Bluetoothポータブルヘッドホンアンプ audio-technica AT-PHA50BTを買った
これは何か
Bluetoothで接続する、ポータブルヘッドホンアンプ。
つまり、iPhoneなどから、Bluetoothでワイヤレスで音を飛ばして好きなイヤホン・ヘッドホンをつないで聴くためのBluetoothレシーバーと、iPhoneなどから出た音をイヤホン・ヘッドホンで聴くときに音質を向上させたり音量を上げるポータブルヘッドホンアンプが合体した製品。
ちなみにBluetoothはAACとapt-X対応なのでワイヤレスでも音質劣化は少ないし、ハンズフリーで通話するためのマイクも搭載、音楽再生をコントロールする再生・停止ボタンや曲送り・戻しボタンもあったり、ちょっとした液晶が付いてて再生中の曲名や電話の相手の名前を表示できる(日本語もOK)。
しかもサイズもコンパクトで軽い、充電はmicroUSBで充電して8時間くらい使える。
あとはプリセットから選ぶタイプのEQも入ってる。
って感じで、スペック的には割と最強にも思える。別にそんなに高価なわけでもないし。
単にAAC対応のBluetoothレシーバーが欲しかった
もともとは、AACに対応したBluetoothレシーバーを買おうと思ってた。iPhone+Bluetooth+AACというと、曲の先頭が欠ける問題があって今までは避けてたんだけど、以前SONYのSRS-X33を買ったときに、AACでも問題が起きない製品もあるってのを実感したので、好きなイヤホンを使えるBluetoothレシーバーもAAC対応のが欲しくなった。
それで探してみたら、このAT-PHA50BTが、ヘッドホンアンプも搭載していて、それでもサイズや重量的には大きくないというのを見つけて、せっかくだからってことでこれに決めた。
音質はどうか
まあAAC対応で劣化はしづらいわけだけど、それについてはよくわからない。自分の場合、ほとんど圧縮音源しか聴かないし、そんな良いイヤホンを使ってるわけでもない(以前書いたDENON AH-C710)ので、「悪くない」というところまでしか言えない。ごめん。
それよりは、ヘッドホンアンプの効果の方がわかりやすい。まず音量は確かに上がる。まあ50mWなので、一般的な(3万円以上くらいの?)ポータブルヘッドホンアンプほどは行かないけど、無理なくキレイに持ち上がるような印象はある。音楽の迫力がガッツリ来るようなものではないけど、ポッドキャストとかの話し声はすごく聞き取りやすくなる。
あと、搭載されてるEQも使ってみたけど、まあ大したものじゃない気がした。ポッドキャスト聞くときにVocal Boostにするとさらに聞こえやすくなるというのはあるけど、音楽再生で使って幸せになるほどの印象はなかった。
操作性はどうか
こういうのって、目で見ないで手探りで操作することが多いと思うので、その視点で考えてみた。
褒められる点は、音量の調整が超やりやすいというところ。見た目のアクセントにもなるくらい大きなダイヤルで調整できる。
それ以外はイマイチ。電源オンオフは、スライドスイッチを長押し(っていうかスライド状態で数秒待つ)なんだけど、この待ち時間がわずかに長すぎる気がする。
さらに、電源オンのあとに、iPhoneと接続されてすべての機能が使えるようになるまでには、さらに数秒かかる。これも微妙。
また、電源のスライドスイッチを反対方向にスライドさせると、そこでカチっと固定されて、これでHOLD状態になる。音量ダイヤルや他のボタンも含め、すべての操作を受け付けない状態。誤操作を防ぐためのいい機能だと思うし、スライドでカチっとやるだけなので切り替えが簡単でいい。
しかし残念なのが、このHOLD状態から電源を切ろうとするとき。HOLD状態のスライドスイッチを一気に電源オンオフの方にスライドさせても、反応しないようになってる。一度真ん中にスライドさせてHOLDを解除して、そこで一呼吸置いて、そのあとで電源オンオフの方にスライドさせないとダメ。
この「一呼吸」がホントめんどくさい。そして長押しの(スライド状態で待つ)仕様、さらにはその長押し時間がわずかに長すぎる気がする点との相性も悪すぎる。
電源をオフにするには、HOLD解除後1〜2秒くらい待たないといけないんだけど、その待ち時間がちょっとでも短いと、長押ししても電源が切れない。しかし長押し時間が長すぎると思ってるので、「HOLD解除後の待ち時間が短すぎたために、長押ししたけど電源が切れない」ことを自分が認識するのは、操作を開始してからかなり時間が経ってからになる。
文章で伝えるのむずいんだけど、とにかく電源がなかなか切れなくてイライラする。
こういう製品のUIの要件はよく知らないけど、HOLD機能があるなら電源は長押しじゃなくてもいいような気がするし、わざわざHOLD解除後に数秒待つのを必須とする仕様にしてまで、電源オンオフとHOLDをひとつのスライドスイッチにまとめなくてもいいような気もする。
あとは音楽再生をコントロールするボタンもあまりよくない。手探りで押すには、ボタンの形がどれも同じで小さくて位置も近すぎる。
もう一点、操作性とは関係ないけど、良いところがある。microUSBの充電端子に、キャップがついてない点。iPhoneのLightning端子のように、本体にいきなり穴が開いてるだけ。強度とかは心配なのかも知れないけど、ゴムのキャップは嫌いなのでこれは良い。
まあでも気に入ってる
まあ、この手の製品で操作性が良いものを見たことが無い。どれを買っても、何かしら我慢しながら使うことになると思う。
ややこしい機能は使わず、iPhone側を操作したりApple Watchからコントロールするなどで回避してる。HOLD状態からの電源オフだけはよく使うので不満なんだけど、他はいいや。
で、音は(良いかどうかわかんないけど)悪くないし、アンプのおかげで話し声などは聞きやすいので、その点では気に入ってる。
他に良いのを見つけるまでは普通にこれを使って大丈夫そう。