野村誠の作曲日記

2017-11-23 ジークデーク村の最後のリハーサル

ジークデーク村での最後の日。すこぶる快晴で、洗濯をして、すごい勢いで乾燥してくれて、とても良いです。

朝食後に、チャーンさんに、学校で学ぶことと独学のことなどを聞かれたり、色々、田舎活動することについて、ヨードさんが言ってきたりして、淡路島の津井の様子を見せたり、テレビ番組「あいのて」の動画を見てもらったりして、色々、意見交換をしました。

明日にバンコクに移動なので、荷造りを開始し、取りあえず、すぐにでも出られるようにしました。

ヨードさんの家で飼っている犬チャオグワイとレルーと2匹います。チャオグワイは、この村で一番危険な犬で、人を噛むから近寄らないように、と言われていました。今では、ぼくのすぐ側に来て、お座りをして、食事の残りをおねだりしに来たり、すっかりなついています。チャオグワイと明日、別れねばならないのは、寂しいです。

ヤーさん、ヨードさんのように、NGOの活動だったり、フリーのアーティストをしていたりすると、仕事のない時は、お金にならず大変とのこと。でも、公務員としての先生たちは、政府の決めたルール通りに子どもを教えなければいけないから、縛りがあるが安定した収入がある。自分たちは収入は不安定だが、自由に子どもたちと接することができる。彼らの色々な思いや熱意を感じました。

「かずえつこと 即興のための50のエテュード」の49曲目「ペンタゴン指づかい」を作曲。いつの間にか、残り1曲になりました。沢井一恵さん、竹澤悦子さんとのコンサートは、1月19日@両国門天ホール。定員50名で、既に30枚ほど前売りチケットが売れているとの話だったので、まだの方は急いだ方がいいのかもしれません。

香港のビザ取得のための書類などが来る。来年のレジデンスの準備のため。ちょっと時間がある間に、途中まで書類作成。

影絵などを作って、バンコクでの本番に準備するヨードさん、チャーンさん。ジークデーク村の子どもたちは、8−11歳、クメール音楽のグループの子どもたちが、11−12歳、人形劇の子どもたちが17歳、という年齢を聞きました。小学生中学生高校生が混ざったアンサンブルで、バンコクに乗り込むのです。

夕方、子どもたちが集まり、出発前の最後のリハーサルをして、子どもたちといよいよ明日、バンコクに行きます。大旅行です。ジークデーク村の夕焼けを見るのも、今日は最後。

ヤーさんから、草木染めの布をプレゼントされる。お世話になりっぱなしで、有り難い。

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2017-11-22 ジークデー村の家庭訪問

タイのジークデー村に来て、10日が経ちました。ヨードさんが作ってくれた朝ご飯の卵焼きは、真っ赤な唐辛子が山ほど入っているので、唐辛子を避けながら食べます。タイ人はもちろん、そのまま食べます。どうして、こんなに辛いものが食べられるのか、不思議ですが、彼らは酸っぱいものは苦手で、柑橘類をしぼりすぎると、酸っぱくて食べられなくなります。これも、不思議です。

ゲーさんは、布に葉っぱを縫い付ける展示作品を準備していますし、ヤーさんは、草木染めの作業をしています。皆さん、それぞれの作業に急がしそうです。ぼくは、シンガポールで出版されるコミュニティアートの本の校正のチェックなどをしておりました。

「かずえつこと 即興のための50のエテュード」の48曲目「陣取りゲーム」を作曲。残り2曲になりました。

いよいよ、あと2日でバンコクに行くので、実際にジークデーク村から、どの楽器を持って行くのか、楽器の状態をチェックして、検討しました。なにせ、子どもがスティックで思いっきり叩いたために皮が破れている太鼓がいくつもあり、そこにガムテープが張ってあります。できるだけ状態のいい楽器を選び、子どもの人数や楽器の組み合わせを考える。その上で、ヨードさんに相談し、最終的な楽器の確定をしました。

