檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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hiyama{at}chimaira{dot}org

2018-05-27(日)

さらに、コンドルセのパラドックス

| 10:33

コンドルセのステートメントを次の形にしてみる。

  • 局所的に整合でも、大域的な不整合は起こり得る。

「局所的」の意味を2つに分ける。

  1. セル局所的〈cell-wise locally〉
  2. 範囲局所的〈range-wise locally〉

すると:

  1. セル局所的に整合でも、大域的な不整合は起こり得る。
  2. 範囲局所的に整合でも、大域的な不整合は起こり得る。

一番目は、単に複体Kとその上に形式を乗せた(K, α)における問題として解釈できる。二番目は、単一の複体の話ではなくて、複体と被覆〈cover | covering family〉との関係。範囲は被覆の要素である射のこと。

セル局所的(微細局所的とでも言うか)と範囲局所的の関係をハッキリさせるために、やはり被覆機構付きの圏が必要。被覆機構付きの圏を整地圏と呼ぶのがいいと思ったが、さっそくに心変わりで、敷地のほうがsiteっぽいか、と。

敷地は被覆機構で決まるから、被覆機構の種類ごとに敷地の種類も多様だろうし、使い途により敷地の定義は変わっていいだろう。いずれにしても、前層を台とする層様な対象〈sheaf-like objec〉の圏を考えることになる。


コンドルセ・サイクルに関しては、次の主張を考える。

これは、次の主張を否定している。

もっと細かく言うと:

  • すべての状況において、コンドルセ・サイクルは存在しない わけではない。

ここで、「状況」が問題になり、どのような対象物に関してコンドルセ・サイクルの有無を問題にしているかハッキリさせる必要がある。

ここでも:

  1. 複体Kに1-形式αがのったモノを対象と考える。
  2. 複体K上の被覆Φがあり、Φに1-形式αがのっていて集約手続きがあるときを考える。

被覆 Φ = {φi:Ui→X | i∈I} に関して、

  • ΣΦ = (Ui のiに渡る直和)
  • (φ:(ΣΦ)→X) = (φi のiに渡るコタプル)

とする。αはΣΦに乗っており、φに沿って前送りされて φ*(α) on X が出来る。(ΣΦ, α) と (X, φ*(α)) を比較することが必要。二番目の意味、つまり範囲局所的なコンドルセ現象は、αが整合していて、φ*(α) が不整合のときを意味する。


コンドルセ・サイクルそのものの意味を再考する。サイクルは、サイクリックパスとサイクリックチェーンの二種類の意味がある。サイクリックパスは、長さℓの竹グラフβからのグラフ写像の特殊なものとも、長さℓのサークル・グラフγからのグラフ写像とも解釈できる。サイクリックチェーンは単に代数的な複体のサイクル=境界作用素の核に入るベクトルのこと。

以下、サイクリックパスとサイクリックチェーンを区別せずにサイクルと呼ぶ。

c∈C1(K)がコンドルセ・サイクルだとは、B(c) = 0 という意味でサイクルであり、適当な1-形式αがあって、<α|c> ≠ 0。

コンドルセの主張が否定しようとしている命題は:

  • × すべてのKにおいて、その1-形式の空間は、サイクルの空間に直行する。

サイクルの空間に直行する空間は Ker(B) で、これは Im(B) だから、コバウンダリの空間 Im(D) となる。つまり、

  • × すべてのKにおいて、その1-形式の空間は、コバウンダリ空間である。

否定すると、

  • とあるKにおいては、その1-形式の空間は、コバウンダリ空間ではない。

これで、けっこうスッキリするが、アジェンダセッティングの問題は手付かずだ。

オーディション問題の具体例

| 10:43

何でもいいのだが、応募者(候補者)5人、審査員3人として

  1. B, D, A, E, C
  2. C, A, B, E, D
  3. D, E, C, B, A

作為的に選好が割れている。順位付け〈ranking, ordering〉が審査員を表現しているとも言えるので、順位付けのあいだの距離は審査員のあいだの距離ともいえる。審査員がたくさんのオーディション審査をすれば、それにより、審査員も評価される。

選好(評価)の表明により、審査員も評価される。

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2018-05-24(木)

コンドルセのパラドックス、総和構造、整地圏

| 13:37

コンドルセのパラドックスは、次の2つの意味で解釈できる。

  1. 事実としての、コンドルセ現象
  2. コンドルセによる問題提起

いずれにしても否定的な意味はまったくない。「コンドルセ現象は事実だから、そのメカニズム/背景を解明せよ」ということになる。この意味では、コンドルセのパラドックスは非常に良い問題である。

