嘉門達夫の現在：昨日の風はどんなのだっけ？

トラバ返しです。

どうして嘉門達夫は、昨今の昭和ノスタルジィブームに乗れてないんだろう？という風に考えていた時がありましたが、本人にそういう方向性に興味どころか、思い至ることすらないんだなあ。

いや、実は全くそういう思いがなかった訳ではないというか
実は一時そういう思考にかなり入ってた時期があって
それがこのアルバムにも再録音で収録されてる
「明るい未来」と「少年はいつの日もバカ」なんですけど
これが今から4,5年前にリリースしたシングルでして
時期が早すぎたんですよね。

嘉門達夫にはちょいちょい
「時代の流れをまるで予知能力者のように早読み出来る」
という事があるんですが
それが結果として「誰も付いて来れない」
という事になってしまっている。

例えば「ワールドカップだぜぃ！」というシングルを出した
4年後のワールドカップが異様に盛り上がったり、
つんくがモー娘。に「LOVEマシーン」という楽曲を提供して
ディスコサウンドの再ブームを巻き起こす4年前に
「娯楽の殿堂」というアルバムでディスコサウンドを
フィーチャーした楽曲を作ってたり。

だいたい特殊能力というのは、本人の活動に役に立つモノなんですが
逆に足を引っ張ってるのも珍しい。
ただ、そういうのって4年経った時に
遅れてブームになる事ってあったりするんですが
（流行とは関係ないけど「ヨーデル食べ放題」とか）
それが全くないというのは作品そのものも
ちょっとズれた感じのモノになっているんでしょうね。