夕方、子どもたちが来て、なんとか一度、通し稽古をすることができました。

その後、ヨードさんと、子どもたちの家を一軒ずつ訪ねました。舗装されていない道を森の中に入っていくと、真っ暗な中に、家があります。熱帯雨林を切り開いて田畑を作っているので、そして、日差しをさけるためにも、森の近くに家を建てる方が良いのでしょう。人々は、だいたい家の外で生活をしているようで、椅子だったり、風通しよく簡易な屋根だけがあったりする半野外でくつろいでいます。こうした子どもたちの家を一軒ずつ周り、保護者に子どもがバンコク行くことの同意書にサインしてもらう。これをヨードさんが一人でやっている。10人分の家を家庭訪問するのに同行できたのは、ぼくにとっても掛け買いのない体験になりました。それにしても、こんな街頭もない静かな村の子どもたちが、バンコクの高層ビル街に行ったら、本当にびっくりするだろうなぁ。

夜は冷え込みます。ちょっと肌寒い。今、「何度だろう?」とヨードさんが調べたら、24度。うーむ、これで寒いと、日本への帰国心配になる。ちなみに、「今、京都は何度?」と調べると、10度。大丈夫だろうか?

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2017-11-21 草木染めで衣装作り

相変わらず、ニワトリの声と美しい朝焼けで6時に目を覚ますタイのジークデーク村での生活です。今日は、午前中、皆さんが各自作業している間に、JACSHA(日本相撲聞芸術作曲家協議会)の事務的なメールなどで、次年度の事業のことを進めたりしました。その後、ヨードさん、チャンさん、野村の3人で演奏するシーンの練習と打ち合わせをしました。

お昼ご飯のソムタムを、今日はマコトが作ってみよう、と作り方を教わりながら、作りました。

昼食後、収穫の終わった田んぼで、稲の茎を持ってきました。笛を作るためです。その後、小学校のそばのお寺の裏の森に行き、木の樹皮を削らせていただきました。草木染めをするためです。削る前に木にお祈りをし、削った後は、お経を唱えながら、削った部分に土をかぶせます。

その後、再び、ヨードさん、チャンさんと3人でリハーサル。一方、ヤーさんとリャオさんは、庭で火を炊き、削った木の樹皮をグツグツと煮詰めています。

「かずえつこと 即興のための50のエテュード」の47曲目「鏡の国のアレア」を作曲。あとは、ヘンリー・カウエルの伝記を空き時間に読んでいるのですが、ちょうど、250ページを過ぎたところで、1930年代頃のソ連の作曲界とアメリカ現代音楽の交流や、共産主義のことなどのところを読みました。実は、BBCラジオで、ロシア革命100周年特集で、ソ連の作曲家特集の番組を10回に渡ってやっているのが面白く、毎日、1番組ずつ聴いているので、内容がリンクして面白いのです。

1)プロコフィエフスクリャービンの回

http://www.bbc.co.uk/programmes/b09czzvf

2)モソロフとロスラヴェッツの回

http://www.bbc.co.uk/programmes/b09d053s

3)ミャスコフスキとポポフの回

http://www.bbc.co.uk/programmes/b09d41qd

4)ショスタコーヴィッチとカバレフスキの回

http://www.bbc.co.uk/programmes/b09d43vv

5)クレニコフとプロコフィエフの回

http://www.bbc.co.uk/programmes/b09d46bw

6)スビリドフ、ウストヴォルスカヤ、ハチャトリアンなど、スターリン没後の回

http://www.bbc.co.uk/programmes/b09dxf86

7)シチェドリンとスビリドフの回

http://www.bbc.co.uk/programmes/b09dxtnb

8)グバイドゥーリナ、マルティノフ、シュニトケなどの回

http://www.bbc.co.uk/programmes/b09dy2tl


と同時に、社会主義リアリズムの民衆に分かりやすい音楽という発想に対する議論と、日本の各地で行われるアートプロジェクトに関する議論が、微妙に似ている気もして面白い。ショスタコーヴィッチのオペラを、レーニン否定していく姿が、前大阪市長が、文楽などを否定していく姿に重なって見えるので、前世紀の話は本当に他人事ではない。