昨日の時点から色々と考えて、誤解や甘い点があるのが分かった。

  1. コンドルセ・サイクルはコサイクルと言ったが、やはりサイクルと考えたほうがいい。それはそうとして、コンドルセ形式=コンドルセ・コチェーンも考える必要があって、「コンドルセ・サイクルの出現」とは、サイクルの空間とコチェーンの空間の相互作用による。チェーン複体、コチェーン余複体(余複体は反変代数的複体のこと)、随伴コチェーン複体の相互関係がハッキリしないと、コンドルセ・サイクルの定義もできない。
  2. 被覆を使ってコホモロジーを計算するが、良い被覆だけを相手にできない。良くない被覆/部分的に良い被覆なども考える。「良さ」がどう実現できるか? 崩壊するか? が論点。
  3. コホモロジーの計算では、被覆は単なる道具だが、コンドルセのパラドックスの文脈では、被覆自体が対象(一般的な意味でも、圏論的な意味でも)となる。Xのコホモロジーを計算するのではなくて、Xの被覆Φによるコホモロジー=Φのコホモロジーが問題となる。
  4. 選好集約〈preference aggregation〉の意味での集約が問題になる。つーか、中心課題だ。選好=1-形式だから、形式=コチェーンの空間のあいだの演算として集約は定義できる。
  5. 集約は、位相的集約〈topological aggregation〉と量的集約〈quantitative aggregation〉がある。位相的集約はホモロジーに反映し、量的集約はコホモロジーに反映する。
  6. ホモロジーコホモロジーは形式的双対ではなくて、ホモロジーが位相的・定性的な性質を反映し、コホモロジーが計測的・定量的な性質を反映する。R以外の係数を使うと、双対性は、まったく対称でなくなる可能性がある。
  7. 層のようなものを使う必要がある。層そのものも使うかも知れないが、コンポジトリ/グリーフかも知れない。さらに別な構造かも知れない。
  8. 層のようなもの〈sheaf-like object〉を扱うために、圏上の被覆〈cover〉は必須である。被覆構造〈coverage〉を持った圏、つまりsiteが必須。
  9. site = category with coverage だから、coverage概念が基本。位相的集約も量的集約も、coverageを使って定義されるはずだ。
  10. コンドルセのパラドックスと言えば、アジェンダセッティングとアジェンダセッターの問題も考える必要がある。
  11. アジェンダセッターは、非結合的な代数構造になるのではないか。あるいは (a∨b)∨c = a∨(b∨c) が成立しないような非結合的な論理。
  12. 順序の推移性や、演算の結合性のような性質を整合性と考えると、整合性の成立を邪魔する障害として非自明なコサイクル=非ゼロなコホモロジークラスが現れる、と考えられそう。
  13. 広義のコンドルセ現象とは、位相的集約/量的集約により、整合性の障害が発生する現象だと言える。
  14. となると、アジェンダセッティングの概念は、位相的集約/量的集約のなかにエンコードされるはずだ。
  15. パッヒナー移動による分割の変更による不変性が、双対メッシュから作られた代数系の結合性に対応する。コンドルセ現象が起きるときは、パッヒナー移動の不変性は成立しないだろう。なぜなら、結合性のような整合性が壊れることがコンドルセ現象だから。
  16. もともとあった整合性が、集約(位相的/量的)によって壊れることが事実・現象なのだが、なぜ?どうして?壊れるのかを知りたい。そして、壊れ方や障害の大きさを計りたい。


サイト〈site〉の訳語を整地圏にする。"site preparation"は「敷地造成」という意味。建物を建てるために土地を整地すること。よって、整地された土地は、site-preparedな状態になうる。形容詞「整地」は「整地された」の意味だとして、site = site-prepared category と考えて整地圏。

整地圏が素の圏〈plain category〉と違うのは、coverageを持つことだが、coverageは被覆機構とする。A∈C ごとに、Cov(A)が付いている。Cov(A)は小さい集合とは限らないが、被覆の集合。被覆自体は、{φi:Ui→A | i∈I} のように具体的に書ける。強いて言えば、Cov:|C|→|SET| (SETは小さくないかも知れない集合の圏)。Φ∈Cov(A) ならば、Φは、Aに向かう射のインデックス族になる。Φ∈Map(I, |C/A|) と言える。

ともかくも、Cが整地圏ならば、Cは被覆の概念を持ち、被覆自体は具体的に記述できる。族と考えた被覆の要素(項目)を範囲〈range〉と呼ぶ。範囲は近傍と呼んでもいいだろうが、「何の近傍か?」に答えるのが面倒だから範囲としておく。ただし、範囲は対象ではなくて射である。被覆は範囲の集まりとは言える。

整地圏が整備された土地だとすると、その上に立てる建物は前層になる。前層自体は素の圏でも定義できるが、整備圏だと、前層が層であるとか、グリーフであるとかの議論ができる。層やグリーフだけでなくて、より一般な集約〈aggregation | gluing〉構造も定義できる。

