生活手帖

あっというまに三十歳もおしまいです。あと一カ月で。
この一年は、自分をなんとか大きくしたくて、がんばった一年だった。
通り過ぎてみたら、仕事の地力は、前よりもあがったものの、
5キロ、リバウンドしてたんだけど。
今後は、ストレスマネジメントも考えていかないといけません。



31歳の目標は、

・5キロ減
・無事故(これは絶対!!!)
・無事故のために、規則正しい生活
・無事故のために、ゆとりあるスケジュール
・無事故のために、積極的な休憩取得

・自分のために時間とお金を遣う




以上。
自分が「ここに行きたい」と思っている地点に少しでも近づけるよう、
トライの数を多くして、現状を動かしていきたいな。

PMSは変えられる(はず)



ボディの面で、20歳から30歳の間を振り返ると、
ひとつ、「PMSとの闘い」というのが大きなテーマです。
PMSで悩んでいる人がいたら、
私は低用量ピルにトライしてみることをすすめたい。




PMSの時期になると、
心身ともに本当につらくて、
絶望感と倦怠感の中で、地べたをはいずるような感じで過ごしてた。
でも、低用量ピルを飲んで、劇的に緩和されました。
私はずっと、「自分の力で何とかしなきゃ」と思っていた。
「月経の前は、女性は心身が不安定になる」んだと、ずっと聞かされてきた。
けれども「それは病気ではない」「当たり前、ふつうのことだ」と。
教育の場でも、生活情報、マス情報の世界でも、そう聞かされる。
だから、それが「ふつう」だと、自分に言い聞かせてた。
「病気じゃない」、だから、自分に鞭打つように無理をしてきた。
だけど、どうしても抜き差しならなくなって、
病院の門をたたいて、ピルを飲んでみて。
あまりにも世界が変わって、あれ? と。ちょっと待てよ、と。
この薬一粒で、こんなに変わるなら、今までの無理は、しなくてよかったんじゃないか? と、
心から思い、呆然としてしまった。




どんなに世の中が「それが普通だ」と言おうとも、
つらいものはつらい。
PMSは、つらいんだ。日常生活が送れなくなるぐらいに、つらいんだ。
だから、自分の力でなんとかしなくてもいい。耐えなくていい。
薬や、医療の力を借りていい。
それで済む、ショートカットしうる苦しみなんだから。




女性の体を巡る言説は、まだまだ「定説」に絡め取られていて、
我々はしばしば、「しなくても済んだ苦労」を強いられてる。
婦人科のことは、特にそうだと思う。
それを内面化して、頑張っちゃって、バカだったなと。
しみじみ、思う次第です。




ピルは、低用量と言っても合う・合わないがあるし、
効き目にも個人差がある。副作用もあるし(副効用もあるが)、
絶対に私のように改善するとも限らない。
最終的には医師の判断と、自分の意思決定になるけど、
ひとつの選択肢として、低用量ピルを提案したいです。





以下は、「思い出話」として、
PMSじゃないか? と気づいたあたりの経緯。
結構長く苦しんできたのに、「病気じゃない」刷り込みもあって、
なかなか、自分がそうだとは気づかなかった。
自分の場合、気づいたきっかけは、
「自暴自棄な感情が湧きあがったときに、
 『あれ、以前にも、全く同じ心の動きがあったな?』と気がついたこと」。
その心理や、他の症状の訪れに、サイクルがあることに気づいた。



 

思えば、25歳ごろから、症状はあった。
でも、体がそれなりに元気だったので、あまり意識しなかった。
あれ? と思い始めたのは、27歳で転職してから。




どうにも空しくなって席に座っていられなくなって、
トイレに逃げ込んで「ああ、もう、仕事辞めたい!!!!」と思った時、ふと気がついた。
あれ? これ、前の職場でも、全く同じ感じで、こんな気分になってたな、と。
心の動く軌跡というか、心の中のテイストが、「全く同じ」。
転職して、前職で抱えていた問題(パワハラ)は解決したはずなのに。
環境も、仕事の内容も、全然変わったのに、
そっくりなぞったような心の動きで、「仕事辞めたい!!!」って思っている。




これは、変だぞと思った。
しかも、言葉としては「仕事辞めたい」のフレーズで出力されているけど、
頭の中身は、別に、そういうわけでもなさそうだ。
ただ、自分を支配するモヤモヤっとした「感じ」の塊が、
「もう、やってらんねえよ!」って訴えている。
これ、正確には「仕事を辞めたい」でなく、
「しんどいから、いま働きたくない!」というメッセージみたいだ。

これは、外的環境以外に、原因があるのではなかろうか?
そう思って、手帳の月経周期と照らし合わせてみると、
いつも、だいたい同じ時期にそういう自暴自棄な気分になっている。
そこで初めて、
あれっ、これ、もしかしてPMS???  と思い至った。

でも、気づいてからも、長かった。
PMSの症状は重くなる一方だし、
その時期、ハーブティーとかアロマとか、試しても、ほぼ効果はない。
とうとう朝起きられなくなり、定時に出勤出来なくなったり、
欠席したり、日常に支障をきたすようになった。
PMSの時期に入ると、朝目覚めたときに、「あっ、来てる」と分かる。
そのくらいハッキリ、体の調子が変わってしまう。
体は、水をつめた皮袋のように、ぐんにゃりして芯が入らない。
起きなきゃ、起きなきゃ、と思っても、どうしても頭が上がらない。
その時期はいつも、半泣きで起きて、無理やりに出勤してた。
過食もひどくて、肉や、脂っぽいものが食べたくなる。
満腹で食べたくないのに、頭が食べたがって、食べて、結局吐いて、
自己嫌悪の塊になってた。




半年か一年くらい経って、いよいよ「自分の力では、もう無理だ」と思い、
低用量ピルを飲み始めた。
それから、本当に、劇的に人生が変わった。
あんなに起きられなくて、死ぬほど苦しい思いをしてたのに、
低用量ピルを飲むだけで、本当に、体が楽になる。
頭の中が散らかって、まとめる系の仕事が全く出来なくて、
常に、もう死にたい、死にたい、と思っているような精神状態だったのに、
その絶望感も緩和された。
私の場合、症状はまったくのゼロではなく、薄ーく訪れるが、
自分で何とかできるレベル。ピル無しのときとは比べ物にならない。




PMSに振り回されなくて済む、このことが、
こんなに嬉しいなんて思ってもみなかった。
それは症状が緩和した喜びでもあり、
自分の体を自分でコントロールできる喜びでもある。




私と同じように、
「自分で何とかしなきゃ」と苦しんでいる人が、たくさんいると思う。
そういうつらさが少しでも和らいでほしい。
(少なくとも、「自分で」解決しなきゃ、と自らを追い込むのは、
 無用な苦しみだったと私は思っている。)
そのつらさ、苦しさを変えるための選択肢のひとつ、予備知識のひとつとして、
「PMSは変えられる(はず)」と
折に触れ、言い続けたい。