神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

「MBOフォーラム」に

macky-jun2011-06-23

  日経産業新聞が主催した「MBOフォーラム」にY君と共に出席した。日経ホールで500人が集まる満席で、参加は抽選となったようで運よく当たったようだった。MBOに対する関心の強さを物語っている。先週号の日経ビジネスでもMBO特集が組まれていた。
 基調講演はハーバード大学に暫くぶりに復帰した竹内弘高教授だった。彼は若い頃、ハーバードで7年、一橋で27年、そして昨年からまたハーバードで教鞭をとっている。あの有名なマイケル・ポーター教授から招聘され、彼の講義の一部を担当している。
 20回のケーススタディーでthe Knoledge Creating Companyとして14社を扱っているが、殆どが日本企業である。ホンダ、ブックオフシマノセブンイレブンファーストリテイリング、アサヒネット、トヨタ、エイザイ・・・だ。ちょうど私が後期の授業でエクセレント企業のケーススタディとして考えていたブックオフファーストリテイリングが被っていたのに驚いてしまった。畏れ多くも、M・ポーターと竹内教授の看板講座と(質は違うけれど)同じ企業を題材に同じ様なことをやろうとしている。しかも全く偶然である。
 竹内弘高教授の話しは直接MBOとは関係なかったが、日本企業は世界で再評価されているよというものだった。恩師でもある野中郁次郎教授との研究の話が多々登場した。ファーストリテイリングの柳井社長の話も度々出てきた。さすがの話術で聴衆をくぎ付けにしていた。
 本篇のMBOについては、GCAサヴィアンG取締役で一橋大大学院教授の佐山展生氏、メザニン(GCAサヴィアンG)の笹山幸嗣代表の話だった。佐山氏はPEファンドのユニゾンキャピタルから独立し、GCAサヴィアンGをIPOさせ、今は教壇に軸足を移しているのだろうか。笹山代表とは昔、一緒に仕事をしたことがあった。
 MBOの専門家である二人の話は明快であった。盛んになった上場企業の非公開化のうち、純粋MBO(オーナーによる株式買取)の割合が増えている。企業にとって「株式上場をすること」に意味があるが、「上場を続けること」には意味がないこともある。株式上場した企業は、その時間の経過とともに、メリットとデメリットが逆転することも珍しくない。
 というのがエッセンスであったが、会社に行く時間になってしまった。またこの続きは後日書きたい。