腸内フローラーとは

腸内フローラーとは
腸の中に存在する細菌全体で腸内の生態系で
腸内細菌叢(さいきんそう)のことを言います。

フローラーとは腸内細菌の集りがまるで
お花畑のようにみえることから名づけられています。

腸内細菌は 健康な人の腸内には400種を 越える細菌、
総数で約100兆個、重さにして1キログラムの
腸内細菌が住みついています。

この中には有用菌や悪玉菌がいますがその種類や数は
人によって大きな個人差があります。

便の3分の一〜2分の一は腸内細菌とその残りかすと
言われています。

腸内フローラーは人の全身の健康を決めることが
わかってきました。

5年ほど前あたりから腸内細菌の全体像が
分かるようになり、
腸内細菌は全身の健康に影響しているのではと
研究が進んでいます。

腸内フローラー」はワクチンの開発や 抗生物質の発見に
匹敵するインパクトを持つ」との見方もあり、
がんや糖尿病、肥満や アレルギーや老化防止などに
良い影響を与える効果が期待されている分野です。

遺伝が原因と考えられている性格や、うつ病なども
腸内フローラーと関係しているのではと言われています。

内フローラー
有用な作用として、病原菌の定着阻害、免疫系の活性化、
ビタミンの産生などが挙げられます
有害な作用として、腐敗産物や発がん物質の産生、
各種腸疾患へ関与が挙げられます。

ある難治性の病気の方々が様々な治療を行っても改善せず、
健康な人の便を薄めて、病気の人の腸に挿入すると
すぐに改善して普通の生活に戻られたという報告がありました
腸内細菌が病気を改善したのには驚きです。

現在30の病気が腸内細菌を利用して治療に生かされています。

肥満は食べ過ぎや運動不足が原因と言われています。
ところがマウスの実験で、肥満の人の腸内細菌を
マウスの腸内に入れたら
同じ運動、食事の条件でも、肥満の人の腸内細菌を
入れたほうが太ったのです。

これは肥満の人は腸内細菌の中の「バクテロイデス」が
少なかった。
バクテロイデスは短鎖脂肪酸を出し、脂肪の取り込みを
抑える働きがあり、肥満の人はバクテロイデスが
少ないというのです。
短鎖脂肪酸は筋肉にも作用し、脂肪の蓄積を減らし、
脂肪の消費を増やす働きがある。
これを腸内細菌がやっていたのです。

性格は遺伝によるものだと思われていましたが腸内フローラーとも関係していることがわかりました。
臆病なマウスと元気すぎるマウスの腸内細菌を
入れ替えたら
臆病マウスは活発に、元気すぎるマウスは慎重に
行動するようになった実験結果があります
腸内細菌は性格にも影響を与えるのです。

腸内細菌が作り出すエクロールという物質が
コラーゲンを増やし、腺維芽細胞の働きをあげ、
更年期の状態を抑える働きがあるとの。
女性の悩みのしわや更年期障害なども軽減させて
くれるというのはうれしいことです。

神経のネットワークは脳と腸はつながっており、
腸管神経系から電気信号が生まれ脳に影響を与えます。
鬱の患者に腸内細菌を飲ませ、腸内フローラーを整えることで鬱が改善されると研究報告がありました。

有害な作用として、腐敗産物や発がん物質の産生、
各種腸疾患へ関与が挙げられます。

癌研究で有名な都内の病院では沢山の便を調べた結果、
がんを引き起こす細菌がみつかり、
アリアケ菌となずけられました。
アリアケ菌はDCAという物質を出し、人の細胞に作用して
老化を起こさせ細胞やその周辺に癌を引き起こす
ことがわかってきました。

肥満になるとアリアケ菌が増えるとのことで、
肥満と癌の関係も解明されるかもしれません。

このように腸内細菌が私たちの体にとって有益な働きを
してくれる為には腸内細菌の数や種類が多いのが望ましいのです。

そのキーワードは食物繊維・ポリフェノール・乳酸菌でです
食物繊維はゴボウ、玉ねぎ、アスパラ、豆類などに含まれています

腸内細菌を元気にして、健康に過ごすには快食、快便が大切ですね。