『日光東照宮の謎』高藤晴俊著

日光東照宮の謎 (講談社現代新書)

豪華絢爛な日光東照宮徳川家康を「神」と祀る。なぜ日光の地なのか。東照大権現とはいかなる神か。創建にまつわる謎と、彫刻が伝える壮大なコスモロジーを解読。

高田崇文さんの『QED 東照宮の怨』にも絡んでた本。著者独自の視点から東照宮の場所の選定・建築物の配置・建物に施された彫刻の意味等が解かれる。著者は東照宮禰宜を現在もされてるからなのか、検証される事柄が徳川家康の為した事の偉大さに帰結される。東照宮がそもそもがそういう施設だったのかも知れないが、あまりに1点に集約していくので少しマンネリ。また、豊臣家から徳川家へ禅譲があったというのは言い過ぎな感じがする。

内容に関係のない疑問
南光坊天海と金地院崇伝の2人がなぜ同じ「黒衣の宰相」といわれるのか。同じく徳川家康のブレーンであった者が同じ異名を持つというのは違和感がある。