野村誠の作曲日記

2018-12-14 自分も生まれる旅+ノムラノピアノ

自分も生まれる旅+ノムラノピアノ」でした。

今日は、Charles Ivezの"The Alcotts"を弾いてみました。「自分も生まれる旅」というテーマで、この20世紀のアメリカ作曲家ピアノ曲演奏できると思えたからです。ピアノの演奏の専門家はたくさんいるので、自分でピアノを公開で弾く場合は、自分で作曲した曲か即興演奏に限って行っておりました。しかし、最近、日本センチュリー交響楽団演奏家の方々が、自身の専門のクラシック音楽だけでなく即興演奏やワークショップなど、様々なことにチャレンジしておられるのに感銘を受けまして、彼らがクラシック以外の音楽に挑戦しているのだから、逆に、ぼくも、クラシックも弾いてみるくらいの柔軟性を持ってみようと意識するようになりました。専門ではないけれども、自分自身の芸風の幅を広げようと思うわけです。で、アイヴズを「自分も生まれる旅」というテーマで弾いてみることにしたわけです。

砂連尾理さんがゲストでのダンス。「生まれる」というテーマで、何度もダンスを踊ってきた砂連尾さん。そのことを知らずに彼を急にゲストに招いた有砂山さん、直感の人なんだな。その直感の予感の想像の先に、どんなダンスがあるのだろう。砂連尾さんが舞い、空間がゆらぎ、ぼくのピアノの音楽がそれと交わり合い、ふと、間をあけたくなった瞬間、母と息子があまりにも自然に砂連尾さんと踊り出した。このダンスが見られて、来てよかったなぁ、と思う。

有砂山さんのスライドと野村のピアノ。助産院のまりこさんの言葉「手放す」がスライドに現れて、ぼくも自分のピアノを手放し、自分の美意識を手放し、自分を手放し、としたい、という気持ちになりました。だから、自分でどんな音楽になるのか分からない状態で、指に身体にまかせてピアノを弾いてみました。なかなか手放すことも難しいのですが、でも、手放す気持ちでピアノを弾くのは、とても良い体験でした。生まれること、産むこと、手放すこと、執着すること。それらが、グルグルしながら、特別な時間を過ごせたこと。また、昨年とは違う時間が過ごせたこと。貴重な時間でした。有砂山さん、貴重な機会をありがとうございました。

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2018-12-13 アイブズを弾いてみたり、段ボール鍵ハモを試したり

久しぶりの自宅の一日。

明日は東京で、「自分も生まれる旅+ノムラノピアノ」というイベントでピアノを弾く。今日は、ピアノを弾いて、準備をしておりました。そして、久しぶりの自宅なので、この10日間にたまっていたメールの返信。そして、家のお掃除

明日のコンサートで、チャールズ・アイヴズのConcord Sonataの中の「Alcotts」を弾くのはどうだろう、と思って弾いてみると、なんだか良いような気がしてきて、この曲を中心に練習。明日、多分、弾くと思います。ベートーヴェン運命主題が何度も出てくるけれども、とても美しい曲。直接「生まれる」ことをテーマにしているわけではないけれども、明日弾きたくなってきた。

イギリスで段ボールで作ったスピーカーを見て、そしたら日本でも片岡祐介さんが段ボールでスピーカーを作っていると言う。そこで、鍵盤ハーモニカのボディを段ボールでつくってみたいと思っていたのですが、ずっと外泊が続いてできなかったので、今日、試してみた。いい感じ。

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2018-12-12 世界のしょうない音楽2018始動

京都に戻っております。

明後日、東京ピアノコンサートをするので、自宅にいられる時は、ピアノをいっぱい弾いて練習するチャンスなので、ピアノを弾きまくる一日。

でも、自宅にいると相撲関連の本などに目を通すチャンスなので、パラパラと斜め読みをする。「能楽源流考」をめくると、「新猿楽記」の中の伏見稲荷稲荷祭の様子(賤民猿楽の芸態)に関して、


田楽傀儡子、唐術、品玉、輪鼓、八玉、独相撲(ひとりずもう)、独双六、無骨有骨延動、‥

と書いてあって、「ひとりずもう」が猿楽の中に入っている。能のもとをたどっていくと、ひとりずもうが出てくるのだから、本当に面白い

急に思い立って、「友へ Music for a friend」というピアノ曲作曲

夕方大阪音大に出発。「世界のしょうない音楽ワークショップ」の第1回。日本センチュリー交響楽団と豊中市とNPOのしょうないREKで始めたワークショップ。2年目からは、大阪音大の先生方が協力して下さり、ハイブリッドなワールド・ミュージックの場になってきている。

