盧山寺(ろざんじ)

mituyo19412006-07-12

京都の中心、「京都御苑」の東側にあり、皇室直属の御黒戸四ヶ院で唯一つ残在する摂家門跡です。         
街中にありながら、一歩は入るとそこはまるで別世界のような静けさです。
         
日本人でただ一人「世界の五大偉人」に選出され、フランスのユネスコ 本部に登録された世界最古の偉人並文豪紫式部平安時代、御所づとめをしていた時ここに住み源氏物語を書いた所です。
先ず目に付いたのは、入り口にある「百人一首の石碑」です。
         
57番 紫式部
めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に
   雲かくれにし夜半の月かな

58番 大弐三位(だいにのさんみ)紫式部の娘賢子
有馬山ゐなの笹はら風ふけば
   いでそよ人を人を忘れやはする

27番 中納言兼輔  紫式部の曾祖父
みかの原わきて流るるいづみ川
   いつ見きとてか恋しかるらむ

先日訪ね歩いた「みかの原・・・」を詠んだ「中納言兼輔」は、紫式部の曾祖父だったことを知りました。
余談ですが・・
百人一首といえば、小学〜中学の頃、お正月には兄妹で「カルタ取り」に夢中でした。紫式部の歌「めぐり逢ひて・・」は一枚札の一句です。一枚札とは百首の中で、「め」で始まる句は一句しかないのです。読み手の「め」を聞きいかに早く「雲かくれにし・・」を取るかを競ったものです。 カルタ取りをされた方はご存知でしょうが、一枚札の「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」の七枚は勝つためには大切な札なのです。
受付で拝観料(400円)を払い、説明書を頂くと、「盧山寺」ではなく、菊のご紋に紫式部邸宅遺跡」とありました。この方が有名なのでしょう。

桔梗を愛でる「源氏庭」
枯山水の平庭に細かな白砂が広がり、美しい苔に桔梗が楚々と咲いています。 訪れている人も少なかったのですが、まるですべての音を消してしまったかこのような静けさです。 この庭を見るのに言葉はいらないのでしょう。時間も止まったかのように思えます。
            
                      
           
ここでは全て写真はOKでした。(三脚は不可)
                               御所車衝立             源氏物語」絵巻
           
            源氏貝あわせ               本堂内
本堂を出て裏に廻れば、天皇家の墓や、秀吉時代の「御土居」の一部が残っています。また「雲水ノ井」も見ることができました。
           
           
こちらの庭もモミジが多く、帰り際にお寺の方に「紅葉の頃もいいでしょうね」と聞けば、「そうなんです!実は穴場なんですよー。来られる人も少ないので、ゆっくり楽しんでいただけますよ。是非どうぞ!」と言われ、秋にはまた訪れたいと思いました。
花言葉 : 変わらぬ愛。誠実。従順。