スペインの格付け引き下げ

スペインの格付け引き下げ
格付け会社フィッチ・レーティングスは28日、スペインの長期外貨建ておよび自国通貨建て発行体デフォルト格付けを「AAA」から引き下げ「AAプラス」に引き下げました。
スペインの債務の国内総生産(GDP)に対する比率は深刻で、ギリシャポルトガルの5倍とされています。ギリシャ問題と同じことが、ポルトガルアイルランドでも起こると予想できますが、イタリアとスペインの債務残高はPIIGSの中でも大きいため、ユーロの信用に深刻なダメージを与える可能性が高まっているといえます。
スペイン議会は27日にわずか1票差で緊縮財政法案を可決しています。政府はゼネストの発生に警戒を示しながら、労働組合労働市場改革に向け交渉を行っているとしていますが、はっきり言ってギリシャと同じ経過をたどる可能性が高いといえるでしょう。
スペイン国民が、財政赤字に真摯に取り組み、財政を健全化できれば、ユーロの信用も徐々に固めることができると思われます。しかし、ギリシャを見てもそれが非常に難しいという事が分かります。
問題点は、現状の債務(対GDP比)を返済しようとすれば、かなり無理な緊縮政策を行なう必要があるという点です。債務(対GDP比)の額が大きい為、緊縮政策の内容も国民が許容できる痛みを超えてしまいます。これではいずれ国民の不満は高まり、大規模なデモやゼネストが起こるのは必至といえます。
欧州中央銀行も、禁じ手に手を染めています。健全性を守れない通貨は、長い目で見て下落する運命にあります。為替は弱いもの比べなので、判断が難しいと思いますが、金という無国籍通貨に対しての通貨価値を偽ることはできないと思われます。
ちなみに、スペインを始めPIIGSの格付けは、今後も引き下げられていく可能性が非常に高いといえます。
今日の相場
USD/JPY 91.09
EUR/JPY 111.78
金(国内小売)  3772円/g
白金(国内小売) 4868円/g
チャートを見ても乱高下をしているので分かりづらいのですが、ユーロの下落という動きは継続していると考えています。週末の株価は、スペイン問題が原因で、下げて越週となっています。来週もユーロは戻り売り、クロス円全般で円高と予想しています。
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