夕方、4時半、村の子どもたちが集まってきます。庭にシートを敷き、そこで無地のシャツが配られて、草木染めの説明が始まります。子どもたちと一緒になって、野村もシャツに輪ゴムなどでグルグル巻きにしていきます。これは、バンコクでのフェスティバル衣装になるのです。できあがったら、樹皮をグツグツ煮た汁が入った大きな金だらいの中に沈め、さらに40分グツグツ煮ます。その40分の間に、昨日同様、野村の演奏を聴きながら子どもたちが絵を描き、そこから気に入ったところをカッターで切り抜き、台紙に貼っていきます。それにしても、この夕暮れ時の薄暗い中で、小学生カッターナイフを使わせるのは、日本だったらリスクを考えて行われないかもしれませんが、タイの子どもたちは、平気にやっていました。誰も傷を負うこともなく。

三日月よりも細い月が出ています。また、新しい月が始まったのですね。草木染めのシャツができて、記念撮影の後、みんなで星空の下に干しました。いよいよバンコクへ出発するまで、あと3日。「かずえつこと 即興のための50のエテュード」の作曲も、あと3曲になりました。

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2017-11-20 今日はお絵描き

ジークデーク村、2週目が始まりました。朝食にネズミは出ませんが、今朝はカエルが出ました。カエルは食べたことがあるので、問題ないのです。また、ネズミを食べる日が近づいたのかもしれません。今日は、洗濯もできました。

今日の事件は、パソコンの電源アダプターが突然壊れてしまい、充電できなくなりました。それで、ヨードさんたちが衣装の買い物に、町に出るので、車に乗せてもらい、町まで出ました。車で2時間ほどの小旅行。無事、電源を購入することができました。大きなショッピングモール、ここに駐車している車の多くがカンボジアの車で、買い物している人もカンボジア人とのこと。なるほど、国境を越えて買い物に来れるのですね。

「かずえつこと 即興のための50のエテュード」の46曲目「デタラメ古典」を作曲

その後、子どもたちとのワークショップ。子どもは来るなり、本当に楽しそうに楽器演奏する。どうして、太鼓を叩くだけで、こんなにも楽しいのだろう、と子どもの真似をいっぱいしました。延々同じリズムを叩いて、こんなに幸せそうにできるのが、やっぱり凄い。子どもたちの様子をずっと観察しているだけで、楽しいし、学ぶことも多いのです。

今日のワークショップは、絵画。野村の演奏を聴いて、子どもに絵を描いてもらう。子どもの演奏を聴いて、野村が絵を描く。その描いた絵の中から、気に入った小さな四角を切り抜き、貼っていく。これは、来月、京都のアートスペース虹でのグループ展に出展するために、子どもたちと共同制作する絵画作品です。いい絵ができました。

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2017-11-19 いよいよ通し稽古

ジークデーク村に着いたのが、先週の日曜日の夜だったので、今夜で丸1週間、この村にいることになる。昨日、蚊帳の上に猫がジャンプして小さな穴がいくつも空き、蛍光灯をつけると小さな虫が蚊帳の上にたまり、その穴から次々にベッドに落ちてくるということが発覚。昨夜は、虫との格闘の末、全ての穴をテープでふさぎ、小虫を数百匹退治し続けて、ようやく就寝。虫との戦いだ。

この地域では、ネズミを食べる。先日は、こおろぎを揚げたのをいただき、こおろぎもいけたので、いよいよネズミを食べさせると、ヨードさんが言い出したので、ネズミは食べたことないから、万一、アレルギー反応がでると嫌だから、と言うものの、こいつは村の生活に馴染んでいるし大丈夫、という評価になってきて、昨夜に、明日の朝食はネズミだよ、と宣告されていた。ところが、朝起きたら、ネズミはでていなかったので、一安心。よく考えたら、15人くらいゲストを迎えているのに、ネズミを用意するのも大変なのだろう。からかわれていたことに気づき、安心して朝ご飯を食べる。