集約概念を作るに際して、総和構造が参考になると思う。

集約 総和
順序集合
対象 要素
順序比較
被覆 有界
集約可能性 総和可能性
集約 総和
被覆と集約の公理 総和の公理

総和を持つ順序集合と、被覆機構と集約を持つ圏が対応していると思われる。

独立性の概念とグリーフ

| 15:31

コンポジトリとグリーフの論文

このなかに独立性や条件付き確率に関する例がある。そこから参照されているのが、

以前読んだ気がするのがコレ↓

シンプソンも独立性が論じている。

スライドは、

グリーフと独立性が深く関連する、ということは、独立性は層的対象〈sheaf-like object〉なのかも知れない。

[追記]Simpson論文が新しいようだ。グリーフ論文とDawid-Studenの論文は参照されている。が、Franz論文は参照されてない。

貼り合わせ、カット&ペースト、集約、繋絡〈intertwine | インタートワイン〉などの説明が、前層の概念上に構成可能かも知れない。[/追記]

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2018-05-23(水)

仮説空間とかナニヤラカニヤラ

| 13:22

機械学習が台頭してきて、またさらにジャーゴンが増える。分野が増える/成長すれば、用語法はどんどん錯綜・混乱するという嫌な現象。

仮説空間〈hypothesis space〉に関しては次を参照した。

以下、思ったことをダラダラ書く。

まず、次の分野の枠組み・道具は相当にかぶっている。

  • 統計的推定(特に点推定)
  • 最適化
  • 機械学習

かぶっている部分に対する用語法は(不幸なことに)違っている。

仮説は hypothesis だが、ドイツ語 ansatz もある。ansatzの訳語は「仮説」ではなくて「仮設」

仮設は、経験則に基づく推測を前提としたものらしい。発音はアンザッツに近い。

カタカナ書きの「アンザッツ」では、音楽用語がヒットする。

用語の混乱の要因は、

  1. データの意味が曖昧。
  2. 可能な観測データ〈possible observation data〉と実際に観測されたデータ〈observed actual data〉を区別してない。
  3. したがって、データ空間がアンビエント空間か、その部分空間か分からない。
  4. アトミック観測データ〈atomic observation data〉か集合的観測データ〈collective observation data〉か区別してない。集合的観測データは、アトミック観測データの空間(集合)に、なんらかのモナドを使って構成する。通常は、リストモナドかバッグモナド
  5. 可能な観測データをインスタンスと呼び、データのアンビエント空間をインスタンス空間とも呼ぶようだ。
  6. フィーチャ〈特性 | 特徴〉がアトミック観測データだったかな? 統計だとケースも使っていたかも。
  7. それにしても、インスタンスがフィーチャか、フィーチャ空間から作った集合的観察データの空間なのか?
  8. 型〈type〉、集合〈set〉、族〈family〉、クラス〈class〉、空間〈space〉が恣意的で、区別すべきか同義か分からない。例えば、モデル集合/モデル族/モデルクラス/モデル空間
  9. 仮説空間とモデル空間は同義らしい。機械学習では。
  10. 仮説空間は、データのアンビエント空間内の部分空間とは限らない。
  11. 学習(の関数)は、データ空間から仮説空間への写像であり、実際に観測されたデータから、仮設を出力する。

僕の記事

で次の言葉を定義した。

  1. 試行
  2. 実験、
  3. 計画入力列〈実験入力列 | 計画行列〉
  4. パラメータ空間
  5. 観測空間
  6. 推定空間
  7. 誤差空間

おそらく(おそらくだが)

だと思う。ただし、統計的推定の場合は、推定空間⊆観測空間 で、学習関数が推定を実行する関数になると思う。

線形回帰を仮説空間を使って説明するなら、ベクトル空間VとWのペアV×Wがアトミック観測データの空間で、(V×W)nが集合的観測データのアンビエント空間。仮説空間=モデル空間は、線形写像空間[V, W]で、学習関数は (V×W)n→[V, W] となる。

(V×W)n = Vn×Wn なので、X∈Vn を固定すると、学習関数は Wn→[V, W] 。これを最小二乗法で求めると、線形回帰と同じ手法になる。

線形回帰のときは、計画入力列Xのもと、[V, W]→Wn というパラメータ表示をするので、仮説空間=モデル空間が、集合的観測データ空間に押し込まれる。試行回数が少ないと、押し込みは全射で核を持ち、多くなると単射(埋め込み)で余核≒補空間≒コランクを持つ。

なんかの空間が多様体になる、とも言うが、それは:

例えば、ポイントクラウドから多様体(の近似図形)を求める問題は、次の“空間”を考えないといけない。

  • ポイントの空間(通常、ユークリッド空間)
  • (すべての可能な)ポイントクラウドの空間
  • (すべての可能な)多様体の空間
  • (すべての可能な)多様体近似図形の空間

