品川区役所「子ども連れ歓迎」 ロビーに「赤ちゃん休憩スペース」「おむつ真空パック機」 育児経験者の女性職員2人が発案(東京新聞2024年5月9日) 

 
 東京都品川区は、区役所本庁舎3階ロビーに「赤ちゃん休憩スペース」と、使用済みおむつを快適に処理できる「おむつ真空パック機」を設置した。区が昨年度実施した職員事業提案制度で、育児経験者の女性職員2人が発案した。同制度の実用化第1号となる。(小沢慧一)
 休憩スペースには縦2メートル、横1メートルのクッション材マットが敷かれており、保護者は乳幼児を下ろして休憩できる。一方、真空パック機は、使用済みおむつを投入すると、自動的にラミネートで圧縮、密封される。細菌やにおい漏れを防ぎ、使用済みおむつを持ち歩く負担が減る。いずれも無料で利用できる。
 休憩スペース提案者の区保育施設運営課の北崎好美さん(37)は、抱っこひもで幼い子どもと外出した際、子どもを下ろして休憩する場所が少ないことに気付いた。「区が『赤ちゃんが座る場所あるよ』とメッセージを発信したら、育児中でも外出しやすい」と狙いを説明する。
 真空パック機は、同じく育児経験者で区子ども育成課の山森海さん(38)が提案した。商業施設に置かれた同様の装置を利用すると、その日の活動の幅が広がったことから「設置をきっかけに、区民の方々が公共施設を気軽に活用してほしい」と期待する。
 森沢恭子区長は「今回設置した設備は、子ども連れが歓迎されているというメッセージになる」と話している。

本記事では、品川区における庁舎利用の取組を紹介。

同区では、2024年「5月7日」に同区「庁舎3階の正面玄関ロビー」に「乳児を下ろして休憩ができる」「スペース」と「使用済おむつを」「処理できる」「真空パック機」を「設置」*1

同事業は、

「現場の実務」*2に基づく「職員事業提案制度」*3による事業化の取組。他の提案事業の実現状況は要観察。

高齢者宅の電球で異変を察知し通知 町田市、見守りサービス(東京新聞2024年5月7日) 

 東京都町田市は、市内の一人暮らしの高齢者方で、長時間にわたって電気がついていたり消えたままになっていたりした時に、家族らにメールで通知する見守り事業を始めた。ヤマト運輸が提供するサービスを活用した取り組みで、サービスの利用料金を1年間、市が全額負担する。
 自宅の電球を専用の電球「ハローライト」に取り換えることで、長時間の点灯や消灯など異変を検知。事前に登録された家族らに知らせる。依頼に応じて同社のスタッフが訪問して安否を確認する。
 毎日使用する洗面所やトイレに設置してもらうことで、自宅で倒れていたり、病気で動けなくなっていたりするケースの早期発見が期待できるという。
 市は、月額1078円の利用料金1年分を負担。翌年以降は同社と利用者の直接契約になり、利用料は自己負担になる。
 対象は75歳以上の一人暮らしで、住民税が非課税であることや、専用機器による救急通報システムを使っていないことが条件。オンラインや所定の用紙で申し込む。詳しくは、市ホームページから。(宮本隆康)

本記事では、町田市における高齢者の見守りの取組を紹介。

同市では、「通信機能を有したLED電球」を「使用した高齢者見守り事業を開始」*1。「24時間、電球の点灯または消灯の動きがない場合」には「事前に登録した」「最大4名まで」の「家族等にメールでお知らせ」があり、「事前に登録した」「家族等がすぐに高齢者宅を訪問できない」場合には「依頼に応じて委託事業者」「のスタッフが代理訪問」*2する。

連絡を受けた「拡大した家族」*3による対応状況は、要観察。

文京区とソウル松坡区「類似点が多くさらに交流を」 友好都市提携に向け覚書(東京新聞2024年5月7日) 