日本語ができるヤーさんが来てくれたので、今日のワークショップは、日本語通訳つき。助かります。午前中、冒頭のシーンを通し、途中のシーンを通し、最後のシーンを通し、ランチの後には、ついに全シーンを止めながら何とか通し、最後には、最初から最後までを全部通しました。この1週間にやったことを、ほぼ全部盛り込み、相撲甚句もムエタイも、イサーンの音楽も、クメール音楽も、鍵ハモソロも、即興も、練り歩きも、人形も、ダンスも、影絵も入った31分。来週、25日、26日にバンコクで本番です。

滝のような雨が降りました。本番は、ストリートなので、雨が降らないことを祈ります。「かずえつこと 即興のための50のエテュード」45番目の「いろはうた」を作曲

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2017-11-18 全員での集中ワークショップ

子どもたちがキャンプ状態のジークデク村のヨードさん宅。庭の芝生に、テントが3つはられていて、ぼくの部屋をでたところにも、テントが張られている。少なくとも、5つのテントが張られていて、通常の家族に加えて、13人の子どもと、3人の大人が滞在している。朝食だけで、一大イベントである。朝6時に目を覚ます子どもたちは、7時頃から楽器練習を始める。8時の朝食まで待てないアクティブさ。一方、村のどこかのお寺からか、お経がスピーカーで聞こえてくる。

朝食後、ケーンを吹いているコー君の演奏と、鍵盤ハーモニカセッション。ケーンと鍵ハモは、本当に相性がいい。セッションしているうちに、バンコクを朝4時に出たというタムさんとソーさんが車で到着。早朝は道が込まないとは言え、5時間ぶっ飛ばしてきたのかぁ。有り難い。今日は、ソーさんが来てくれたので、英語ワークショップを進めれば通訳してもらえる。これが、かなり心強い。

本日のワークショップは、小学校の大きな木の下。土曜日なので、学校は休みなのだが、もちろん学校に許可なんてとってないだろうし、学校の先生も来ないのだが、学校の敷地に入り、大きな木の下で9時にワークショップを開始する。快晴なので、ヨードさんの庭の芝生の上でワークショップをするのは不可能。木の下は、木陰になり、なんとかできそう。クメール音楽の演奏チームの子どもが5人、クメールダンスの子どもが4人、ケーンなどイサーン音楽と人形劇のチームの高校生くらいの子が3人、そして、ジークデーク村の子どもが10人ほどいる。

まずは、一人ずつの名前をアルファベットで書いた名札をつくって、みんなの服にはっていく。これは、随分、助かった。その後、「ワタシは、ーーデス。」と、全員が片言の日本語で名前を言ってくれた。最初に、みんなで「スイッチ」というボディパーカッションのゲームをやることにした。これは、3つのグループで初めて一緒に活動するので、まずは、お互いの音が聞こえるようにアンサンブルの力を高めたかったこともあって。そして、リーダーを子どもに担当してもらうことで、手遊び面白い動きも出てきた。この動きは、パフォーマンスの中に使えそうだ。

「水を飲む ドゥムナム、学校、ロンリエン」の歌をおさらい。と言っても、ジークデーク村の子ども以外は初めてなので、覚えてもらう。その後、337拍子のリズム、1234の指揮などを試す。昨日までと違って、楽器の種類が増えたり、年齢の高い子どもが入ったことで、アンサンブルがより面白くなっている。

その後、人形劇のチームに実演してもらい、それに人形操作で、ジークデーク村の子どもが加わったり、楽器で加わったり、というアレンジを加えていく。さらには、クメールダンスの子どもたちに踊りで加わってもらい、最後にはジークデーク村の子どもにも踊りで加わってもらった。ということで、「337拍子」、「1234」、「ケーン音楽と人形と踊り」と3つのシーンを繋げての通し稽古をしてみる。いきなりリハーサルっぽくなったが、みんないい感じでやってくれた。