要するに、枠組みをハッキリさせないままに、個別事例を積み重ねて「察して」スタイルだから分かりにくい。


最適化の理論はまったく知らないが、推定と発想が違う気がする。

  1. 最適化におけるモデル空間相当の空間(なんて呼ぶか知らない)は、「扱いやすい」とかの理由で想定されているので、モデル空間内で選んだ“最適”な点を“真値”と考えることはない。
  2. 実際の観測データなりトレーニングデータ(これは学習)に、雑音があるとは考えない(考えてもいいが)ので、実際の観測データとモデル空間との差は誤差とは考えない。よって、残差という言葉を使う。
  3. 観測データのアンビエント空間内にモデル空間を押し込むときは、モデル空間の直交補空間に相当する空間を残差空間と呼ぶべき。
  4. 線形なモデルなら、モデル空間と残差空間は部分ベクトル空間と考えてよいが、一般には、モデル空間に横断的な葉層構造があり、その葉(ファイバー)を残差空間とみなす。

空間と言語、惨劇は続く

| 13:37

続き。

によると、観測言語〈observation language〉、仮説言語〈hypothesis language〉、バイアス記述言語〈bias specification language〉という言語が出てくる。

  • 観測言語〈observation language〉:観測データの集合を記述する。
  • 仮説言語〈hypothesis language〉:個々の仮説を記述する。
  • バイアス記述言語〈bias specification language〉:仮説空間の部分空間を記述する。

バイアス記述言語とは、仮説空間を議論域とする述語論理の言語のことらしい。イチイチ名前を付けなくてもいいだろうに。

観測言語と仮説言語は、その項〈term〉が、集合的観測データと仮説を表すような言語となる。したがって、観測言語のすべての項の集合は、集合的観測データ空間への意味写像(解釈写像)を持つ。同様に、仮設言語のすべての項の集合は、仮説空間への意味写像(解釈写像)を持つ。

要するに、述語論理とモデル理論を、機械学習の村内の方言で“車輪の再発明”をまたしてる、わけだ。悲惨だな―。

制御用の言葉使い

| 14:05

とりあえず、分かりやすいのだけ列挙する。

⇒導入

Aと仮定する。
 :
 Bである。
以上により、したがって、
 A⇒B である。

∧導入

Aである。
:
Bである。
$(A)だったので、したがって、
  A∧Bである。

∨除去

A∨Bである。
場合分けをしよう。
Aの場合:
  :
  Cである。
Bの場合:
  :
  Cである。
いずれの場合も
  Cである。

¬導入

背理法を使う。
 Aと仮定する。
 :
 これは矛盾である。
背理法により
 ¬Aである。

∀導入

xを任意の…とする。
 :
 P(x)
xは任意だったので、
 ∀x.P(x)

条件付き∀導入

xをP(x)を満たす…とする。
 :
 Q(x)
xは任意だったので、
 ∀x st P(x).Q(x)

∃除去

∃x.P(x)である。
 P(x)であるxを選んでaとする。
 :
 Q
したがって、
 Qである。

使った言葉:

  • したがって、以上により
  • 場合分けをしよう。いずれの場合も、
  • 背理法を使う。背理法により、
  • であるxを選んでaとする。

ツリー構築の一連の手続きを一旦打ち切るときは、

  • 次に、
  • さて、
  • ところで、
  • 空行

などで区切る。

加法閉な対称集合は、倍数集合である

| 14:38

途中までだ。

A⊆N が、次の3つの性質を持つとする。

  1. Aは空ではない ---(1)
  2. n∈A ⇒ -n∈A ---(2)
  3. n, m∈A ⇒ n+m∈A ---(3)

このとき、非負整数kがあって、

  • n∈A ⇔ nはkの倍数 ---(4)

上のパラグラフをまとめると、

  • $(1)∧$(2)∧$(3) ⇒ ∃k st 非負整数.$(4)

しかし、条件は全称が付いているはずだから、

  1. Aは空ではない ---(1)
  2. ∀n:N. n∈A ⇒ -n∈A ---(2)
  3. ∀n, m:N. n, m∈A ⇒ n+m∈A ---(3)

また、自由変数AはPow(N)を走るので、

  • ∀A st A⊆N.( $(1)∧$(2)∧$(3) ⇒ ∃k st 非負整数.$(4) )

お膳立てをすると

   |- ∀A st A⊆<b>N</b>.( $(1)∧$(2)∧$(3) ⇒ ∃k st 非負整数.$(4) )
  --------------------------------------------------------------------
   A⊆<b>N</b> |-  $(1)∧$(2)∧$(3) ⇒ ∃k st 非負整数.$(4)
  --------------------------------------------------------------------
   A⊆<b>N</b>, $(1)∧$(2)∧$(3) |- ∃k st 非負整数.$(4)
  --------------------------------------------------------------------
   A⊆<b>N</b>, $(1), $(2), $(3) |- ∃k st 非負整数.$(4)

準備: 部分関数 nnmin : Pow(N)⊇→N≧0 の定義

  • nnmin(A) := εx∈N.( (x∈A∧x≧0)∧∀k∈N.((k∈A∧k≧0)⇒n≦k) )

