Nintendo DS 雑感
総合的には、
- 「おれの場合 Palm 使ってたこともあり、おもしろさや運用上の問題の予測が容易で(←「NDS がある暮らし」をほぼ誤差なく脳内シミュレーションできる)、その点で不安材料が少なく安定買い。安定買いはワクワク感が低いので買うこと自体によるモチベーションの高まりはそれほどないが、しかし実際買ってみたあとの触感が予想より二割方具合よかったので、結果的にやけに買い得感が高い」
というかんじ。ふうむ、おもしろいハードだ。まあおもちゃなんだけど、なるほどこれは出来のいいおもちゃだなあと実感できるというか。ちょっときもちがいい。
- GBA SP と比べると倍くらいでかい。
- 意外に重い。
- (当たり前だけど)ファンレスでドライブもないので静音動作。ていうか無音。
- スタイラスの収納が、本体裏側にあるのはちょっと不便かなと思った。プレイ途中で取り出すのがめんどい。スタイラス使うゲーは起動前に取り出しておけ・使わないゲーは使わないので不用、というかんじなのか。
- いまのところゲーム機としては評価不能。1 プレイの時間が長めの DS オリジナルタイトルが出てないことから。そこいらへんは RPG なり SLG なり RTS なり待ち。
- NDS ゲーは画面閉開で自動レジュームされる(瞬断・再開)。よってレジューム操作とか特にいらない。GBA ゲーは画面閉じても電源つきっぱなし。手動でレジュームする必要がある。
- GBA 互換機としては、
- 個人的にはとても大きな問題なのだが、NDS は GBA 上位互換ではあるものの(←特殊なカートリッジとかの一部ソフトは非対応みたい)、GB(初代) や GBC(カラー) のソフトには対応していない。つまり NDS は「ポケモンでパネポン」が動かない。ていうかカートリッジがまず刺さらない。困る。それは困る。パネポれない携帯ゲーム機 FUCK OFF。
- 本体付属ソフトのピクトチャットはなかなかいいかんじ(http://www.nintendo.co.jp/ds/dpct/question/)。無線 LAN 通信で、周囲にピクトチャット立ち上げてるひとがいれば自動認識される。障害物のない場所だとかなり遠くまで認識できるっぽくて、なんかネットで「21 時頃、家の窓際に NDS もっていってとりあえずチャット起動してみるあそび(運がよければご近所 NDS ユーザがみつかることがあるらしい)」が流行ってるというのでやってみた、が、おれの家の近所には NDS チャッターは居ないようだ…。しょうがないのでひとりチャット。らくがきらくがき。でもちょっと楽しい(鍵っ子の気持ちが少しわかった)。CLIE には劣るが(あっちは画面も広く使えるし)、まずまずの描き心地。
- ちょっと描ける範囲が狭いのが難。全画面つかえればなー。
- あとログ残せないのも痛い。まあべつに要らんのか。
- ソフトは SD カードのおばけみたいなやつ。ていうか出入も SD カード式。小さいなー。PS のメモリーカードケースに何枚か入りそう。子供はなくしちゃいそうだ。
PSP は結局、最終的な脳内購入候補まで上がらなかった。機能がいろいろあるっていう部分が逆に食指を減退させるかんじ。携帯電話にデジカメにノート PC に Palm に(さらに場合によって携帯 mp3/wmv プレイヤに)加えて携帯ゲーム機、と考えた時、PSP はおれが既に持っているものと機能面で重複しすぎる。それでいながら上位互換というわけではない(むしろ柔軟な運用はよりむずかしい)のでどっちを残すかとなるとやはり PSP 以外の既存のものとなる。あれでタッチパネルだったなら CLIE を投げ捨てて PSP ってのもありだったかもしれないけど。あと電池の持ちとか、運用上の不安とかも(NDS なら多少は頑丈だろうけど PSP は CLIE なみの強度しか期待できなさそう)。ひるがえって NDS は、「NDS にはどうがんばってもけっきょく NDS として以外の用途がない」という部分に、それならおれはこれを持ち歩くことができると踏んだ。
てことはつまり、基本に立ち返って「携帯ゲーム機としての魅力」ということになるけど、PSP はまだちょっと足りない。NDS も、現状足りてるとは言い難いけど、なんかまあこれならあんま外れたことにはならないだろうという感触を持てた。PSP はいまのところ「期待して買う」つもりでないと買わないんだけど、まだまだ「ガッカリするかもしれない可能性」がでかいかんじがする。その点 NDS は「べつに期待して買うわけじゃない」ぶん、ガッカリとかしないし、むしろ「意外といいね」とプラスに感じられることが多いというか。
どのみちこの世代のゲーム機で「おれが見たことも考えたこともないようなゲーム体験」がやってくるとは思わない。だから、まだ冒険する必要はない。PSP も、安定した頃合を見計らって買うことになると思う。
きみのためなら死ねる
「スペースチャンネル 5」のスタッフのひとがー、とかいう前評判とかに騙されかけたがそのノリはどちらかといえばずんずん教だ!ずんずん教だ!ゲーム業界狭しといえどもこれほど見事なモテナイオーラを表現しうるゲームメーカーは、やはりセガ社をおいてほかにない。ホモソーシャル的なぬるま湯として完璧に近い適温。なんだこの永劫に(その場に居ながら)落ちてゆくような心地よい世界観はー。
タッチパネルでかんたんゲームをたくさん遊ぶ。あまり長時間根を詰めて遊びこむようなゲームではない。キーやボタンは一切使わない。というか NDS の持ち方の関係上、ペンを使うゲームはその時点でもうあまりキーやボタンを使うこと考えないほうがいいかんじだな。ストーリーは一応あるけどあまり関係ない。「彼女」に(「彼」にも)顔はないが、声はいちおうあるかんじ(意味のあるようなレベルでは喋らないが)。真っ黒の彼女が、あそんでるうちにだんだんかわいく見えてくるんだから世の中は不思議。世の中というのはつまり人間。てことはそれはおれでありおれに作用する機能をあらかじめ設計してのけたセガ社のひと。ゲームもセガも社会も日本も、つくづくよくできてる。
「スペースチャンネル 5」のスタッフのひとがー、というだけに「スペースチャンネル 5」そのまんまのゲームもちゃんと入ってる。おれがいまのところいちばん好きなのは電卓ゲー。