野村誠の作曲日記

2017-07-23 18世紀と21世紀の音楽

「第10回ハイドン大學」が明後日に迫っているので、レジュメを作成しています。ハイドンの交響曲スコアを読みながら、どこにフォーカスして話をするか、考えております。18世紀の交響曲を、どうやって21世紀の時代の音楽と結びつけて話をするかを考えております。

チェロ協奏曲「ミワモキホアプポグンカマネ」の世界初演が8月23日なので、1ヶ月後。ピアノパートを一度練習しておこうと思って弾き始めたら、第2楽章「アプポ」が難しくて、全然弾けない。「誰だ、作曲したの?」と文句を言いたいが、自分だ。作曲家演奏の都合よりも、聞きたい音を優先するのだろう。弾きにくいところは、練習するしかない。1ヶ月で、少しずつ指を慣らそう。

そして、8月6日の両国門天ホールでの「ぶつかりピアノ」に向けて、稽古創作中。ピアノに向かって四股を踏んだり、てっぽうをしたり、相撲の基本に返って稽古しています。

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2017-07-22 ハイドン交響曲78番

7月25日の「ハイドン大學」のレクチャーの準備をしております。交響曲54番、60番、78番の3曲を題材に。今日は、結構、78番のスコアをずっと分析しながら、どのようにレクチャーをするかを考えておりました。78番は、ティンパニトランペットも出て来ないので、他の2曲とはまた違った感じです。トランペットとティンパニがあるとないでは、随分違ってきます。

それから、8月6日の両国アートフェスティバル「ぶつかりピアノ」に向けて、新曲のスコアを読んでのピアノの練習。今日は、宮内康乃さんの「すまひのしらべ」も見ておりました。

城崎での生活を思い出しながら、ラタトゥイユを作ったりして、夏野菜をいっぱい食べました。いわしも煮ました。

再演情報

9月17日に、箏曲家のカーティス・パターソンさん+マクイーン時田深山さんが、野村の2003年作曲の「つみき」(十七絃デュオ)を京都で演奏して下さるとの連絡が入りました。

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2017-07-21 脱個性かな

国際交流のプロジェクトアドバイザーをしていて、その打ち合わせ。

交流とクリエーションの関係について、いろいろお話させていただきました。

それから、現代音楽って何ですか?と聞かれて、ぼくの理解ではと、率直に答えてみました。まぁ、だいたい大雑把に言えば、西洋現代音楽の主要なテーマ

1)音

2)人(からだ)

3)社会や文化

となるわけです。

音楽はずばり「音」というのが、1)です。その「音」とか「音色」とか、となって、「ノイズ」とか、特殊奏法とか、エレクトロニクスとか、様々な「音」の探求というのが、あるわけです。

ところが、こうした「音」のストイックな追求の多くに、人間が音楽を奏でるという「演奏」という行為が欠落するケースがあり、2)の立場、人が奏でる行為こそが音楽だ、と考えて、「パフォーマンス」、「行為」、演劇的な演奏などに特化した立場もあります。

それに対して、音楽とは、「物理的な音の現象」や、「演奏するという行為」だけでなく、コミュニティが持つ文化である、と考える人もいて、様々なイディオムルールの上に成り立つと考える人もいる。

とか、そんな具合のことを皆さん、取り組んでおられると思いますよ。

そして、この3つのテーマに取り組む上で、さらに、音楽作品とは「楽譜」であると、とことん緻密に楽譜を書いていく立場と、より即興性や関係性を重視する立場の間で、様々な立ち位置があるのだと思います。

野村さんのテーマは、何なのですか?と聞かれて、うーむ、「脱個性かなぁ」と答えておりました。個人作品という概念に縛られずに、音楽を創造していきたい、と思うので、、、、。とは言っても、まぁ、野村誠というものに縛られているのかなぁ、とも思いますが。

夜は、8月の両国門天ホールでの演奏曲の解説文の作文などしておりました。

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2017-07-20 来週ラジオにでます

城崎の生活が終わり、京都の蒸し暑い夏に慣れようとしております。

朝は、鍼灸へ行き、フランス人見習いの見学付きの治療を受ける。城崎で、ダリオイタリア語以外に、フランス語を話していたことを思い出し、ぼくもフランス語できるようになりたいのに、最近、あまりフランスに縁がない。来年2−3月は、パリとマルセイユに行くけれども、、、、。ぼくがフランス行った年って、1994年1995年1997年1998年2003年2004年2008年2009年あたりかな。20世紀の後半は、結構フランスに行っていたのにー。2010-2011年にインドネシアに住んで以降、フランスのみならずヨーロッパに出かけることが少なすぎで、東南アジアにばかり足を運んでおりまして、、、。ちょっと、行ってなすぎかも。また、フランスでの仕事積極的にしよう。