今年も50人近い参加者。日本センチュリー交響楽団からはヴァイオリン小川さん、ヴィオラの森さん、チェロ末永さん。大阪音大からは音楽学井口先生、邦楽の菊武先生、インド音楽田中先生、バリガムランの小林先生、古楽上田先生。体験できる楽器が、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、尺八、箏、三味線シタール、ガムラン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、様々な打楽器。これだけの楽器で音楽を創作しようというプロジェクト映像山城大督さんが撮影に来ている。

最初に、森さん(ヴィオラ)+菊武先生(十七絃)で、「春の海」の演奏披露。既に邦楽とクラシック音楽が融合した導入。続いて、田中先生作曲で中国でも演奏したシタール+ガムラン+箏+ピアノの「楽園の彼方に」を演奏。

その後、野村によるワークショップ開始。みんなで歌ったり、手拍子したり、口笛吹いたりして後、自由に色々な楽器を触ってもらう。

その後、色んな楽器の紹介をして後、全員での大合奏。「せーの」とやりながら、色々展開。知っている曲のメロディーを頭の中で思い描きながら演奏するオーケストラも体験。初日からいい感じ。

その後、映像の山城さん、井口先生、センチュリーマネージャーの柿塚さんと打ち合わせ。山城さん曰く、「音楽解放運動」とのこと。音楽をトレーニングとか技術の場から解き放ち、各自表現を楽しむ場であったことは確かかもしれません。今年もよろしくーーーー。

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2018-12-11 鳥取、最終日

鳥取滞在の最終日。

鳥取県立博物館での展覧会空間経験」を見る。小山田徹さんの展示がとてもよくって、考古学美術の間のような。青森のACACのレジデンスで生まれた作品が多くあったようで、今回見られて良かった。田口行弘さんの砂丘と砂をテーマにしたアニメーションも見応えがありました。砂がとっても美しかった。梅田哲也さんの空間も独特で、3者3様の博物館へのアプローチ面白い企画でした。

ホスピテール・プロジェクトの赤井さん、城崎国際アートセンターの吉田さんとランチで、JACSHA(日本相撲聞芸術作曲家協議会)のこととか、色々語り合う。

その後、鳥取銀河鉄道祭の木野さん、野口さんと打ち合わせて後、京都に戻る。鳥取ありがとう。また来年。

というわけで、京都に戻りました。

鳥取銀河鉄道祭のウェブサイトにこれまでのことや、これからのことなど、アップされています。ご覧下さい。

https://scrapbox.io/gingatetsudou-tottori/

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2018-12-10 鳥取3日目

朝から米子に移動。同じ鳥取県だが、車で2時間かかる。米子で演劇コミュニケーションワークショップを行う中村さんと会ってお話。その後、児童文化センタープラネタリウムでの打ち合わせ。プラネタリウムの音響や機材などチェック。実際に朗読に合わせて演奏したり、星の投影をしながら、踊ったり、照明を試したりなど、いろいろする。4月下旬に、プラネタリウムにて、門限ズによる「銀河鉄道の夜」の第1バージョンのワークインプログレスの参加型公演を行うのです。その後、プラネタリウムの上演も見て、色々な可能性を確認。4月が楽しみ。

また2時間かけて、鳥取に戻り、もう5時半。6時半のコンサートに向けて、大急ぎで会場を準備。かるまにて、野村誠ソロコンサート「月曜の夜の音楽会」。銀河鉄道ハーブティー付き。

1 路上演奏実演

2 鍵盤ハーモニカイントロダクション

3 チューニングの狂いとうなりの音楽

4 ペットボトルの音楽

5 鍵ハモダンスミュージック

6 アルミフォイルの音楽

7 即興演奏―(ガムラン民謡アイリッシュタンゴ/その他)

8 オットセイ

終演後、お客さんに楽器を触ってもいいですよ、と言って、打楽器などを触れるようにしておいたら、そこから即興音楽ワークショップに自然に移行。銀河鉄道祭に向けて、手応えあり。

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2018-12-09 鳥取3日目

鳥取銀河鉄道祭。2019年11月に、鳥取で世界初演になる県民参加のハイパーオペラ越境コラボ音楽劇「銀河鉄道の夜」を創作すべく、これから鳥取にて、リサーチを重ね、ワークショップを重ね、共同創作をナビゲートしていくのです。

