ハノイ市内観光のこと(2)【1/6】

  • 「一柱寺」

 次の観光地は「一柱寺」
ホーチミン廟」から近い。
1049年建立というから、すごい歴史がある。
1010に建国された「李(リー)王朝」時代である。
時の皇帝「リー・タイ・トン王」が造った。
 ハスの花に見立てた1本脚の斬新なデザインである。
現在のは1955年に立て替えたモンらしい。
1本脚も立派な鉄筋コンクリートになっちゃった。
ま、あんまり趣きはない・・・。
 元々は、皇帝が”子宝祈願”で建てた寺だという。
「イェンさん」いわく。
「子ども欲しヒトは、お願いするといいね」
「今さら、手遅れだんべ・・・」
意見が一致して参拝はしなかった。

  • 「文廟」

 中国に良くある「孔子廟」だべさ。
ベトナム最古の大学跡だそうな。
文官の記念碑を置くとこらしい。
石碑に科挙登用試験に受かったヒトの名前が並んでる。
皇帝に歯向かって名前を消されたヒトもいたとか。
いつの世にも、気骨のあるヒトはいるモンだ。
 建立は1070年だという。
歴史的にも価値がありそうである。
苔むしたレンガ塀や、伽藍はなかなか・・・。
さっきのコンクリートの1本脚よりずっといい。
 一応、ジモティは学問の願掛けに来るそうな。
それらしきヒトビトが結構お参りに来ていた。
”阿・吽の狛犬”も可愛い。
中国犬の面影があるんだよなあ・・・。
ついつい写真に収めちゃう。

  • 「便乞」

 久々に懐かしいモンを見た。
境内のトイレである。
懐かしの「便所乞食」がいたっ!
略して「便乞」っ。
別に略さなくってもいいんだけど、いやあ〜お懐かしい。
 トイレの入口におばはんが陣取って何やら言ってる。
大きなビンが置いてあって、中にお金が入ってる。
ここに入れろって訳だ。
張り紙には「500ドン(約4円)」と書いてある。
そんな細っけえお金、持ってないべや。
 嫁さんは急ぎで、とっとと入って行った。
シカトしてもいいんだけどなあ・・・。
でも、おばはんは盛んにわめく。
え〜い、面倒い。
$1(約120円)払っちゃるわいっ!
覚えとけっ!
30人分だぞっ!

【教訓】 ベトナムではチップ用に小額をドンに両替すべし

  • 昼メシ

 今日の昼メシは郊外のレストランだった。
その名も「forest」
文字通りヤブの中だった。
っとは言っても、ちゃんとしたヤブで趣きを演出してる。
ちょとベトナムっぽいかも・・・。
 例によって、まずはビール。
ビールはハイネッケンしかないという。
何で、ベトナムで・・・。
330ml缶で$2(約240円)
味は、お馴染みの・・・。
 メニューはちょっと独特だった。

 【牛肉とマンゴのサラダ風】
正確には牛肉とタマネギとマンゴを炒めたヤツ。
炒めてあるけど、かなりナマっぽかった。
ドレッシングで仕上げてるので、多分サラダを意図してんだべ。
パクチーもガンガン入ってる。
何とも表現が難しい味だった。
希望を言えば、牛肉とタマネギだけを良く炒めたヤツと、ナマのマンゴを別々に喰いたかった・・・。
 【揚げ春巻き】
これが本場の春巻きなのかも知んない。
かなりしぶとくパクチーを使ってる。
でも、過熱するとパクチーの威力も半減する。
それと少しずつ慣れてきたような気がする。
いちいち分解するのも面倒い・・・。
 【白身魚のグリル】
多分、サカナは雷魚だと思う。
こっち方面のサカナの定番だと聞いてた。
身はクセがなくて、悪くなかった。
もちろんパクチーは欠かせない・・・。
 【春雨野菜炒め】
そのまんま東である。
遂に宮崎県知事・・・。
そんなこたあどーでもいいけど、美味しかった。
ニョクマム」は、魚醤だけどそんなにクセがない。
どうも、タイ・インドネシアの魚醤とは違うみたいな気がする。
それとも日本人向けにアレンジしてんのかな・・・。
 【チャーハン】
ホントは「チャーハン」も何種類もある。
それぞれ名前があるらしいけど、どれだかわかんない。
ここんちのはかなりジモティっぽいヤツだった。
しかも執拗にパクチーが・・・。
パクチーの苦手なおいちゃんは元気がなかった。

 デザートはスイカ。
これが一番美味かったって噂もある。
ちょっと凝った料理なんだろうけど、何だかなあ・・・。
全体にパクチーに攻められてしんどかった。
星は2つかな・・・。

  • 「ホアンキエム湖」

 午後の観光のトップは「ホアンキエム湖」
ハノイの街のド真ん中である。
中国から流れてくる「紅河(ホン川)」を堰き止めて作ったとか。
この湖には伝説がある。
湖の名前もその伝説に由来してるんだそうだ。
 「ホアンキエム」ってえのは「還剣」という意味のベトナム語
この湖の神から剣を授かった皇帝が外敵に勝った。
その剣を返しに来たら、カメが取りに来た。
カメが剣をくわえて湖にもぐって行ったという伝説である。
この伝説は昨晩の「水上人形劇」の演目にも入ってた。
 何せ、街のド真ん中だからヒトが絶えない。
夜は、”でえと”のメッカだそうだ。
そう言えば、昨晩たくさん見かけた。
5m間隔でバイクが停まってて、ヒトカゲが2つずつ・・・。
セイシュンしてるんだ・・・。

  • 「コツ」

 どーでもいいけど、バスを降りて湖に行くのは大変。
大きな通りを横断しなきゃなんない。
バイクの洪水はまったく途切れる気配がない。
横断歩道はあっても関係ない。
 「イェンさん」は慣れたモンである。
ゆっくりと歩き出す。
そして手を上下させて、スピードダウンを促す。
「び〜っ、び〜っ、び〜っ!」
バイク、時々クルマ入りの洪水はクラクションの嵐。
でも、面白いモンで積極的によけてく。
 何となく、「コツ」がわかった。
慌てちゃいけないんである。
あくまで、ゆっくり堂々と渡るのが「コツ」なんである。
っとは言っても、洪水を見ちゃうと恐ろしい。
洪水の方を見ないで渡る事にした。
 大正解だった。
これなら恐怖心がない。
そしてジモティはちゃんと「び〜び〜」言いながらもよけてくれる。
これが日本だったら、間違いなくハネられてるべな。
今の日本なら故意にハネられるかも・・・。