これで、形式上は定義されているが、well-definedかどうかは分からない。Aの範囲を限定して、そこでは全域関数になることを示す必要がある。

続きはまた後で。

コンドルセ現象とコンポジトリ

| 16:58

コンドルセのパラドックスはパラドックスではなくて、事実あるいは現象なので、コンドルセ現象と呼ぶ。コンドルセ現象の肝は:

  • 個人が合理的なランク付けをしても、集団としてはランク付けが出来ないことがある。

集団としてのランク付けを阻害している障害〈obstruction〉はなにか、というと、それは0次と1次のコホモロジーである。0次のコホモロジーは比較不能ペアの存在、1次のコホモロジーコンドルセ・サイクルの存在となる。

コンドルセ・サイクルは実際はコサイクルなので、コンドルセ・コサイクルと呼ぶことにする。ローカルコサイクルが全くない状態で大域的非自明コサイクルが生じる現象がコンドルセ現象で、そのときの大域的非自明コサイクルをコンドルセ・コサイクルと呼ぶ。

コサイクルが非自明とは、バンダリサイクルではないこと。つまり、そのコサイクルのコホモロジークラスはゼロではない。ド・ラーム・コホモロジー空間で言えば、非自明コサイクルが決めるド・ラーム・コホモロジー・ベクトルがゼロではない。

多様体のド・ラーム理論(可微分ド・ラーム理論)で、チェック・コホモロジーを計算するために、{good | nice | simple} cover を選ぶ。ここでは、良い被覆〈good cover〉と呼ぶ。被覆が良いには3つの意味があって:

  • 位相的に良い:被覆要素もその任意の共通部分も円板に同相
  • ホモロジカルに良い:被覆要素もその任意の共通部分もホモロジーが自明
  • コホモロジカルに良い被覆要素もその任意の共通部分もコホモロジーが自明

これらの良さのあいだの関係は:

  • 位相的に良い ⇒ (ホモロジカルに良い ⇔ コホモロジカルに良い)

これを主張するのがポアンカレ補題

さて、多様体とは限らない“複体”においてコンドルセ現象が起きているとは、

  • コホモロジカルに良い被覆を持つ複体Kにおいて、非自明な1-コサイクルが存在する。

これは、チェック・コホモロジー、あるいは層のコホモロジーで定式化できそうだが、そうはいかない。被覆の要素である“個人”の上に1-形式=ランキングデータが乗っていて、空間だけでなくて、ランキングデータも集約/集計〈aggregation〉する必要がある。このような集計が可能な構造がコンポジトリ〈compository〉とグリーフ〈gleaf〉だ。

コンポジトリは単体(的)?グリーフと言える。今回の被覆の集約に関してはコンポジトリが使える。コンポジトリは、被覆機構〈coverage〉を持つ圏の上で定義される層の拡張概念。層のコホモロジーと類似に、コンポジトリのコホモロジーが定義できる。

嗜好・選好〈preference〉の集約法〈{aggregation | gluing} {procedure | method}〉は、個人の選好データから集団の選好を作る手続きで、良い被覆となっているコンポジトリのコホモロジーを計算することになる。

コンドルセ・コサイクルは、したがって、コンポジトリのコホモロジーにおける非自明コサイクル=非ゼロ・コホモロジー・クラスということになる。

2018-05-22(火)

P量とD量

| 19:14

  • P量: Potential, Position, Place, Point
  • D量: Difference, Displacement, Distance

アフィン空間に、点の空間とベクトルの空間があり、点の空間の座標がP量、ベクトルの空間の座標がD量。

[追記]P量が圏の対象、D量が圏の射、高次圏を考えれば、2D量、3D量などが考えられる。アフィン空間が順序を持てば、高次圏を作れるだろう。[/追記]

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2018-05-21(月)

