okatake2012-01-14

昨日は愛書会を覗いて、神保町をぶらり散歩。水平書館から、ビニール袋に入った紙もの一式1000円を福袋だと思って買う。宝塚大劇場のチケット半券(加茂さくら)、さるとびエッちゃんの御弁当箸など。昭和26年小峰書店「小学生文庫」は枡形の絵本のような挿絵入り児童書。古谷綱武・文『美しい社会とよい子の生活』というタイトルが泣かせる。富士川英郎『鴎外雑志』小沢書店、荒川洋治『針原』なども買う。
ドトールで筑摩のAさんに初校ゲラ(仮題『ご家庭にあった本』で、古本で昭和を読む趣向。春には出るだろう)チェックを手渡す。堺正章さんのことなど話す。今年は前傾姿勢でぐいぐい取り組む。そう思うだけで力が沸いてくるのだ。
コミガレで文庫4冊。この日は文庫のほうがいいものがあった。オープン直後を見たが、コテコテ古本翁たちが、まだ結束してある本をどんどん抜いていく。活力の源泉なり。そのほか、均一で何冊か。めったに行かない水道橋方面へふらふら。「エリカ」が閉じてしまったのは淋しいなあ、と思いつつ、角を曲がって行くと「西秋書店」の文字が。そうか、ここかあ。西秋学くんにはいろいろ世話になったり、心遣いをしてもらいながら、ぼく、考えたら未踏なり。恥ずかしい。古ツアさんの詳細なレポートを見てもらうのが一番いいが、国語関係、近代文学資料の専門店で、棚を見るとその蒐集力に圧倒される。漱石だけで、軽々、本棚一本以上ある。梶井の文献も、未見のものもあり。均一も充実している。学くんがいるとき、また寄せてもらおう。
サン毎を終え、予定通り上野へ。「上野古本のまち」をチェックして、不忍池(葦で埋まった冬枯れた光景)の下町資料館を見て、骨董市を冷やかし、憧れの「無縁坂」を踏破する。鴎外『雁』の舞台だが、その由来やたたずまいなど、Aクラスの坂で堪能した。黒湯の六龍鉱泉へ入るつもりで、支度もしてきたが、今回はパス。参考書に「東京人 漱石・鴎外の散歩道」を持ってきたが、じつは、このときの編集者Hくんが、サン毎と同じフロアで「エコノミスト」編集部をいま手伝っている。
2月11日から始まる(4月8日まで)世田谷文学館「都市から郊外へ 1930年代の東京」展が楽しみ。