その後、NHK大阪の山田アナウンサーと打ち合わせ。来週27日のラジオ第1放送「関西ラジオワイド」(16:00−18:00)の「関西おもしろ音楽室」(16:30−16:50)に出演するのです。城崎のことや、相撲のことや、ハイドンのことや、瓦の音楽のこと、路上演奏のこと、世界のしょうない音楽祭、日本センチュリー交響楽団のことなどを打ち合わせでは話し込んだので、このうちの何かは、番組の中で紹介されることでしょう。

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2017-07-19 ハイドン、ピアノレッスン、ガムラン

京都に戻っております。城崎でのクリエーションの余韻があるのですが、余韻に浸ってばかりもいられないので、25日の「ハイドン大學」に向けて、ハイドンの交響曲54番、60番、78番の3曲を分析しております。このレクチャーでは、ハイドンに関連させて、イギリスのコミュニティ・ミュージックの重要な実践者で、More Music芸術監督Pete Moserストリートシンフォニーを紹介するとか、野村のアコーディオンソロ曲「誰といますか」を紹介するなど、現在、レクチャーの内容を検討中ですが、なんやかんやで、ピアノに向かってハイドンの交響曲を弾いて、付箋をペタペタ貼っていく作業が続いております。それにしても、この交響曲60番「うっかり者」って、本当に変な曲で、こちらが何も独自な分析をしなくても、面白いポイントがいっぱいなのです。

夕方、小学校6年生のユウちゃんにピアノを教えに出かける。久しぶりのレッスン。即興で弾くことを経て、毎回、野村がつくった簡単練習曲を弾いていましたが、ついに、既存の曲が弾きたくなり、前回は「ミッキーマウスマーチ」を宿題に。今回は、スーパーマリオブラザーズが弾きたいらしく、難しいけれども、簡単なアレンジにしてあげる。ここに来て、楽譜が読めるようになりたい、とついに言い出したので、五線譜の読み方を少し説明。二年くらい経って、ついに五線譜の読み方を教える。面白いものです。あとは、簡単なルールで、即興できる曲も、と要望あり、また、簡単なルールで、「氷のくに」という曲を宿題に残す。

それにしても、ユウちゃんは遊びの天才で、すぐに面白い遊びを考えだします。なんでも、親戚や近所の5歳くらいの子どもと遊んだりするのが、得意らしく、子どもの面倒をみるのがうまいみたいなんです。ピアノを教えるだけじゃなくって、だいたい、必ず、ユウちゃんと遊びます。今日は、おはじき太鼓を組み合わせた遊び、りんごの入っているネット宇宙人になったり、、、。面白い子だ。

夜はガムランに参加。やぶさんとは、城崎でも一緒でしたが、それ以外のメンバーが全部、京都の人で、京都に帰ってきたーー、と懐かしい気分に。そして、目をつぶって音を感じながら演奏する機会が、城崎では少なかったので(なぜなら、常に絵を見て演奏していたので)、これまた新鮮でした。

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2017-07-18 京都に戻りました

城崎国際アートセンターでのテアトロ・ムジーク・インプロヴィーゾの3週間の滞在制作も本日で終了。チェックアウトの時がやって参りました。ダリオ、さやさん、アートセンターの皆さん、インターンの皆さんに見送られて、京都に戻ります。

家に戻ると、ミニトマトが元気に実をつけていて、茄子の葉っぱが大きくなっていました。野菜たちに再会。

城崎でローランサンが好きという人に会った。以前、徳島県立近代美術館でやった特別展「音楽 色、線、形、そして音」で、ローランサンの作品を題材に、鍵盤ハーモニカアンサンブルP−ブロッ」で演奏したなぁ、と2005年のカタログを引っ張りだし、ローランサンの絵を確認する。ああ、「牝鹿」(Les Biches)だった。作曲家プーランクがローランサンの絵に感銘を受けて、それをディアギレフのバレエ・リュスが舞台化して、ローランサンが舞台美術衣装を担当。

