瀬川晶司氏プロ編入試験の内容が公表される

予告されていたとおり、本日、瀬川晶司氏プロ編入試験の内容が公表されました。瀬川氏が6局の対局を行い、うち3勝すればフリークラスとしてプロ入りを認めるということです。対戦相手は以下の通り。

  1. 佐藤天彦三段 7月18日(祝) (持時間:90分+秒読み60秒)
  2. 神吉宏充六段 8月14日(日) (持時間:3時間+秒読み60秒)
  3. 久保利明八段 9月17日(土) (持時間:3時間+秒読み60秒)
  4. 中井広恵女流六段 (4局目以降は日程・方式未定)
  5. 熊坂学四段 (中原誠永世十段の「代打」)
  6. 長岡裕也四段 (米長邦雄永世棋聖の「代打」)

第1局は新宿の紀伊國屋ホール紀伊國屋書店 新宿本店内)にて、公開対局で行われます(入場料3,500円)。また、囲碁・将棋チャンネルで放送があるほか(生放送かどうかは不明)、BIGLOBEストリームにてインターネットを通じた動画配信が行われるということです。

これまで、タイトル戦を中心にインターネット中継で様々な試みが行われてきましたが、動画配信サイトで一般の動画に混じって中継が行われるのは初めてのことです*1BIGLOBEは第1局に協賛したNECの系列。瀬川氏の勤務先がNEC系列なので、その関係からスポンサーになったのでしょう。

第4局の対戦相手となっている中井広恵女流六段については、「対局の内容によっては来年の総会に計られる「プロ編入のための委員会」(仮称)で討議が考えられる」とされています。

上で3勝すればプロ入りと書きましたが、2勝4敗でも場合によってはプロ入りを認める可能性があるそうです。

ただ、米長邦雄会長は記者会見で、「2勝3敗で第6局まできて負けた場合は、戦いぶりなども加味し、2勝4敗の合格もあり得る。最後は理事会判断ということで含みを持たせておく。5、6局では、予定している2人の四段に代わって中原誠副会長やわたしが対局する可能性もある」と補足説明した。

イベントとして盛り上げるという意味では、かなりがんばった企画だと思います。それにしても、佐藤三段と中井女流六段はよくこの話を受けたなと。特に佐藤三段はこれに乗ったところで(対局料があるならそれ以外は)直接的に得をする要素がないだけに大変そうですね。

BIGLOBEストリームを少し見てみたのですが、ストリーム配信がどのような形式になるのかはよくわかりません。料金を徴収する機構はないようなのでBIGLOBE会員かどうかを問わず無料となりそうですが、もしかしたら全局を生中継するわけではないかもしれません。BIGLOBEサイドからの正式な発表を待ちたいところです。

これまでの経緯については、瀬川晶司氏プロ入り希望問題リンク集および瀬川晶司氏プロ入り希望問題関連情報を参照下さい。

*1:当初動画配信が初めてと書いていたのですが、王位戦かどこかで動画中継が一部行われたような気がしてきました。……調べたところ、昨年の王位戦第1局でした。