『QED 百人一首の呪』(高田崇史/講談社ノベルス)

 MYSCON5のゲスト、高田崇史さんの処女作にして第9回メフィスト賞受賞作です。「百人一首の一枚を握り締めて会社社長は惨殺された。残された札はダイイングメッセージなのか? 関係者のアリバイは証明され、事件は不可能犯罪の様相を呈す」……感想としては、殺人事件の方が「おまけ」みたいな感じがしたところがあえて言えば不満かもしれません。メインである百人一首の謎解きはパズルを当てはめていくような面白さがありました。だた私のあまり興味の無い歴史的な説明が多かったために退屈な時もありました。

 ケータイに友人から電話がきた。
私「もしもし」
友「おう」
私「おう。どうした?」
友「迎えに来て」
私「は?」
友「疲れちゃった。迎えに来てくれ、駅まで」
私「…………」
友「NAOしかいないんだよ」
私「ダリィよ」
友「いいじゃん。頼むよ。着いたらまた電話するからさ」
……俺はタクシードライバーか。