ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

George Harrison

 有楽町の旧そごう、ビックカメラが入っている讀賣会館の8階にある「角川映画有楽町」に「George Harrison: Living in the Material World」を見に行った。210分の大作で、監督はマーティン・スコセッシである。様々な人たちが現れてGeorge Harrisonの人となりを喋る。殆どインタビューで構成されているのだけれど、私にとってはとても意外な人たちが現れてくる。もちろんビートルズ解散後も彼をフォローしてきた人たちにとっては意外なことでもなんでもないのかも知れないけれど、その後の4人については殆ど興味を持っていなかった私にはびっくりすることが多かった。
 モンティ・パイソンの映画に出資した話やら、F-1ドライヴァーのジャッキー・スチュワートと親しい友だちだったことなんて知らなかった。エリック・クラプトンが彼の前の奥さんとできちゃった話はずいぶん昔から有名だ。最後のリンゴの話が泣かせる。
 特別料金とかいう話で、なんと誰でも2,500円。なにしろ長いので、ここの映画館では日に2回しか上映されない。今日は封切り三日目だからなのか、結構な入りで、観客は一癖もふた癖もありそうな爺と、多分60年代にビートルズを追いかけたと覚しき婆さんが中心である。若い人たちももちろんいるのだけれど、内容もGeorgeのspiritualな話が多くて、高齢者にとっての方が意味が深いような気がする。若い人たちは死後の世界をシリアスに考えたくはないだろうに。

ま、いっか!

 今日の文化放送のラジオで、某女性研究者がブータンの文化が良いというけれど、実は「まぁ良いじゃん」思想があるから「幸せ思想」ができるんだ、といっているんだけれど、その「まぁ良いじゃん」思想に今の日本はどんどん向かっていると思うよ。
 ブータンで仕事をやっているともっと前から準備すればできたことを間際になって着手してうまく行かないと、「だめだった」で終わり、じゃ、次回からはもっと早く準備しようとはならないのだそうだ。そういうやり方考え方で良いんじゃないかという提言だ。
 及ばずながら、私はここまでの人生をずっとそうしてきたなぁ。今の私はそれでいながら、そういう生活の仕方を「ルーズ」だと思っているなぁ。本当は締め切りの1週間ほど前に準備を終えていて、持っていくものは前日までにその所在を確認してバッグに入れておけばいいのに、出掛ける前に探し出して見つからなくて、泣きながら探すという人生を繰り返している。
 それでも、それだから、自分の人生がうまく行かなかったと、思い込んでいる自分がブータンには適合しないということだろうな。だから、徐々に「ま、いっか!」文化に染まりだしてきている若者を見ると、自分では許せないけれど、日本は大丈夫なんじゃないだろうかと思う所以。