社会科学系の記述と証明

| 14:06

以前、次のようなことを書いた。

結局、用語の定義も推論に使っている論理もよく分からないので、言ってることも意味不明ということだった。

事情があって、次のスライドを見ていたが、

社会科学系で、哲学よりマシだが、やっぱり用語の定義も命題の記述も曖昧。だが、これはこれで半形式証明スクリプトの例題にいいと思う。

とりあえず、上記スライドで使っている記述形式を順不同で列挙する。

  1. Suppose that 命題
  2. 命題 if 命題 (後置if文)
  3. But 命題 (butは接続詞なんだが、ニュアンスだけかも)
  4. Instead 命題 (butに近い)
  5. 命題 where 定義 (後置の定義、後追いの定義、letの逆順)
  6. 名前 is a/an x such that 命題 (定義)
  7. 名前 occurs when 命題 (よく分からない定義、後述)
  8. if 命題 then 命題 (条件付き命題)
  9. If a 名前 occurs (名前は述語で、その述語のインスタンスの存在を条件としている)
  10. there is no 名前 (名前は述語で、その述語のインスタンスの非存在の主張)
  11. 命題1 whenever 命題2 (if 命題2 then 命題1 と同義だろう)
  12. Suppose 命題. Then 命題 (supposeが仮定の導入)
  13. 命題1. Why? 命題2 (後付けの合理化、becauseを後に書くのと同じ、「なんとなれば」)
  14. We know that 命題 (確認かな)
  15. x would be a 名前 (名前は述語で、名前(x) にニュアンス入れたんだろう)
  16. now we have that 命題 (then 命題 と変わらないと思う)
  17. and we have (now we have と変わらないと思う)
  18. we have a 名詞 と we have that 命題 がある。名詞は述語である。
  19. we are done. (QEDと同じ)
  20. So suppose that 命題 (soは雰囲気接続詞だと思う)
  21. Clearly we need to have (clearlyは雰囲気副詞、we need to haveはサブターゲティング文)
  22. x must be 名詞/形容詞 (これもサブターゲティング文だろう)
  23. So now we have (so nowは雰囲気接続詞)

「よく分からない定義」の例

A Condorcet Cycle occurs when there is a violation of transitivity in the

social preference ordering.

次のようかな?

  • A Condorcet Cycle is a cycle c in R such that (∃c in R) ⇔ ¬(transitive(R))

しかし、cycleの意味が不明(未定義)なので、やはり分からない。cycleの意味の候補として:

  1. グラフ理論の意味でのサイクル:k頂点k有向辺からなる輪状グラフCnからGへの任意の有向グラフ射。
  2. グラフ理論的だが、狭義のサイクル:Cnからの写像(グラフ射)で、辺パートが単射なもの。
  3. ホモロジー的なサイクル:チェーン複体を作って、境界作用素の核の要素。

想像では、グラフ理論的な狭義のサイクルであって、さらにグラフ射として頂点パートが全単射であることを要求しているような気もする。それは他の記述からの僕の推測である。推測させる点でダメ。

上の定義を見ると、「コンドルセ・サイクルとは…である」という形ではなくて、「コンドルセ・サイクルが生じる〈occurs〉のは、… のときである」になっていて、コンドルセ・サイクルの発生原因、発生状況を記述してるだけで、コンドルセ・サイクルそのものが何であるかは定義してない。それを「定義」と呼んでいる -- ダメだなー。

例があるのはいいのだが、例のなかに、定義や証明の細部を推測する情報を入れている。例がないと、定義や証明を理解できないのは良くない。

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2018-05-18(金)

構造を決める文

| 12:30

  • 目標設定文〈ターゲティング文〉:証明すべきターゲット命題を明らかにする。ターゲティングの時点では、ターゲット命題はもちろん証明されてない。
  • 結論付け文〈コンクルーディング文〉:ローカルであれグローバルであれ、ターゲットが証明されて、定理になったことを明確に宣言する文。
  • 下位目標設定ブロック/パラグラフ: ターゲット命題を、いくつかのサブターゲットに分解する。バックワードリーズニングをする。証明のお膳立ての部分。

ターゲティング文ほど明確でないが、なんらかの命題を提示するステートメントがある。例えば:

  • が成立する。
  • である。
  • かも知れない。
  • と言えるだろう。
  • と聞いている。
  • とは言えない。
  • ではない。
  • と言われている。
  • のようです。

これらは、たぶん様相(モード)付きで解釈される。発信者(発話者)、受信者、環境などを考慮しないと定式化できないだろう。発信者が持つ確信(信念)や疑問が、受信者にどう伝わって、受信者がどう行動するか? などが問題。

ランキングと電気

| 17:33

電気 ランキング
電位(ポテンシャル) スコア
電位差 スコア差
電圧 ランク圧
電流 ランク流
電気回路 推しグラフ
  • ランク流が勾配流である ⇔ ランク流のランク圧がスコア差になっている。

次が関係する。

電気 ランキング
局所電気回路 推しグラフ
大域電気回路 人気グラフ
貼り合わせ ランク付け集約

人気とは、大域的スコアまたは大域的順序構造を意味する。人気は、ファンの「推し」を忠実に反映すべきである。局所構造を集約して大域構造を作る問題。

続・ランキングと電気

| 18:57

前例がない言葉には'?'を先頭に。

連続 組み合わせ 電気 ランク付け
頂点 結節点 頂点
接ベクトル 電線/導線
?2-接ベクトル 2-単体 ? 三角面
関数 頂点関数/形式 ポテンシャルスコア関数
1-微分形式 辺形式 電位差, 電圧 2者比較形式
2-微分形式 三角面形式 ? 3者比較形式
0-外微分作用素 ?0-外差分作用素 ?勾配 勾配
1-外微分作用素 ?1-外差分作用素 ? 循環
1-ベルトラミ作用素 ?1-随伴外差分作用素 ? 発散
2-ベルトラミ作用素 ?2-随伴外差分作用素 ?-
ラプラシアン ラプラシアン ヘルムホルツィアン ラプラシアン
1-閉形式 1-コサイクル ? 局所無矛盾比較形式
1-完全形式 1-コバンダリ ? 勾配比較形式
1-調和形式 1-調和形式 ? 調和比較形式
  1. 1者スコア評価形式 pointwize score evaluation form
  2. 2者嗜好比較形式 pairwize preference comparison form
  3. 3者整合性判断形式 triowize consistency judgement form

consistencyは、循環ランク付け、ジャンケン状況、三すくみの存在・非存在に関わる。

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2018-05-17(木)

