巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

アイドルという人たち


●アイドルとは何か?

 アイドルさんがたくさん出てくる映画のシナリオを書いている。そこでアイドルという人たちについて、いろいろ調べているのだが、現在のアイドル事情は昭和や20世紀と違い、大変キビシイものがあるようだ。


AKB48の経済学』という本をお書きになった経済学者の田中秀臣教授によると『不況のときにアイドルは増える』という。



(田中教授とワタクシ)



(田中教授の『AKBの経済学』 アイドルから経済を見るというとてもユニークは着想)


 なるほど小柳ルミ子南沙織といった初期アイドルは、80年代前半にアイドルはピークをむかえ、バブル時代に向かう好景気のときにはアイドルはどんどん姿を消していった。さらに90年代になると、アイドル的な歌手はアイドルというよりアーティストになっていった。この時代はアイドル冬の時代といわれている。


 90年末から2000年はじめ、この時代は日本にとって大きく変化した時代であった。バブル崩壊後の不況が進み、人々は希望を失い、うつ病や自殺がこの時代に急激に増加するのだ。



 そしてこの時代にかの『モーニング娘』が誕生し「ニッッポンの未来はイエイエイエイエ〜」などと歌いだすのである。


 そして2005年『AKB48』が誕生。


 2010年以降、現在はアイドル戦国時代といわれているそうだ。


 前述した経済学者の田中秀臣教授によるとアベノミクスでアイドルはいなくなるかも・・・ と心配?されておられたが、いまだにアイドル戦国時代は続いており、ある地下アイドルにいわせるとファンよりアイドルのほうが数が多いとさえいう人がいるくらいだ。
 



●アイドルという生き方

 ついこの前、元アイドルで音楽活動をやっている女性をライブ直前にめった刺しにしたストーカーの裁判があった。実に卑怯な男であるが、昔よりもアイドルとの距離が短くなったため、危険を感じているアイドルさんも多いそうだ。


 アイドルさんの場合、握手会やサイン会とかがあり、ちょうどたまたま私も若木萌さんというアイドルさんの横でサイン会なるものをやらせていただいたばかりである。実は私が監督した映画がDVD化したので『不登校の真実』記念上映会とサイン会をしたのだが、このDVDジャケットの写真が若木萌さんにやってもらったのである。


(丁寧にサインをする若木萌さん)


若木萌さんってこんな人


 萌さんは一人ひとり実に丁寧にファンの皆さまに接していて、またファンの皆さんもマナーにのっとって萌さんを応援しているようで、何とも言い風景であったが、中にはストーカーになるファンもいることだろう。人気者になればなるほど、ファンとの距離が難しくなるのではないだろうか?


 なんでも『R25』によると、地下アイドルも含めて全国で約1万人、適齢女性の675人に1人がアイドルとして活動していると推測できるという。その1万人のうち、アイドルだけで食べていけている人は何人だろう?


 いや・・・ 食べている人どころではなく、ちゃんとした事務所に入っていない人“自称アイドル”の人は相当多そうだ。


 その人たちの収入は、おそらくライブ等で自分の客がどれくらい来るかとか、ライブの後にDVDや缶バッジ、チェキ(「チェキ」という機種のポラロイドカメラでツーショット写真を撮影しそれにサインをすること。一枚500円とか1000円するらしい)などの物販であろう。あるいは水着などの撮影会でファンの方々に撮影をしてもらうことであろう。『オーディションなび』というサイトによると、撮影会の時給は3,000円〜1万円以上になったりするそうである。時給としては悪くないが、毎日あるわけでもなく、アイドルという生活はなかなか大変そうだ。




●アイドルは何を求めてアイドルであろうとするのか?

 誰だって人気者になってチヤホヤされたいという欲求があるのかも知れない。誰だってみんなに認められたいという欲求がある。それを心理学では『自己承認欲求』という。


 売れないアイドルとか食えないアイドルがいて、ファンも少なくてバイトバイトで明け暮れながら、それでもアイドルをやめない人って、この『自己承認欲求』が強いのかも知れない。これは人ごとじゃないよ。ぼくだって売れない漫画家、売れない作家をず〜っと続けているわけだから。


 ぼくは誰かに認めてほしくて、経済的にとても不利な業界にしがみついてきたのかもしれない。


 それと、元アイドルでその後も音楽活動をしている女性を襲った犯人のことを考えていたのだけど、彼も目的の元アイドルの人に認めて欲しくて異常な執着をしたのかもしれない。


 ちなみに『少年犯罪データベースドア』によると、ファンがアイドルを襲う事件は昔のほうが多いらしい。


 人気者ってリスクがあるんですねえ、それでもこれからもたくさんの人たちがアイドルを目指し、たくさんの人たちファンになるんでしょうね。


 でも。いくら好きになっても、ストーカーとか悪い事するんじゃねえよ。






巨椋修(おぐらおさむ)拝


 

わたし(巨椋修(おぐらおさむ))が監督した映画『不登校の真実〜学校に行かないことは悪いことですか? 』DVDになりました。
精神科医不登校に携わる皆さんにインタビューをしており、問題解決のヒントになれば幸いです。
TSUTAYA』のドキュメンタリーコーナーにも置かれておりますのでご覧になってください。


●巨椋修(おぐらおさむ)の著書



ビックリ!おもしろ聖書物語 (リイド文庫)

ビックリ!おもしろ聖書物語 (リイド文庫)






新版 丹下左膳

新版 丹下左膳

巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

陽明門護身拳法のHPはコチラ。門下生募集中!
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