続いて、クメール音楽のチームの演奏を聴かせてもらい、これに、ジークデーク村の子どもが、今日の最初に「スイッチ」の中で出てきた手遊びを入れてみることにする。また、人形劇のチームに、ジョウロを使って仮面劇をしてもらうことにもしてみた。ということで、お昼休みまでに、まずまず進んだ。

ランチの後、自由時間にも子どもたちが楽器をやっている。ジークデーク村の子どもたちが、初めてケーンを吹いていて、それがだんだん演奏っぽくなってくるのを見るのは、なんとも嬉しい。また、子どもたちが自由に楽器を触っている時に、ふと叩いたリズムなどを、メモしておく。

午後は、また、「スイッチ」から始めた。今度は、交代で、みんなにリーダーをやってもらった。子どもたち一人一人のキャラクター能力も、少しずつ見えてくる。できるだけ適材適所で、いきたい。ここで、リズム遊びをする中で、確信したのは、3つの別のグループが合体しているので、やはり子どもたちを混ぜて、コミュニケーションしてもらうべき、だということ。そこで、子どもたちをランダムに4つのグループに分けて、グループ別に音楽をつくって発表してもらうことにした。まずは、各グループのグループ名を決めてもらった。「アラーイ(何?)」、「タットゥトゥワム(ラオス語で、シャワー浴びてない)」、「ラムドゥアン(花の名前)」、「パティヤ・ワタシタチ(私たちの家)」の4グループに。楽器を使うこと、日本語を使うこと、タイ語を使うこと、という漠然とした課題で、4つ作ってもらう。

20分ほど各グループは、それぞれのキャラクターで創作。橋の下にいる猿を描いた「アラーイ」チームは、猿まねの得意なダンサーがいたし、橋の役を演じる子どもも可愛い。ムエタイの戦いとその音楽をやったのは「タットゥトゥワム」は、迫真の演技とグルーブするドラミング。静かにメロディーを奏でた「ラムドゥアン」は、大人しめの子どもが集まった静かなテイスト。ゾウに乗ってパレードしている様子を描いた「パティヤ・ワタシタチ」は、ケーンの音色にのせて、心地よい。この4つの力作を繋いで、一つのピースにした。2チームのつなぎを工夫しながら、タイの文化が色々と見えるショートピースができた。

4つのグループで、「スイッチ」の要領で、各グループごとにユニゾンのリズムをやってもらう4パートのアンサンブルを試みる。最初はボディパーカッションだけから初めて、徐々に楽器に移行。これまた、すごいグルーヴになって、心ときめく。

最後に、少し、お経のフレーズからリズムアンサンブルを試みて、今日は終了。朝9時から夕方4時まで、充実の7時間。

ヨードさんの家に戻り、ぼくはシャワーを浴び、一休み。その後、ソーさん、タムさん、ヨードさんと、打ち合わせ。25、26日のバンコクでのフェスティバルの打ち合わせ。2日間で、合計4ステージ。音響のこと、ステージのこと、照明のこと、搬入のこと、衣装のこと、などなど、打ち合わせを終え、夕食をすませると、ソーさん、タムさんは、車で、バンコクに帰って行った。片道5時間、往復10時間の運転で、日帰りとは。感謝

「かずえつこと 即興のための50のエテュード」44曲目の「100カウント」を作曲。9時前に就寝します。

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2017-11-17 スリンのゾウ祭り

本日は、スリンの町中にでました。ここから70キロ離れています。ジークデー村に着いて以来、初めて、信号を見ましたし、初めてタクシーを見ました。スリンでは、本日は、ゾウ祭りをやっていて、ゾウが数十頭集まっていて、歩行者天国になっている。ゾウにスイカやバナナを食べさせることも、体験させていただきました。こんなに多くのゾウを間近で見るのは初めてで、嬉しかったです。

