罪と罰

ドストエフスキー 罪と罰 を読み始めています。
岩波文庫版で全3冊ですから かなり時間がかかりそうです。
高校生の時に 世界文学全集(新潮社)で読んだ記憶がありますが
もう殆ど覚えておりません。

今頃何で もう一度読んでみようと思ったのかと言えば
昨年末に BUNKAMURA シアターコクーンで NODA・MAP第11回公演
「贋作 罪と罰」を見たからです。
芝居は 才人野田秀樹らしく見事に出来上がっておりましたが、
芝居の出来が余りに良かったので「本物 罪と罰」はどうだったんだろうと、
気になったというわけです。

ここのところ何だかんだと忙しくて なかなか本を読むスピードがあがっていません。
で そんな状況のなかで 集英社の読書情報誌「青春と読書」2月号が送られてきて
読んでいたら 作家「加賀乙彦」さんの新春特別エッセイが目にとまりました。

「19世紀リアリズムの復権の予感」というタイトルです。


・・・・ ところで、今、21世紀になって小説の歴史を振り返ってみると、
20世紀の文学はいったい何であったのかと、ちょっと嘆きに近い感慨を覚える。

・・・・ ますますはっきりしてきたのが、私たちの新世紀、21世紀の小説は、
19世紀の小説と接合していくという未来図である。
 20世紀の多くの作家は、あえなく消えていくだろうが、
ドストエフスキートルストイバルザックは復活してきて、
21世紀の小説を力強く支えてくれるというのが、今の私の心底から考えている
文学の未来像である。(中略)


いやあ またまた、最近私の思いはじめていることを文章化してくれている人がいると、
大感激し、加賀乙彦「小説家が読むドストエフスキー」(集英社新書)は必ず
読まねばと思いました。

更に この情報誌を見ていたら みすず書房の広告が載っていて
(「みる きく よむ」レヴィ・ストロース 竹内信夫訳)を見つけました。
レヴィ・ストロースは 数日前に ここのコメント欄で紹介してもらったばかりです。


「絵画・音楽・文学もめぐって、現代の傑出した知性が愉快に語る。
創造の源泉とは? 人間的な魅力あふれる著者久々の新刊」

なかなか いいコピーですよね。 そそられます。(笑)
早速読むことにしました。
感想はいずれ書かしてもらいます。