東京都文京区は、友好都市提携に向けた覚書をソウル松坡(ソンパ)区と交わした。文化やスポーツ、教育などさまざまな分野で連携を深めていく。提携の時期は未定。区は外国都市との4例目の友好提携を目指す。
 4月26日に文京区であった調印式で、成沢広修区長は「歴史の街であり、アミューズメント施設があるなど類似点が多い。さらに交流を深めたい」、松坡区の徐康錫(ソガンソク)区庁長は「地方自治体同士、より深い関係を築いていきたい」と述べた。
 両自治体の交流は2009年に松坡区からの打診を受けて始まり、職員の相互訪問などを続けてきた。ただ、11年の東日本大震災新型コロナウイルス禍の影響で住民の交流はあまり進んでいなかったという。
 ソウル南東部に位置する松坡区はかつて漢城百済の首都があり、古墳などが残る歴史薫る街。ロッテワールドなどの娯楽施設もある。(押川恵理子)

本記事では、文京区における友好都市協定の取組方針を紹介。

同区では、2024年「4月26日」に同市同区との間で「友好都市提携に向けての覚書」に「調印」*1。同覚書では「双方は、両区間の文化・スポーツ・教育をはじめあらゆる分野における交流と連携に努めていく」こと、「双方は、緊密に連絡を取り合い、相互に訪問することに同意するとともに、区民間の交流を進めていく」こと、「双方は、それぞれの議会に対して、今後の交流の推進を報告し、理解を得るよう努めていく」こと、そして、「こうした交流並びに連携を通して、相互の友好関係を強化し、友好都市の提携に向けて取り組んでいく」*2こととされている。

「外国との交流や連携」*3となる同取組。今後の交流・連携状況は、要観察。

子らの支援強化へ 東京都が練馬児相、6月に開設 広がる区営、人材確保など課題に(東京新聞2024年5月5日)

子どもや子育て家庭への支援を手厚くしようと、東京都が6月、練馬児童相談所(児相)を練馬区役所近くの区施設内に開設する。法改正で特別区が児相を設置できるようになり、現在8区が設けているが、練馬区は当初から区での設置方針はなかった。都は区との連携を強化し「虐待の未然防止や重篤化を防ぎたい」としている。(奥野斐)
 練馬児相は、練馬駅徒歩7分の子ども家庭支援センターが入る施設(豊玉北5)の2階に設ける。練馬区は、新宿区などと島しょ部を担当する都児童相談センター(新宿区)が管轄しているが、独立する形だ。6月1日に開設、3日から相談を受け付ける。
 都は、国が2021年に児相の管轄区域の人口を「おおむね50万人以下」と示したことを受け、現在10カ所ある都設置の児相の管轄区域の見直しを進めている。練馬児相の新設もその一環で、多摩地域でも31年度までに町田、多摩中部(武蔵野市)、西多摩(福生市)の各エリアごとに児相を新設する。
 一方、16年の児童福祉法改正で、都道府県や政令市などに加え、特別区でも児相が設置できるようになった。20年に世田谷、江戸川、荒川の各区が児相を設けて以降、港、中野、板橋、豊島、葛飾の計8区に広がった。今年10月には品川区、25年度には文京区、26年度に杉並区と北区が開設を予定する。
 区が児相を設けることで、より細かな対応や支援を見込めるメリットがある一方、人材の確保や育成、財政負担などの課題もある。品川区は当初、22年度の開設を目指していたが、他自治体に職員を派遣して実地研修を積むなど準備に時間がかかり、2年延期した。
 都家庭支援課の横森幸子担当課長は「練馬児相は区子ども家庭支援センターと同じ建物に設置されることが特徴。緊密に連携しながら、地域に根差した身近な相談機関になれたら」と話している。

本記事では、東京都における児童相談所建設の取組を紹介。

同都では、2024年「6月1日」に「東京都練馬児童相談所*1を開設。同相談所は「練馬区立子ども家庭支援センターと同一施設内」*2での設置となる。

 特別区間で「段階的な」*3となる同施設設置が進む中での同取組。同施設の開設状況は要観察。

*1:東京都HP( 都政情報 : 報道発表: これまでの報道発表 : 報道発表/令和6年(2024年) : 4月)「東京都練馬児童相談所を開設

*2:前掲注1・東京都HP(  東京都練馬児童相談所を開設

*3:大杉覚「自治権「回復」と事務権限「拡張」をめぐる特別区の歩み」『都市問題』Vol.111、2020年6月、65頁

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