で、ローランサンの生年月日を調べると、志賀直哉と同じ年に生まれていた。ああ、城崎の偶然。そして、「うつくしいまち」の舞台監督の息子さんの誕生日は、ローランサンの誕生日と同じだったとか。なんだか、志賀直哉に呼ばれて城崎に集合したような不思議な縁を感じながら、カタログを眺めながらプーランクのCDに耳を傾け、じとじとする京都の夏の中、城崎の日々を懐かしむ。

それにしても、この展覧会は、音楽に関する美術展で、非常に興味深い。目次だけでも転載しておきます。まだ売っているかどうか分かりませんが、興味のある方は、徳島県立近代美術館に問い合わせてみると良いでしょう。


第1章 美術と音楽の競演 バレエを巡って

1-1 牧神の午後

1-2 ダフニスとクロエ

1-3 パラード 1幕の現実主義バレエ

1-4 牝鹿

1-5 放蕩息子

1-6 本日休演

第2章 音楽とともに

2-1 パウル・クレー

2-2 ヴァシリー・カンディンスキー

2-3 ジョン・ケージ

第3章 音楽のある場面

第4章 音が聞こえる?

第5章 コレクション+α:野村誠

5-1 音楽から見えてくること

5-1 野村誠の日記 2005年7月16日、17日

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2017-07-17 うつくしいまち(世界初演)千秋楽

城崎国際アートセンターでの「テアトロ・ムジーク・インプロヴィーゾ」の公演が、無事に終わりました。一昨日の公演が好評だったため、客席を増設することになりまして、予想以上の観客動員でした。

上田謙太郎さん並河咲耶さんにより野村のインタビュー撮影も行われました。いろいろ語りたいこともあります。

また、来年度のレジデンス事業審査会が夜に行われていまして、審査員平田オリザさん、木ノ下千恵子さん、佐東範一さんも来られていまして、こちらの打ち上げにも合流され、また、劇作家岡田利規さんも来られて、深夜まで濃厚な芸術談義が続けられることになりました。録音しておけば良かったと思う話もいっぱい。観劇中に、子どもたちの積極的な参加を促すのか、自発的コメント容認するのか、黙って観劇させるのか、などについても、非常に活発な意見交換もあり、いつかシンポジウムやりたい。

コンテンポラリーダンスについて、郷土芸能について、現代演劇現代美術の関係、地域交流プログラム可能性や問題などなど、この方々と語り始めたら、止まりません。

と同時に、ダリオと過ごせる時間もこれが最後。占いやら、マッサージやら、色々な方法コミュニケーションをしております。

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2017-07-16 花火

城崎国際アートセンターでの滞在制作も残りわずか。昨日の出石での公演を経て、明日の公演に向けての照明の直しや、微修正など。

野村作品譜面を入手したいというメールが、ウィーンや金沢などから届いていて、こうして野村作品を演奏したいという方々がいるのは有り難いことであります。出版されていない楽譜がいっぱいあり、作曲者に問い合わせないと入手できないのですが、そうやって作品が少しずつ一人歩きしていただけるのは嬉しいことです。

夜のご飯には、愛媛や東京からの来客も。わざわざ、この公演を観に来ていただき感謝です。

そして、近所の子どもたちと花火をしました。線香花火が夏の到来を思わせます。

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2017-07-15 うつくしいまち

テアトロ・ムジーク・インプロヴィーゾ(ダリオモレッティ+やぶくみこ+野村誠)による「うつくしいまち」の世界初演でした。超満員のお客さんで、子どもたちの反応もとてもよく、楽しき本番でした。

いよいよ、7月17日の城崎国際アートセンターの公演を残すのみとなりました。城崎での3週間も大詰めを迎えております。

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2017-07-14 ゲネプロ

テアトロ・ムジーク・インプロヴィーゾの「うつくしいまち」明日が世界初演で、本日は、会場の永楽館にて、通し稽古などを経て、さらにいくつかのシーンの変更もして、ゲネプロをしまして、いよいよ3人とも本気を出してきました。楽しみいっぱいです。

そして、本日で、ついに城崎にある7つの温泉を制覇しました。3週間かけて、徐々に、色々な温泉を体験できて、体も休まり、本番が楽しみです。

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