いろいろな言葉使い

| 15:08

ド・ラーム・コホモロジーとホッジ分解のオモチャ (2/2) - 檜山正幸のキマイラ飼育記の証明部分(枠内)は、半形式的になるように意識したのだが、そのとき感じた雑多なこと。

  • 任意のxを選ぶ。
  • xを任意とする。
  • 任意のxに対して

以上は同義で、自由変数xを含むブロックを開始する。このブロック(あるいはボックス)は、全称記号の導入で閉じる。閉じるほうは、

  • xは任意だったので
  • xは任意だったから

にすると、具合がいい。また、明示的なブロック開始はなくて、自由変数の出現位置でブロック開始とみなせばいいようだ。

任意のxを選ぶ。
  :
  :
  Q(x)
xは任意だったので
∀x.Q(x)

含意導入と一緒になるケースが非常に多い。

任意のxを選ぶ。
  P(x) と仮定する。
    :
    :
    Q(x)
  以上より
  P(x)⇒Q(x)
xは任意だったので
∀x.P(x)⇒Q(x)

冒頭の「任意のxを選ぶ。」は省略しても差し支えないから、

P(x) と仮定する。
  :
  :
  Q(x)
以上より
  P(x)⇒Q(x)
xは任意だったので
  ∀x.P(x)⇒Q(x)

あるいは、

P(x) (xは任意)と仮定する。
  :
  :
  Q(x)
以上より
  P(x)⇒Q(x)
xは任意だったので
  ∀x.P(x)⇒Q(x)

「仮定する … 以上(に)?より」を含意導入のブロックとして使っている。ただし、これはネストしたブロック構造じゃなくて、オーバーラップ構造を作ることが多いので、疑似ブロック(正規のネストしたブロックではない)と考えたほうがよさそうだ。

「よって」「したがって」などの用法はまだ未定。「一方」「ところで」「さて」のような接続詞もどう意味づけるか? あるいは意味づけないか?

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2018-05-16(水)

曖昧な言葉

| 13:04

次の区別は曖昧。

  • …により
  • …から
  • …を使って

「により」と「から」は同義だと思っていいが、「使って」は例えば証明シェマ(マクロ)を使うことに限定するとかの用法もある。

ただし、「定理命題を使う」と「証明シェマを使う」の境界も実はあいまい。

   A∈Γ | B
   --------------[S]
         C

この状況を自然言語で語るなら、

B
BにAを追加して Sを適用すると
C

Bは直前にあるので再言及する必要はない。Sを省略すると

B
Aにより
C

Aを省略する、あるいはAがないとき

B
Sを使って
C

Sを、A, Bを引数にもらってCを出す手続きと解釈すると、

     B
   -----[S A]
     C

とも書ける。[S A]は、Sに対するAの部分適用。これを自然言語で表すと、

B
[S A]により
C
B
[S A]を使って
C

どちらでもいい。[S A]をSと省略するか、Aと省略するかで、また表現が変わる。

当然のことだが:自然言語は柔軟(過ぎる)。

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2018-05-14(月)

接続詞=構造構成語句

| 12:02

自分が使っている言葉をとりあえず列挙する。

メタな言明

  • …(命題)が言える。

行為の予告

  • …を計算する。
  • …を示す。
  • …を示そう。

行為と結果

  • …(行為する)と、

文と文のあいだの接続詞

  • …(命題)(に)?より、
  • …(命題)から、
  • …(命題)なので、
  • …(命題)(だ)?から、

仮定の導入

  • …(命題)と仮定する。
  • …とする。

文頭に付く接続詞

  • したがって、
  • よって、
  • つまり、
  • これらから、
  • 以上により、

用途を決めてみる。

つまり

定義により、同値な命題に言い換える。

Def: P(x) :⇔ Q(x) が背景知識Γ内にあるとき、

P(x)
つまり
Q(x)
を示す/が示せた

ローカルな証明ブロックの開始と終了。Aがターゲット命題として、

Aを示す。
 :
 :
Aが示せた。

命題Aの証明を、外の大きな証明内に入れ子にするときに使う。

より、から、なので、だから

当該推論ステップの根拠を示すために使う。

「より」「から」は背景知識または証明済み命題を名前や番号などで参照する場合に使う。

A
(ラベルX) より
B

これは

     A   (Xの参照先命題)
  -----------------------[推論ルール]
         B

推論ルールは明示されないが、容易に推測可能とする。

「なので」「だから」は、根拠となる命題をインラインで前置する。

A
Cなので
B

これは

     A   C
  ----------[推論ルール]
       B

「より/から」と「なので/だから」を併用してもよい。

「から」と「だから」の音が似ているので、「から」はやめて「より」がいいだろう。


A
(ラベルX) より C なので
B

これは

          (Xの参照先命題)
         -----------------[推論ルール 1]
     A       C
  --------------[推論ルール 2]
         B

