因果は巡る:みのもんた

今日金曜は台風で定例の行動はない.うちの彼女に,雨でも風でもやるのと違うの? とキビシーいことをいわれたが,確かに東京でやっていて大阪が荒天のため中止,はないかも知れない.もっともこちらは先週からの風邪が治らず,どのみち参加は不可能だった.
みのもんたが基本的にテレビ界から追放された.因果はめぐるという言葉があるが,つくづくそうだと感慨深い.2010年11月,小沢氏への政治攻撃に対して,たとえ政治的立場は違っても,この攻撃はあまりであり許されないと,いろんな立場の市民が集まって御堂筋デモをはじめた.その頃,みのもんたは小沢攻撃の先鋒だった.朝ズバはその舞台そのものだった.板垣英憲さんのこのニュースなどは比較的冷静に書いているが,マスコミ,新聞,そしてみのもんたの扇動と,小沢批判一色であった.彼はやはり「小沢を総理にするな」という,小沢氏への政治的な陰謀攻撃に加担していたことはまちがいない.「みのもんた,恥を知れ」,「みのもんた,許さないぞ」は当時からのデモの声.
確かこのとき,ありもしない西松建設との金のやりとりを,さもあったかのように見せるイラストを,テレビに流していたのも朝ズバでのみのもんたであった.今日のTBSのコメントでは,今になって「朝ズバはみのもんたの個人的な見解に基づく放送であったと」言い訳をしているが,このときのみのもんたの行動がTBSや電通の意を受けたものであることは,明らかだ.このときの政治偏向放送一つでも,TBSの放送免許を更新しない理由になるが,もちろん日本政府もTBSも一体であり,現政府がそんなことをすることはない.
ところが,みのもんたはオリンピックが決まろうかという直前の今年の九月,政府の原発方針を批判しはじめる.ここで何があったのか.小泉に繋がることがあるのか,それは今はわからない.ここにそのまとめがあるYouTubeは削除されている.その見出し.

「東京と福島は250キロ離れているから安全です」あの一言はひっかかったね。
安倍さんは汚染水対策に470億出す。東京オリンピックに用意した金が6000億。どう感じますか、世界中のみなさん? おかしくない?
6000億使える金がある日本がだよ、福島の原発(汚染水の処理)には470億。いいのかね、これで。何万人の人がまだ故郷に帰れない状況だと思う?
私は事故以来8回原子力発電所を見に行きましたよ。最後は建屋のそばまで許可をもらって入りました。タンクも見たいと言ってタンクのそばまで行かせてもらいました。
その地下水は海に流れてた。(事故以来)2年半そんなことやってたんだよ。だからいま取材を申し込んでいるんだよ。いちばん建屋が吹き飛んだ4号棟に入れてくれと。僕は自分の目で確認したことを伝えたいからね。
そして安倍さんが東京電力の処理に470億出すと言った。そんなもの見え見えでしょ。オリンピックがなかったら470億出せないのかい?
放射能はどのくらい時間が経てば消えるんですか? 100年、200年、300年? 故郷がなくなってるんだよ。それを思うとね、オリンピックで浮かれるのはいいよ。浮かれているって感じだよ、世の中は。
公共の電波を使わせて言わせてもらってますけれど、こういうことを誰かが言わないといけないでしょ。
(日本政府は韓国に)文句を言うまえに、真剣にこの原子力発電所のことを考えて、どうしたらいいか。やっぱり乗り越えようという努力がちょっと足りなかったと思うんだよね。

これが原子力村の怒りを買ったのである.原子力村にすれば,身内と思ったから八回も原発を見せたのに,いまになって何を言うのか,ということだ.原子力村としては,いまみのもんたに福島第一に来てもらっては困るのである.もしみのもんたに「福島湾の汚染濃度を測定する」などと言われれば,すべてのごまかしが水泡に帰す.
この朝ズバが9月7日.次男逮捕が9月11日,容疑は8月のことであった.そして10月1日再逮捕.あまりにも見え見えなことである.そして次男のことを人質に取られて,追放されたのである.みのもんたと次男はどちらも成人している以上,別の人格である.次男のことについて,親が責任をとる方法はこういうことではない.あれだけ小沢批判をやって政治的攻撃に加担したみのもんたが,今度は,一転,政治的な意図のもとの攻撃のなかでテレビ界から追放されたのである.それが今回の問題の中味である.
それにしても,原子力村の腐敗! 腐りゆく日本! どうせ腐り果てるのなら徹底している方がいい.そして私は,幻想を捨てて冷静に考えるなら,武器をとる戦争になるのかならないのか,それは情勢と条件が決める問題であるとして,本質的には,原子力村と自覚した国民との内戦を経なければ,日本は甦らないと考えはじめている.その観点から安倍内閣の政策を点検すると,まさに内戦の準備をしている.戦争のできる国づくり,というのは,何も外への戦争ではない.内戦準備なのだ! われわれもまた幻想を捨てねばならない.