期が一番好きです。

思い出すのは…学生の頃にこの時期に遊んでいたゲーム、ヴァリスII、それから片思いだったコに振られたこと、その後好きになったコ*1を必死に口説いてたこと。

色々切なさ炸裂です。だから好きなのかも。しかし、40も過ぎて16〜19の頃のことを思い出すなんて、本当に青春時代というのは重要なのですな。

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今日はヨメ実家に遊びに行ってた家族を回収して私の実家の方の墓参りをしたわけですが、震災の影響で相変わらずややズレたままの墓石にアタマを抱えてました。

私の知るオトナ達ならばさっくりカネを出してこれを直していたのでしょうが、そのオトナ達も既に無く(私の尊敬する伯父達のことですが既に皆鬼籍に入っています)、それを果たすべき父にそんな経済力はなく、また最も今それを期待されているハズの自分にもそんなものはない。

情けない話です。墓場を見渡せば勿論倒れたままの墓石もあるわけなのですが(子供が居ない家ならば直すヒトも居ませんしね)、一方で立派なモノに建て替えてる家もあるわけです。墓から娘たちを先に帰らせた後で、ミンミンゼミの声に耳を打たれながらしばらく墓の中の祖母に自分の不甲斐なさを詫びていました。

*1:今のヨメ