後世に伝え残したい記憶〜大相撲、豊山広光
1場所で幕内へ返り咲いた長浜は、平幕下位ながら二桁の10勝5敗と健闘するが、三賞には届かなかった。
十両で幾度か幕内に届きそうな好成績を挙げてもなかなか入幕できず、
デビュー後一気の出世で一躍スターダムに躍り出たい野望を砕かれ波に乗れないままマンネリ気味だったところへラッキーな形での新入幕となり、
気負いと固さもあり一時後退。
しかし、一つ殻を破り楽な気持ちで臨んだ再入幕場所であった。
なお、十両優勝は2回。
幕下2回の優勝と合わせ、下位優勝は4回となる。
翌・昭和47年夏場所、初の上位挑戦の西前頭筆頭で8勝7敗と勝ち越し。
ここでも三賞には縁がなく、しかも次場所は東前頭筆頭と三役にも届かなかった。
師匠とは、同郷で出身大学も同じであるが、期待のほどがうかがえる改名であった。
勇躍臨んだ翌・昭和47年名古屋場所は10勝5敗の好成績を挙げるが、またも三賞はなく、次場所は小結止まりだった。
ともあれ、三役であるが、やはり十両時代と同じく番付運の悪さはつきまとい、さらに三賞運にも恵まれなかった入幕直後である。
この頃、学生時代のライバル・輪島はすでに三役に定着。
早くも大関を伺う立場にまでなっていた。
続