今朝は、蛇谷さんと8ミリフィルムのプロジェクトシェア。8ミリフィルムと、門限ズがコラボして、それが宮沢賢治と繋がるというアイディアが、次々に湧き出てくる。

午後、昨日のママさんコーラス演劇の皆さんの本番ステージを見て、大爆笑して後、鳥の劇場運営するギャラリーで開催中の展覧会を見る。1968年からの鳥取の前衛美術グループSPACE PLANの活動の記録。その後、当時のオリジナルメンバーによるトーク。鳥取砂丘に巨大なミニマルアートを展示した当時として画期的イベントが、県外にほとんど知られることなく行われていた。

午後4時より、野村誠吉野さつきの徹底討論。予想以上にお客さんが多数詰めかけ、質問も盛況。「うたう図書館」と香港での「點心組曲」について、語り合う。

夕食後、突如眠気が襲ってきて、10時半には就寝。

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2018-12-08 鳥取2日目

鳥取に来ております。鳥取銀河鉄道祭と言って、門限ズ(=野村誠吉野さつき+遠田誠+倉品淳子)がナビゲーターとなって、鳥取の住民参加型の舞台をつくっていき、来年11月の発表に向けて、これから通い続けるのです。

今朝は、午前中、ママさんコーラス演劇の見学。歌う母親たちは役者でもあるのです。鳥取銀河鉄道祭に、是非関わっていただきたい。

その後、とりアート地区事業参加のインクルーシヴ・ダンスのステージも見学。障害のある人々がダンスに参加している活動を、長年続けておられています。鳥取銀河鉄道祭に是非関わっていただきたい。

そして、野村誠のステージ。

1 鍵盤ハーモニカイントロダクション

2 お客さんに最初の5音を決めてもらって(ファドレドソ)、ピアノ即興

3 お客さんとの手拍子や声を出して、空間の響きを味わう参加型コーナー

4 声を出しながら、ストレッチや体操をするコーナー

5 野村の「ラジオ体操」のピアノ演奏により観客全員によるラジオ体操

6 観客がステージにのぼって、楽器体験セッション。野村がピアノで加わる。

という流れでした。

夕方は、鳥取在住の作曲家9名の新曲発表のコンサートを聴きました。

夜は、門限ズのメンバーで愛知大学教授の吉野さつきさんの「アートマネジメント講座」でした。野村誠の「うたう図書館」や遠田誠の「オオタドン」の映像も紹介。鳥取の今後にも繋がっていきそうな予感。


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2018-12-07 鳥取へ

久しぶりの京都の自宅での朝。朝食後、ちょっとピアノを弾くものの、大慌てで荷造り。

11月18日の「世界のしょうない音楽祭」のキックオフコンサートの録音を聴く。イギリスにいたため参加できなかった。日本センチュリー交響楽団ヴィオラの森さんと大阪音大邦楽の菊武先生十七絃で、宮城道雄の「春の海」。地歌古典ヴァイオリンの巖埼さんの独奏ブーレーズ。最後は、巖埼のヴァイオリンとバリガムランのギータ・クンチャナで野村誠の「ルー・ハリソンへのオマージュ」。録音で聴いても、白熱の演奏会。音楽の多様性が素晴らしい。大満足。

日本センチュリー交響楽団のウェブマガジンに野村のインタビューが公開に。充実の内容で、丁寧にまとめていただいています。

http://www.century-orchestra.jp/webmagazine/?fbclid=IwAR0iwfs-UvTAmm-YAZsTteOlOJe0pZ_ES-DNnUW0thvyhg31BXdo4nZyWsQ

本日より鳥取遠征。京都駅より高速バスで鳥取へ。車内で熟睡。

鳥取銀河鉄道祭の事務局野口さん、木野さんと晩ご飯で、夢がいっぱい膨らむのです。

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2018-12-06 帰国のち、センチュリー響

寧波大学ホテルをチェックアウト。空港を目指す車内で朝食。焼き小龍包と豆乳。最後まで中国の食の豊かさに圧倒される。

王さんとお別れし、チェックインし、あっという間にボーディング。たったの2時間で関西空港に到着。帰りは、偏西風に乗るので早い。大阪と寧波の距離は、大阪と札幌くらいかもしれない。大阪音大の皆さんとお別れ。おつかれさま。