その後は、文具屋さん、楽器屋さん、などなど、色々とお店に行き、フェスティバルパフォーマンスに必要なものなどを買いそろえると同時に、ぼくの来年の手帳も購入。今年一年はイタリアの手帳を使っていますが、来年はタイの手帳になります。

戻って後、タイのゾウの歌と、日本のゾウの歌が、拍子は違うものの、長さが同じことに気づき、タイは4拍子×6小節=24拍で、日本は3拍子×8小節=24拍。これを2曲同時に演奏する、というのを、鍵盤ハーモニカ練習

「かずえつこと 即興のための50のエテュード」43曲目の「こともりうた」を作曲

夜、7時半頃、12日に会ったガントゥルンというクメール音楽を演奏する子どもたち9人が到着。今日から、ヨードさんの家に泊まるらしい。90キロの道のりをトラックの荷台にのせて送ってきた親たちは、子どもを残して帰っていく。子どもたちは、庭の芝生の上にテントを張って寝る男子と、大部屋に雑魚寝の女子となるらしい。男子5人、女子4人。

その後、庭の芝生の上にシートを敷いて、その上で車座になり、ゲーム。星空の下でのゲームは楽しい。順番に、数字を言っていくが、3と6と9のつく数字の人は、数字を言わずに、手を叩く、というゲーム。みんながタイ語で数字を言ってくれるので、ぼくは勉強になる。ぼくが、英語日本語で数字を言うことを許されたので、ゲームはさらに複雑になる。みんな爆笑し続ける。

そのうちに、人形劇のグループ4人がやってくる。ケーンの名手もいて、餅米を入れるかごで作った人形で、人形がケーンを持っている。さっそく人形を使わせてもらい、楽しい星空の下でのセッションになる。

明日は朝9時からワークショップ。この村には公民館がないが、ヨードさんの庭では、直射日光で暑くて無理。村に大きな木があるから、大きな木の下でワークショップをするのでいいか、とヨードさん。雨が降らないことを祈り、明日は大きな木の下で一日ワークショップとなる。

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2017-11-16 高校生の指揮者

ホームステイが始まって、5日になる。ホームステイするということは、タイ人と同じ食事をするということなのだが、普通にしていると、全てが美味しいが非常に辛い。ソムタムというパパイヤサラダを、一個だけマイルドにしてもらい、他は普通にしてもらったことがある。一つは、唐辛子3個入り、他の二つは唐辛子20個入り。ところが、ぼくには、どれも同じくらい辛く、違いが分からなかった。タイ人には、3個入りは物足りないらしい。要するに、唐辛子3個の時点で麻痺してしまい、3個でも20個でも、辛いことには変わりがない。ところが、20個も食べたことで、マコトは辛いのも大丈夫だ、と認識されたかもしれない。とにかく、連日、辛い物を食べて、汗をいっぱいかくので、身体の調子は良い。

今日は、午前中は特に予定を入れなかったので、PLAY ON, Kyotoのウェブサイトの校正作業など、いくつかの事務作業にあてる。ヨードさんが、色々、タイのお経の動画を見せてくれたり、こちらも傀儡舞の動画を見せたり、いろいろ、情報交換。

午後、チャンさん、ヨードさんと3人で、合奏する。チャンさんのピーオーというチャルメラ的なリード楽器鍵ハモセッションして、曲をつくる。チャンさんも嬉しそうだ。

今日のワークショップは、野村がリードするのではなく、高校生のヌム君に進行してもらった。主に、これまでやったことの復習的な内容だったが、逆にみっちり練習ができて、子どもたちにとっても良かったと思うし、ヌム君にとっても、初めてリーダーをやったことは大きな経験になっただろう。そして、ぼくが、子どもたちの中に入って、一緒に参加したことで、子どもたちの様子を近くで感じられたことも大きかった。

