大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

羊たち関西へ

今週は、関西2箇所で販売していただくお菓子の
用意をしていました。
どちらもとてもすてきな空間になると思います。
お近くの方はぜひ。


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20ー23日 大坂 niji+
21ー29日 神戸 高濱浩子の旅(CAP CLUB Q2にて)
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高濱さんと出会ったのは、西荻窪の店を開けてまもなくのこと。
ゼンマイ・カムパニー(高濱浩子+三木重人)のことは「装苑」で見て以来
気になっていたので、声をかけられてびっくり。
お店をやっていてよかった!と思った瞬間のひとつです。

その後、三月の羊で数回に渡って展覧会をしていただきました。
特に、高濱さんの個展「Cadiz〜あおいまち〜」
をしていただいた時の静かな空気感は忘れられません。


そのときの作品が私の手元にあります。
手のひらに納まる、へその緒が入る桐の箱を時々そっと開きます。
するとそこに海が広がって、急に呼吸が楽になるのです。



気持ちがぐしゃぐしゃのとき、心がからっぽのときでも、
誰にも触ることのできない場所にそっと触れて、不思議な力をくれるのが
アートだと思っていますが、阪神大震災を経て来た
高濱さんのかけがえのない日常への祈りのようなものは、
全作品に込められているような気がします。

幼少期、帯広に居た際には隣りの六花亭から窓越しに
あんこをもらったことがある、といつだったか
きれいな目が遠くを見るようにして嬉しそうに話してくれました。
作品だけでなく、ご本人の存在がものすごく魅力的なひとです。

今回作家活動の10年を振り返る大切な展覧会に、
ご縁があった作家たちさん達の作品と供に、うちの羊らも並べて
もらうことになりました。
海沿いのアートスペース。
神戸の風に吹かれて、誰に出合っていくのかな。