バスで京都に移動。関西空港から京都も2時間くらい。京都駅で明日の鳥取駅へのバスの切符を購入して後、市バスで自宅を目指す。

自宅に戻ると大急ぎで洗濯。そして、日本はインターネットの規制がないので、メールをチェック。4日分のメールを受信するが、返信する時間がないまま、大阪での日本センチュリー交響楽団コンサートへ。

今日は、シンフォニーホールで、日本センチュリー交響楽団の定期演奏会なのだが、プログラムが、チャールズ・アイヴズの「答えのない質問」、「交響曲第2番」、マイケル・ナイマンチェンバロ協奏曲」、バーバー「弦楽のためのアダージョ」という珍しいプログラムなので、疲れているけれども無理して聴きに行く。

客席には、作曲家音楽評論家の方、ホールの方、音楽学者の方など、色々な方がおられる。1曲目の非常に繊細な音色での美しい緊張感の中に調子はずれの管楽器が加わる「答えのない質問」が美しく終わった瞬間に、2曲目バーバーが始まる。なんと2曲をつなげたメドレー。指揮者の川瀬さんのアイディアか。ナイマンのチェンバロ協奏曲は、1995年作曲。ぼくがイギリスのヨークに住んでいた頃に作曲されたもの。あの当時のイギリスのことも思い出しながら、聴く。もっと単純な曲かと思いきや、なかなかの複雑怪奇な曲でソリストのみならず楽団も熱演する狂騒曲。アンコールに応じ、チェンバロソロは、パーセル。イギリスの作曲家のナイマンはイギリスの作曲家のパーセルを研究して、パーセル的な響きの曲が特色なので、この選曲はうなづける。

後半は、アイヴズの「交響曲第2番」。この曲の5楽章は、センチュリー響が小学校巡りで、何度も演奏しているらしい。小学生に面白さが伝わるように、という意識で何度も演奏した経験がある曲を、新進気鋭の指揮者のタクトで熱演。客席にいた音楽評論家が、この曲をこんなに楽しそうに演奏するのか、と驚く。同じ曲をNHK交響楽団が(つまらなそうに?)演奏したのを聴いたそうで、そのギャップ驚愕したらしい。小学生に聴かせる演奏を何度もしてきたセンチュリー響であり、鈴木潤さんと高齢者との即興演奏をしているセンチュリー響であり、野村誠と一緒に邦楽器シタールバリガムランと一緒に大合奏しているセンチュリー響であり、イギリスのマンチェスター・カメラータの人と即興トレーニングをして耳が開いてきたセンチュリー響である。日本の他のオーケストラがしていないような音楽的な経験をしているのだから、こういう演奏ができるんだ、と(身内の贔屓の気持ちもあるかもしれないけれども)思う。とにかく、ポジティブエネルギーに満ちた素晴らしい演奏会だった。この楽団だったら、時に繊細に時に野蛮に、大胆に色々な味わいを楽しめると思う。

このオーケストラのためだったら、本当に喜んで曲を書きたい。野村が次にオーケストラ曲を書くなら、絶対、センチュリー響。この楽団のために書く場合は、このメンバーたちの顔を思い浮かべながら作曲できるし、この人たちの特色を活かして書けると思えた。こんなにオーケストラを愛することができている自分不思議だが、柿塚拓真というマネージャーの様々な仕掛けに4年半も付き合ってくると、変わってくるものだ。

終演後、ロビーで楽団のメンバーと次々に顔を合わせる。演奏が終わって興奮されている皆さんとお話できる貴重な時間。近年のセンチュリー響の定期演奏会は、本当に充実しているなぁ。ヴァイオリンの巖埼さんが、11月18日に、ぼくの作品(「ルー・ハリソンへのオマージュ」)を演奏してくれたと挨拶して下さる。12月20日の彼女のリサイタルでは、古典からブーレーズブリテンなど20世紀の音楽までの意欲的なプログラム。リサイタル聴きに行きます。ヴァイオリンの小川さんが、「先生、中国行っておられたんですか。次は、ニーハオ音楽やりましょう」と仰る。皆さん、新しいことにチャレンジすることに臆するところが全くなく、ワクワクされている。打楽器の広川さんが、今度よろしくお願いいたします、と挨拶される。来月1月25日の定期演奏会で、ぼくの曲(「ポーコン」)を演奏して下さるので、来週には、初練習があるらしい。こちらこそ、よろしくお願いいたします。チェロの北口くんが、作曲家の近藤さんの曲を今度演奏するらしい。昨年の北口チェロリサイタルの打ち上げで近藤さんにご紹介したことをきっかけに交流がどんどん広がっている。

