俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

イタリア6日目【大聖堂とローマ遺跡】

4/28 (土)、イタリア6日目。昨夜よりローマ。冒頭の写真は、宿のコンチネンタル・ブッフェ。

午前:ヴァチカン市国→フォロ・ロマーノ
午後:ベネチア広場→ヴァチカン市国(サン・ピエトロ大聖堂)→ナヴォーナ広場周辺

7:00起床。7:37、宿のルームサービスで、コンチネンタル・ブッフェの朝食。
ついぐだぐだして、8:20前に宿を出る。ナヴォーナ広場近くの宿からヴァチカン市国まで、観光地図を見いみい、歩く。思ったより距離があって、30分は歩いた。8:50、ヴァチカン市国に到着。サン・ピエトロ大聖堂だ!

左写真は、サンタジェロ城。サン・ピエトロ広場(大聖堂のある広場)の一歩手前にあり、もとは古代ローマ時代の建築物だ。橋の彫刻は、写真で見るより大きい。右は、サン・ピエトロ大聖堂を望んで。まだ早い時刻で、車もまばら、人も少ない。
サン・ピエトロ大聖堂の真ん前に立ち、しばし口を開ける。人が少ないといっても、大聖堂内部に入る行列はすでに長い。サン・ピエトロ広場の外城に沿って伸びる、ヴァチカン博物館の行列はさらに長かった。2〜3時間待ちはしそうなので、博物館は午後に回し、フォロ・ロマーノへ行く。

ローマの街は、意外と大きい。観光名所は近そうに見えて、けっこう歩く。地下鉄は2本しかなく、環状ではないので使いづらい。遺跡が地下に眠っていて、掘れないのかしら。その代わり、バスが縦横に走っているが、インフォメーション・センターでくれる無料バスマップがしょぼくてねえ。自分がローマの地理を把握してないせいだけど、2日間だけの滞在だから許してくりやい。
結局、ヴァチカンから30分ほど歩いた。フォロ・ロマーノの手前、カンピドーリオの丘では、ミケランジェロ設計の階段を上り、ミケランジェロ設計の広場に出て、ミケランジェロ設計の美術館にはさまれる。イタリア中どこに行ってもミケミケミケ、仕事しすぎだミケ!
丘の頂、カンピドーリオ広場を抜けると、急に視界が開けた。眼下に広がるフォロ・ロマーノの景色。

すてきーーー!
写真より、実際はもっと奥行きのある古代ローマ遺跡。緑と遺跡の取り合せが、また美しい。遺跡大好きっ子の自分にはたまらんわー。1時間半ほどぶらつく。「Foro Romano」の Foro は公共広場の意で、このあたりは古代ローマの中心地だったそう。フォロ・ロマーノを抜けると、すぐ目の前はコロッセオである。

写真左がコロッセオ、右は凱旋門。隣り合っております。
コロッセオは、ディズニーランド並みの行列に退散。凱旋門の裏手はちょっとした緑の広場になっており、ここで結婚式を挙げたてのイタリア人カップルに遭遇。黒の燕尾服に純白のウェディングドレス、笑みこぼれる新郎新婦に、親類縁者や通りすがりの旅行者が拍手を送ったり、手を振ったりしていた。お幸せに!

コロッセオの脇は、ふつうの道路で車がびゅんびゅん通る。コロッセオを眺めながら道なりに歩くと (Via dei Fori Imperiali:フォーリ・インペリアーリ通り)、今度はフォロ・トライアーノに出た。

写真左はフォロ・トライアーノの一部。トラヤヌス帝がつくった foro らしい。こんな遺跡が、急にポコッと街中にあるのがローマの魅力。
12:00、フォロ・トライアーノからすぐの、ベネチア広場前の Bar でお昼。写真右、パニーニ・サンドとフレッシュ・オレンジジュース。向かいの席にいた母子連れの、小さな男の子がチラチラとこちらを見るので、席越しに百面相をしたらものすごく喜んでた。ちょうど自分の姪っ子ちゃんと同じ3〜4歳ほどで、まっすぐの金髪に青い眼、南欧らしくテラコッタがかった肌色。ちょうかわいい。