即興のための50のエテュード」42番「ケーン・カウエル」を作曲

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2017-11-15 ナーモータサー

タイのスリン県のジークデー村におります。スリンの町中から70キロほど来たところ。今朝は、もの凄い日差しで暑くて目が覚めました。昨日の霧が嘘のよう。こちらに来て4日目で、初の洗濯。洗濯をし終えると、曇ってきて、怪しい空模様。

朝食後、ケーン(タイ東北部やラオスなどの笙)を吹かせてもらう。2オクターブの音が16本の竹に振り分けられている。Gを基音とするケーンでは、真ん中の音域のFが重複している。演奏の仕方などを、ヨードさんに教えてもらう。ヨードさんから、子どもが染め物をしたデザインの手提げカバンをもらう。

国境近くの遺跡Prasat Ta Muean Thomに行く。この遺跡は、タイとカンボジアの国境上にあり、どちらの国だけに属するものではないので、それぞれの軍人さんが警護にあたっている。1560年頃の遺跡。遺跡のそばでも、軍隊キャンプを隠すためのエリアがあり、そこは撮影禁止。しかし、遺跡の中では、撮影の許可が得られ、野村の鍵ハモ即興を、サンガットさんが撮影。その後、タイとカンボジアの軍人さんと一緒に写真撮影。

続いて、病院の遺跡がある。そこで、サンガットさんの提案で、野村にインタビュー。インタビュー映像を撮影し、昨日、今日で撮影した映像と合わせて使うとのこと。

昼食後、カンボジアとの国境に行き、国境で記念撮影。国境の近くに立ち入り禁止地域があり、今、地雷撤去作業をしているとのこと。本当に地雷は、まだまだ残っているようだ。

国境の近くのマーケットで買い物。日本をはじめとする外国から流れてきたものがいっぱい売られている。そこで、今日のワークショップ楽器として使えそうな金属ボウル、ケーンなどを購入。野村個人用のケーンも、ヨードさんが音の良い物を選んでくれる。

ここで、ヤーさん、サンガットさんとお別れ。ヤーさんは、ラオス国境近くに会議に参加しに行くのだ。また、来週には会えるので、しばしのお別れ。

ヨードさんの家に戻り、子どもたちとのワークショップ。今日は25人ほど参加。「水を飲む、ドゥムナム、学校、ロンリエン」の続きの歌を作る。今日の歌詞は「本、ナンスー」になった。337拍子のリズムを、子どもたちは上達していて、今日は楽器の加わる順番などアレンジが少しできた。また、今日から参加する子どもには、ぼくから教えずに、他の子どもから教えてもらうようにした。「1234」の指揮も、アンサンブルが昨日よりもよくなっている。また、楽器の種類も増えて、音色も豊かに。今日、初めての試みは、お経を唱えてもらったこと。「ナーモータサー、パカワトー、アラハトー、サンマー、サンプタサー」と子どもたちは暗唱していた。このリズムで合奏をした。シンコペーションの野村好みのリズムユニゾン

日が暮れて、ゲーさん、リャンさんも帰って行った。ここ数日をともにした仲間が、次々に帰っていく。通訳をしてくれたマルさんも帰っていき、ついに、ヨードさんの家族と、チャンさんと、野村だけになった。通訳を失ったぼくらは、ボディランゲージと片言のタイ語日本語で、語り合った。ヨードさんは、英語もほとんど喋らないが、英単語が入るだけでも、少し意思疎通もできる。

「かずえつこと 即興のための50のエテュード」41曲目の「ナーモータサー」を作曲し、就寝。

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2017-11-14 カオレーム山の山頂で

ニワトリの鳴き声で起きるジークデー村での3日目。朝7時、雨が降って湿った空気で、霧がかかっている。これは、冬だ、とタイ人は大喜び。Tシャツでいられる気候だが、少し涼しいのが嬉しいようだ。車で、今いるパノムドムラック郡から、ガープチューン郡に移動。この辺は、ずっとカンボジアの国境が近いとのこと。スリンは、タイの中でも最も砂漠化が進んでいるとのことで、日本の環境NGOの人が、ずっと植林を続けてきた歴史もあり、お礼に、ゾウが2頭寄贈され、今は上野動物園にいるなど、日本との繋がりも深いらしい。ゴムの木、キャッサバ畑、さとうきび畑など、かつての熱帯雨林が切り開かれている。特に、キャッサバ畑は、大量の化学肥料を投与し、短期収穫を目指すので、スリンの住民の飲料水が汚染されるので、ヤーさんたちは、そうしたこともテーマ活動しているとのこと。