推論ルール 1 は、非常に簡単なものに限る。

〜すると

〜の部分にはオペレーショナルな推論ステップを行為として書く。オペレーショナルな推論ステップとは、「両辺にtを足して」とか「平方根を取れば」のように、等式・不等式の項にオペレーショナルをする(しても命題が保たれる)もの。

A
〜すると
B

このときの根拠は、s = t ⇒ F(x) = F(t) のような命題。Fがオペレーション。

〜を計算する、よって

〜は項tで、tから出発する等式的推論(等式命題の推論)ブロックをはじめる。

tを計算する。
    t
  = t'
  :
  :
  = s

「よって」は等式的的推論ブロックを閉じて、ローカルな結論を提示する。

tを計算する。
    t
  = t'
  :
  :
  = s
よって
t = s
仮定する、以上により

含意導入ブロックの開始と終了。このとき、全称導入ブロックも同時に使われることが多い。

Aを仮定する。
  :
  :
  B
以上により
A⇒B

全称を一緒に使うケースでは、

A(x)を仮定する。
  :
  :
  B(x)
以上により
∀x.(A⇒B)

これは次のような入れ子と同じ

任意のxに対して、
  A(x)を仮定する。
   :
   :
    B(x)
  以上により
  A(x)⇒B(x)
以上により
∀x.(A⇒B)

文頭の接続詞

「つまり」は同値な命題への置き換えとして、

  1. したがって、
  2. よって、
  3. これらから、
  4. 以上により、

日本語の通常の解釈として、「したがって」と「よって」、「これらから」と「以上により」に差があるとは思えない。この4つの差を見出すのも困難。

使い分けるのは不自然だろう。いずれも、ブロックを閉じる作用を持つ。

ラプラシアンあれこれ

| 12:25

ところで、外微分作用素の随伴(双対ではない!)をベルトラミ作用素と呼ぶことにしたので、ド・ラーム複体の随伴複体(双対複体ではない!)をベルトラミ複体と呼んでもいいような気がしてきた。

一般化ラプラシアンラプラス/ベルトラミと呼ぶのは、ベルトラミ作用素を使って定義するからだ、とこじつけることができる(語源的には嘘だけど)。

一般化ラプラシアンは、いっそラプラス/ベルトラミ/ホッジ作用素と呼べば、関係者の皆さんに公平かも。ただ、ホッジ作用素ってホッジ・スターのことだから、混乱するか?

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2018-05-10(木)

代数的複体の概念

| 15:52

Cに値を取る代数的複体という概念をCplx(C)と表すことにすると:

  • Cが付点圏〈pointed category〉(零対象を持つ圏)であれば、Cplx(C)を定義できる。
  • Cが加法圏でないと、複体のあいだのホモトピー同値関係を定義できない。
  • Cがアーベル圏でないと、複体のホモロジーコホモロジーをを定義できない。

通常は、ホモロジーコホモロジーを定義したいので、Cはアーベル圏にとる。が、とりあえず付点圏の範囲でやれるところまでやるのは意味がある。Cは付点圏だとする。

まずは、Z∪{⊥} を対象とする圏を生成箙で定義する。

これは、互いに反対圏となっている2つの圏(の生成箙)。どっちかをΓとすると、もう一方がΓopとなる。仮に上のほうをΓとする。

付点圏の圏のホムセット(ホム圏ではない)をPtCat(C, D)とする。圏(2-圏ではない)PtCatで、指数 [C, D]が作れる。特にPtCatの指数だということを強調する意味で [C, D]pt とも書く。

以上の設定のもとで、Γ∈|PtCat|、もちろん Γop∈|PtCat|。C∈|PtCat| に対して、[Γ, C]pt, [Γop, C]pt が再びPtCatに入る。PtCatは直和を持つので、次が作れる。

  • [Γ, C]pt¥oplusop, C]pt

S:CopC は、S:CCop とも言えるので、S*S:CopCop を作れて、さらに S*S:CC とみなせる。よって次の自然変換ιに意味がある。

  • ι::S*S⇒C^:CC

ιが自然同型のとき、(S,ι)をC上の反対合〈anti-involution〉と呼ぶ(https://en.wikipedia.org/wiki/Involution_%28mathematics%29)。重要な事実は、

  • Cが反対合を持つなら、[Γ, C]pt¥oplusop, C]pt にも反対合が入る(持ち上がる)。
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