これからも日本センチュリー交響楽団をどうぞよろしくお願いいたします。

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2018-12-05 寧波大学でのコンサート

今日は午前中の予定がないので、8時過ぎに朝食。朝食会場で、菊武先生、小林先生、田中先生らと合流し、歓談。天気が悪いので、お昼の野外演奏は中止になるだろう、と話し合う。また、三味線などは野外は厳しいし、中止にすべきと判断

朝食後、近所を少し散策。外に出ると、雨はあがっていて、雨の後なので、汚染物質が流されるのか、空気がきれいで心地よい。

ホテルに戻って、くつろいでいると、井口先生が部屋を訪ねて来られ、天気が悪いが王さんは決行したいと思っておられるようで、邦楽の方々は楽器の関係上キャンセルを希望されている、と仰るので、野村のソロ演奏で何とかしますとお答えする。

しばらくすると、小林先生と田中先生がフルーツ山盛り買い込んで、ぼくの部屋を訪ねて来られる。今朝は来客が多い。フルーツを食べながら、歓談。バリ音楽とインド音楽の名手とのフルーツタイム。

11時にホテルのロビーで集合して、王さんと昼食の学食へ移動。三味線も準備されておられ、この天候の中、演奏されようという先生方に敬服。

学食は360円ほどで食べ放題らしい。品数豊富で、質も決して悪くない。クイックランチを済ませる。

学内の野外ステージは、ステージではなく、洗濯物が全てのベランダで干されている7階建てくらいの学生寮のすぐ真ん前。敷物を敷いただけで屋根もなし。雨が降ったら、三味線が濡れてしまう。ここで、地歌の「越後獅子」、「石橋」の2曲を菊武先生とミョウユウさんのお二人で合奏の後、田中先生の作曲の「楽園の彼方に」を箏とシタールガムラン鍵ハモで演奏。無事、雨が一滴も降らずに、ミニライブを終える。通りかかりの学生に、ちらしを配るスタッフたち。今夜の演奏会広報も兼ねている。授業の昼休みに、通りかかる学生たち。結構、興味、関心をひく。

「越後獅子」の演奏を聴いて、ますます、「越後獅子コンチェルト」の新バージョンを今年も書きたい気持ちが芽生えてくる。来週には、中国での経験を経たこのメンバーと、大阪で「世界のしょうない音楽祭」をご一緒できると思うと、非常に楽しみでワクワクする。

午後、近くのスーパーに小林先生、田中先生と行って、束の間の買い物の後、ホールにてリハーサル野村誠作曲「越後獅子コンチェルト」の第1楽章のみを、試す。田中先生のシタールが入ると、邦楽とインドが融合して面白い。小林先生のスリンは、尺八のようにも響く。田中先生が作曲した「楽園の彼方に」に、ピアノでどう入るか、リハーサルの間にいろいろ試行錯誤。この箏、三味線、シタール、ガムラン、ピアノという編成、なかなか面白いバンドで、今回限りでなく、色々やってみたいと思う。

お弁当が届き、さっと夕食。こうしたお弁当のクオリティも高い。中国の食文化の豊かさ。

6時になり、ワークショップ参加者が集まってきて、通し練習をして、あっという間に本番に。

まず、冒頭に地歌が3曲。地歌「石橋」を箏と三味線での演奏。客席の子どもはザワザワしていて、集中しにくい空気があるものの、演奏が素晴らしく、どんどん引き込まれていく。2曲目が、箏2重奏で、3曲目が三味線二重奏。ここまでが日本の音楽。

4曲目「楽園の彼方に」で、日本、インドネシア、インドが合体し、そこにピアノで補強していく多国籍音楽。5曲目の「越後獅子コンチェルト」の冒頭では、バリガムランとピアノの即興セッションで派手にペロッグ音階が鳴り響いた後に、地歌に、ピアノやシタールの替手がついて、そこにバリの笛が加わるこれまた無国籍音楽。

最後のワークショップでの新曲は、こうした多国籍バンドに、中国楽器も西洋楽器もおもちゃも加わっての多国籍オーケストラ。本番は、こどもたちも集中して、とても良い演奏になった。

終演後は、次々に色々な人と記念撮影をし続ける。皆さん、どうもありがとう。

大阪音大の先生方とホテルで打ち上げ。語り合い、笑い合う。明日は、日本に戻ります。

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