12:40頃、昼食の店を出て再びヴァチカンへ。サン・ピエトロ広場行きのバスに乗ったが、これがぜんぜん、遠回りの停留所なの! 知らない所で降ろされて茫然。どうやら、地下鉄駅前らしい。乗客が手前のサンタジェロ城でぞろぞろ降りたところで、いっしょに降りればよかった〜。なんとかヴァチカン博物館に着いたのが13:50前。すでに閉館だった。入場は15:20までじゃなかったの!? ガイドブックに「年により開館日、開館時間は変わるので注意が必要」とはあったけれど、ここまでとは……。
せつないので、サン・ピエトロ大聖堂内部を拝観。
朝より列は少なかったが、入場までに15分ほど並ぶ。まず、地下に眠る教皇たちの墓参り。昔の教皇は彫刻に飾られた豪華な棺だったのが、時代がくだるにつれ、シンプルになっていく。ヴァチカン権力の盛衰を見るようだ。流れるように進む人波が、一カ所だけ滞っていた。先代のヨハネ・パウロ二世の墓だ。
ヨハネ・パウロ二世の墓前には、2〜30人ほどの老若男女が、人波をじゃませぬよう後方でたたずんでいた。カリスマと呼ばれた前教皇が天に召されてから2年たつが、いまだ敬慕をあつめ、その面影は去らないようだ。前教皇の墓は、大きな大理石の板一枚に、教皇名と生没年だけのシンプルな墓碑だった。後方の信者でなくとも、たいていの人はここで立ち止まる。行列が止まらないよう、ここだけ係員が「立ち止まらずに! 先へ進んで!」と注意していた。


大聖堂のクーポラ(円屋根)にのぼる。エレベーターに乗るまで、20分並んだ。エレベーター使用でも、階段部分もかなりある。頂は人でいっぱい。落書きもいっぱい。修学旅行の京都みたい 。鳥居や寺の柱に「○○参上!」みたいな。

クーポラから望むローマの街と、大聖堂内部。たいそう広い。サン・ピエトロ大聖堂には、16時ころまでいた。2時間ほどいた計算。

写真左は大聖堂つづき、中央はヴァチカン衛兵。制服はミケランジェロ・デザインです。独特の色彩とルネッサンスあふれるデザインに、ミケは彫刻だけつくってればよかったのになーと思ったよ。大聖堂内にあった「ピエタ」は生きているようでした。写真右は、道端にあった公共水道。ここまで立派じゃなくても、ただの蛇口をひねる水道なんかが、街のそこここにあった。ペットボトルに水を足したりする、無料の水分補給所らしい。旅行者や地元の人が、水を飲んだり、足したりしていた。南国ならではの風景ですね。
カトリック総本山らしく、あちこちで坊さん・尼さんと遭遇する。地方から巡礼(観光?)に来た神学生や神父の集団が、道端で談笑してるのよ。そういうのが風景に馴染んでいる街って、そうそうないですよね。

ヴァチカンのあと、カンポ・ディ・フォーリ広場へ寄ってから、宿へ。ナヴォーナ広場の位置確認をしていたら、おっちゃんに客引きされた。タクシーの運転手らしく、観光で連れてくよ〜と言いたいらしいが、全部これイタリア語。わからんわ! こちらは英語でSorry、No thank you を繰り返すが、まったく聞き入れず、腕をとろうとしたので大声で「No!」と叫んだら、ようやく解放された。今まで、親切に道を教えてくれる人が多かったので油断したわ。(でも、たいていの人は親切でしたよ、ほんとに)

ナヴォーナ広場前のサンタ・ニェーゼ・イン・アゴーネ教会を拝観。バロック様式で荘重。広場を一周してから宿に戻る。時刻は18:50。小一時間の休憩。

20:00、空は夕暮れの明るさ。写真左は夕陽になずむナヴォーナ広場。右は、ナヴォーナ広場裏の小径。食堂が軒をつらねて大賑わい。
まだ明るいうちにカンポ・ディ・フォーリ広場をのぞいたら、昼間占拠していた花屋は撤退中で、かわりに飲食店の出番だった。ここで夕食とも思ったが、暗くなってから宿に戻れるか不安で、結局、宿近くのカフェテリアにする。トリフときのこのフェットチーネと赤ワインのグラス、茹でたほうれん草にオリーブとビネガーをふりかけて。
21:30、宿へ戻る。TVをつけながら、2時間ほどうたた寝。はっと気づいたら23:30を回っていた。まだ着替えてもないのに〜。午前2:00就寝。