玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

当サイトはGoogleアドセンス、グーグルアナリティクス、Amazonアソシエイトを利用しています

結局Cut買っちゃったよ。

mixi安田朗さんがコメントをくれたので、レスをちゃんとしようと思ったので、買った。
あきまんさんはやっぱり新訳Zは新作画で見たかったといつも言ってる。でも、トミーノは予算スケジュールにはとても物分りがよいから、Zは旧画だったのです。
そんなレス。

富野監督は作品やインタビューでは体制批判をするんで過激派のように見えたりもしますが、やっぱり製作側のことも配慮して、切ないです。
リーンの翼がアニメになった時、ネット配信でテレビ局の機嫌を伺わないで、自由なスケジュールで26話はやると思ったので、すごいモノができると思って、浮かれたんですけど、OVAフォーマットで6話だけだったのでしょんぼりでした。短編映画としてまとめるということも企画としてはおもしろいんですけど、あれはもっと大河ドラマみたいにだらだら見たかったです。
そんで、Zガンダムの映画が出来た当初も「旧作の絵の雰囲気を大事にして持ち味を出す」とおっしゃってたんですけど、アメリカの映画祭や今回のインタビューくらい、作品が終わってしばらく経ってからは少しずつ本音に近い部分が出てきてるんでしょうか?
うううう。


立ち読みで済ませるつもりでしたが、あまきんさんのレスもあったしもう一度読もうと思って買ってきました。600円の雑誌は高いけど、富野は神なので買いましたよ。というか、富野監督の言うことはおもしろいです。
えっと、富野監督はZガンダムの再編集をやって、20年前にすごいものを作った自分は天才だと思ったそうです。それを今回いじって別の作品に仕立て上げることを可能にした自分のキャリアとスキルも、天才だと思ったそうです。Zをやることで初めて自分のキャリアをうぬぼれる気持ちになったそうです。
最近の富野監督がここまでエゴや自慢をストレートに出すのは珍しいので嬉しかったです。Cutがおたく雑誌じゃなくて映画文化ファッション雑誌ということもあったのかも?
それで、世の中に自分は天才だと思って悦に入っている天才じゃない人がたくさん居るけど、その人たちに対して「本当のプロフェッショナルとは、こうだ!」と見せ付けたかったそうです。
それで、(星を継ぐ者を見た)プロデューサーが「あそこまでのスキルを富野が持ってるんだったら全部、作画やり直させる」とゴーサインを出して欲しかったそうです。
そういうプロデューサーと組んだら宮崎駿と鈴木Pにもスピルバーグにもなる自信はあるそうです。
TVのZガンダムの時に「現実って嫌なものですね」とエンタメでやってはいけないことをやったのに、まわりのプロデューサーがサインを受け取らずに儲け優先で丸無げにして自分を止めてくれたり制御してくれなかったのがつらかったようです。本音を吐いても大人社会は決してわかってくれないのがずっとつらくて、それが作品に影響してしまったと反省してらっしゃいます。
アニメ業界のプロデューサー集団が大した人種の集まりではないという諦めもあるし、でも一緒に仕事をしてる人にがそんなに馬鹿だとは思いたくないそうです。

でも、65歳だからスピルバーグになるのはもう無理かもともおっしゃいました。
むしろ、本当はオーガニックなものよりもメカが好きな自分だったということに気づいたので、ビル・ゲイツになりたい気分もあったそうです。
ゲイツはシステムを作って儲けるという欲望論として目指したいと。スピルバーグも作品よりはプロデュース能力を評価しているそうです。
でも、今後の20年を考えると、今はスピルバーグよりもグーグルの創設者とかを目指すとか若々しいことを言ってました。
でも、宮崎駿さんみたいな職人として勝手に暮らせたらいいなあっていう気分もあるそうです。



ということですが、僕は富野監督が自己プロデュースにやっとこさ意気込みを見せてくれたとしたら、すごく希望があると思います。
なんとかうまいことやってくれたら良いなーと思います。
なんでかというと、僕は面白い富野アニメを見るために生きてるからです。
富野監督を助けられる金持ちになりたいなあ。
っていうか、今現在の金持ちがもっと頑張って欲しい。でも、金持ちは自分のことにしか興味がないから金持ちなんですよねー。困ったことです。