6/8の日本画

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今日は1時間45分作業した。

最初の一時間は、割パネルに乗せる上下の草稿の位置合わせに苦労して、5〜6回くらい画鋲を嵌めて直してをした。

転写作業は、鬼滅アニメを見ながらだと全然出来なかった。

狼と香辛料だと落ち着いて作業できた。

【訂正あり】映画「関心領域」「フュリオサ」の感想(詳細なネタバレあり)

★関心領域
今、チ。にハマっているので、 舞台がポーランドクラクフ近郊の村
アウシュビッツ」の収容所の隣に住む一家の日常生活と聞き、不純な動機で見に行きました。
「関心領域」とは、もともとアウシュビッツの周囲40kmの民族浄化施設の事をさす言葉らしいですね。

彼らの生活ぶりが、パソコンやスマホがない以外は、ほとんど現代の、2020年代の我々と大差がなく
もしかしたら、彼らの方が豊かな生活をしているかも知れなくて、ビックリしました。
でも羨ましくはなかったです。
何故なのか?
それは、ナチスが没収したユダヤ人たちの財産のお陰で、豊かだから。

この映画は、ピクニックでルドルフ・フェルディナンド・ヘス一家が川遊びから戻ったところから始まります。
長いドライブから戻り、夜が明けて、家族に日常が戻ります。
子供たちは学校に行き、パパは家の隣の刑務所のようなところへ軍服を着て出勤し、
奥様は広い庭の花咲く庭園で、犬と散歩します。
家事や庭の手入れと、五人の子どもたちの世話は使用人たちがやってくれます。

しかし、ずぅ~っと、隣の収容所からは悲鳴と怒鳴り声と銃声が聞こえるし、
煙突から異様な煙が登り、時々、地響きのような振動がします。
夜は煙突からの炎が、地獄の業火のように赤く光っています。
これは、映画館のとても良い音響で体感して欲しいです。
私は「今すぐ逃げたい!」とずぅ~っと思いながら見てました。

しかし、ヘス一家の奥様は、
近所のママ友たちと一緒に、テーブルに置かれた綺麗な服の山を漁ります。
「歯磨き粉の中にダイヤを隠していたの。彼らは頭が良い。」と言いながら……。
豪華な毛皮のコートを身に着けて、ポケットの中から出てきた、容器に彫刻が施されたリップを塗ります。
死者から奪ったものなのに……。

こんな生活をして、平気なのだろうか? と神経を疑いました。
でも、当時は、これが当たり前だったのですね。
後に、一家のお婆ちゃんがやって来て、世間話をします。
「近所のユダヤ思想の女が捕まって、家財道具が残された。私はカーテンが欲しかったのに、隣の人に奪られた。」
と悔しがっています。
そんな事が当たり前になるくらいには、たくさん起こっていたのです。

でも、奥さんはせっかく手に入れたマイホームを失いたくないし、子どもを守るので
精いっぱいで、過剰に適応しようとしている節がある。
「次はチョコレートを持ってきて」と主人公に言います。
主人公はその一言がきっかけで、仕事のことを奥さんに言うのを止めます。
奥さんは、使用人に対して、罵って怒る描写が増えて行きます。

一家の子供たちや、特に主人公の精神に影響が出てきています。
主人公は、写されてないけれど、昼の仕事の時に、収容所の人たちを監視してるのですよね……。
壊れそうな精神の癒しを、家族との触れ合いに求めていたのですね。

映画の終盤で、主人公はより大きなプロジェクトを任されます。
大量の人間を処理する毒ガスの導入が決まり、昇進します。

【間違い訂正】

ウィキペディアより

一度解任されたアウシュビッツ所長の役職に、再び戻るのをお祝いするパーティの間違いです。申し訳ございません。



皆がパーティを開いてお祝いしてくれます。
そして、主人公は一人きりになると嘔吐します。
階段を下りて、踊り場で立ち止まる度に嘔吐を続けます。
そして、急に現代のアウシュヴィッツ博物館に場面が映り、山のように大量に置かれている靴の展示、義足の展示が写されます。
そして、キョトンとした主人公が去っていく場面で終わります。

私は、奥さんとの仲が険悪になっても、あの時、立ち止まれば良かったのではないか、と思いました。
とても勇気がいることですけど。
ホロコーストを止めるのは難しいが、殲滅のスピードを緩やかにすることができなのではないかと……。

何回か、真夜中に食料を届けて、アウシュビッツユダヤ人たちを支援するポーランドの女の子が出てきます。
土手にリンゴを埋めたりしていました。
見つかったら殺されてしまう…!とハラハラ見ていました。
彼女の日常パートを見て驚きました。
自転車で行ける距離に住んでいて、彼女の住んでるアパートが、私たちと大差ないからです。
ただ、電気がない生活をしているくらいしか変わらない。
その後、ヘス一家の小学生くらいの男の子が、兵士の「リンゴの奪い合いがあった。川に沈める!」という声を聴いて
「二度とやるなよ。」と呟く意味は、彼なりの優しさなのかな、と思いました。


映画のあと、主人公のルドルフ・フェルディナンド・ヘスについて調べました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%98%E3%82%B9
厳格なカトリックの家に生まれ、家族からは聖職者になるのを期待されていたらしいですね。
「上位の者に対する絶対的な敬意を終生、失うことはなかった。」とあったので、
真面目な人だったんだろうな、と思います。

間違った方向に突き進んでますけど。

今、日本は戦争が起こるかどうかの瀬戸際にあるので、政治の動きに敏感でいようと思いました。
日本はイスラエルから、大量に兵器を購入しているので無関係ではありません。
注意深くいないと、私たちは加害者側になってしまうからです。

この映画のあと、イスラエルによるパレスチナの大虐殺が起こっていて、映画監督は反対意見を表明しています。
イスラエルは、強引にパレスチナの人から土地を奪って建国したので、ユダヤ人の人たちでも賛否両論あるそうですね。
ホロコーストにあったのは、弱いからだ。強い私たちは、戦争する私たちは奪われない。 と主張するイスラエルの人もいると聞きました。
それこそ、生存性バイアスではないかと思いました。


長くなったので、「フュリオサ」の感想を一言。
「関心領域」の直後に見たので、反戦の気持ちが強く、あまり楽しめなかったです;;
中学生くらいのフュリオサが死にそうな目に遭ってて「無理;;」と思いながら見ました。
映画自体は、とても素晴らしかったです。