ヤオさんが、毎日ボランティアに行っているお寺に着いたのは8時頃。声明は、シンコペーションリズムだった。托鉢の食事をいただく。

その後、山登り。カオレーム山の山頂を目指して、山道を2.6キロハイキング。途中で、地雷撤去した看板がある。この辺りは、カンボジア内戦時代に、カンボジアから避難してきた難民が、軍隊から身を守るために地雷を埋めたらしい。もう撤去されているから大丈夫とのこと。巨石が積み上げてあるところがあり、カンボジアから避難してきた人が防御のために積み上げたとか。戦火の足跡が、そこかしこにある。20年前の子ども時代、ここから70キロ先のスリンの町中でも、銃撃戦の音は聞こえたよ、とヤーさん。山を歩いているうちに、ヨードさんがアイディアを思いついた、と言い出し、今回のこうした様々な活動を展示したい、という。写真映像や色んな形で、残そう。ちょうど、ここにドキュメンタリー映像の仕事もしているサンガットさんもいるし、と言う。大賛成と野村が言うと、大反対とサンガットさんが答える。「俺の仕事が増えるじゃないかー」と笑う。そんなつもりじゃないから、映像用のカメラ持ってきてないのに、スマホで急に撮影を始め、演出もしたりする。

山頂は、素晴らしい光景だった。12年前にインドネシアのポンジョンに行った時も、凄かったけれども、ここからの景色も凄い。民家は全く見えない。ただただ、眼下に森林が続いている。あそこの山までは、タイ。その先はカンボジア。天気がよっては、シェムリアップの町も見える、とのこと。山の上で、みんなで草笛をやり始める。草笛の次は笹笛。山頂でのセッションの後、山を下りる途中で、面白い景色のところで、撮影タイム。ソムポムの木という船にする木の下でも演奏

その後、オーガニック農業をする友人のところで、ランチと連れて行かれる。ネンムットという地域の「充足経済達人のラーニングセンター ルンナパー・ブンジャン」。池のほとりに、ハンモックも吊ってあるし、屋根のある憩いの場があり、インドネシアのジャムーみたいなグラッチャイという薬草ジュースをいただく。サモーという果実は苦みがあり、これを食べた後に水を飲むと、甘いのだ、と言う。ここの畑にあった金属製のジョウロが良い音がするので、楽器になる、ということで、買い物に行く。ショップの数m上につり下げられたジョウロを全て叩いて音を選ぶために、フォークリフトに乗って、チェックし、購入する。変な買い物をする日本人の到来に、見物の人々ができる。

戻って後、4時半に子どもたちが集まり、「337拍子」の練習。「1234」でのトゥッティソロ即興。歌作り「水を飲む ドゥムナム」の続きで、「学校 ロンリアン」をつくる。タイの歌を何か歌って欲しいので、頼むと「ゾウ」の歌を歌ってくれたので、これも練習した。昨日よりも、アンサンブルがよくなる。その後、高校生と、「水を飲む」と「ゾウ」を練習。

夕食後の打ち合わせ。16日のワークショップは、野村がリードするのでなく、高校生にリードしてもらったら?という野村の提案が受け入れられ、高校生がリードすることに。地元のリーダーが育っていくことも大切。17日はオフにして、20日には、美術のワークショップをすることに。連日、音楽ばかりでなく、ちょっと変化をつけていきたい。

「かずえつこと 即興のための50のエテュード」もついに40番。「なんまいだーほうれんそう」を作曲して、就寝。

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