ダンジョン飯/怪異と乙女と神隠し

ダンジョン飯・18話。シェイプシフターによる疑心暗鬼ホラー回…にはあんまりならない。ならないのはライオス一行がそれなり以上にお互いを知ってたり知ってなかったりどうでもいいと思ってたりと、お約束から外れたすっとこどっこいぶりだからに過ぎないとも言えますがね。ともあれ、ワチャワチャのあとに灯り点けたら人数が4倍になってる! ってのはインパクトのある絵柄でツカミとして最高。なんだあのうすらでかいライオスは。

増えちまった仲間たちで本物は誰だゲーをやらかす展開だけど、まずあの…前世紀アメコミ顔マルシルはズルいよなあ。今世紀洋ゲー顔とも言えるけど。あと過剰にかっちょいいセンシに男連中二人ともツッコまないのが面白過ぎる。中博史のおっさんがキモチかっちょいい声してんのも面白過ぎる。いいなあ。

原作者の九井先生はガッチリと全体構築した上で著作したってワケでもないという話を聞くことだが、それにしても例えばこの回の平仄の合わせ方は美しい。それまでの各エピソードの「伏線」が、わざとらしくなくてフツーにお話の要素として盛り込まれ(あるいは盛り込まれたネタをうまいこと伏線として活用し)ているのが流石ですわな。生ける絵画の話が以降の展開に繋がってくるのもそうだけど、今回いろいろキャラ話ってことで過去回のちょっとした描写・行動を絶妙に生かし連続させてシナリオとする。なんかこう、短編映画のエキスパートみたいな技量である。展開見ながらほとほと感心したりしたよ。楽しみました。

次回へのヒキとしてアセビ/イヅツミのエントリー。すっごく知的でイケてるセリフで脅しにかかってますが、うん、まあいいや。かわいい。

●怪異と乙女と神隠し・4話。アバンにてウナメ先生再登場、この感じだとセミレギュラーにでもなるのかと思ったらツノ生えてる。…いいんすかねこれ、ってことで本編は今んとこ先生とはあんまり関係ない。基本的には化野兄妹のちょっとした背景匂わせ、ってなお話と言えようか。

いちいちでかちちアングルと演出でもってレイアウトに登場する菫子さんは、いちいち言及してるとキリがないのでいちいち触れないことにする。それにしても昼からストロング系でパック刺身喰って窓から花見して、それで幸せってあんたねえ、うん、そりゃよく判るけどね。

あと今回はお風呂回でもあり、転がり込んできたオトちゃんとお二人で銭湯に行くイヴェントが発生する。身体的な各特長の描写もともかく、風呂屋の娘やってるオトちゃんのご友人がなんかガチな人で少し困る。百合とかレズとかいうよりもなんか中身がおっさんだ。

つってたら「おっさん」なる人物でてきた。虚実被膜に鎮座する中年オヤジで、訳知りな風情を漂わせる。中折れ帽に無精髭、タバコと酒好きの飄々としたおっさん…とまあ、こっちはこっちでクリシェそのままなキャラで判りやすい。こっちもセミレギュラーとしてのお人のようだが、さてね。

冒頭でオトちゃんが傘持ってトトロのまねっこしてんの、ちょっと悔しいがかわいい。エフェクトやSEも元ネタにかなり寄せてんのはアニメならではの描写であり強みだね。あとあのねこは何だろう。化野さんたちの使い魔かなにかかな。

お身内飲み会

●旧知己に呼ばれて街に出て小規模の飲み会。こちとらGWなんてないんだけどうまいこと休日に当たっててうまいことミートできました。近況からスポーツ・世相・科学・言語・そして当然健康と老後というトピックを、どうでもいいくらいのレベルでバカ話してそれでしまい、という行為はとても楽しい。似たようなレベルの人間をマッチングできるって意味で、大学からの知己ってのは得難い資産ではあることだなあ。

ガラにもなく出てきた料理をスマホで撮ってアップしてやれと思ったけど、ちょっと飲んで酔っ払ったら早々に忘れちゃって帰ってきてスマホ見たら初っ端のチーズ盛り合わせとソーセージしか映ってなかった。慣れんことするもんやないねえ。

松屋バーグ

松屋のミエロニィ(ポーランド風ハンバーグ)買ってきて喰ってみる。酒のアテとしてごはんナシでバーグのみを購入。松屋のハンバーグ通常版を喰ったことないのでその比較はできないが、まずこのハンバーグ自体は悪くないな。肉厚で量感もあり、ソースをぶっかけて食す形式もあるだろうが、冷凍のパサつき感もあまりない。んで肝心のポーランド風ソースだけど…なんかものすごくドミグラス味だな! マッシュルームなどの具材はそこそこあって濃厚さの奥に独特な風味はあるが、「これウチの特製洋食ですねん」って言われて喰わされたら普通に旨いなーつって喰うようなお味。以前のシュクメルリがファストフードにしてはそこそこ尖ったメニューだったのに比べると、少々拍子抜けとも言えるし日本人好みとも言える。ともあれ、いいボリュームで旨いので文句はない。酒で喰ったけどこれ、ごはんにチューニングした結果この出力ってのもありそうだな。胃腸が元気でお若い方ならガーリックライスみたいなボディのある米でも合うかもしれない。ごちそうさまでした。

検索してみるとこれはポーランドにある伝統的な料理ではなく、ハンバーグになんかポーランド風のソース合わせてエエ感じにならんかな…という半ばオリジナルのメニューらしい。Japanese Miso pizzaとかそんな雰囲気だろうか。

余談。自分のポーランド知識はほとんどなくて、今必死で思い出せるポーランド関連事項ははスタニスワフ・レムととザメンホフとバナッハ=タルスキのお二人とポーランド記法くらいだ。あとでポーランドの著名人とかで検索してみたらあああの人もそうか、この人のこと忘れてたなといろいろ思い出したが、いちばん「予想外の角度からの一撃」を受けたのはジョージ・アダムスキーポーランド系。…そーかー、UFOおっさんそうやったんか。そりゃ「スキー」っちうスラブ系の苗字してんだから考えんでも意外じゃないハズなんだが、なんかこう…あめりかじんイメージしか頭になかったのがね。幼少時のオカルト本やいかがわしTVとかの影響でね。ええ。うーんどうでもいいな!

チェーン店ステーキと業務スーパー

●近所というにはちょっと遠いがまあ近所っちゃ近所ってくらいの近所にチェーン店のファミレスがあって、以前はポンドステーキやってたんだけどメニューから無くなってあんま行かなくなってて、それが最近ポンドにちょっと足らないくらいのステーキはあるらしいと検索して知ったので久しぶりに行き、ポンドちょい下のステーキをデキャンタ赤ワインで喰って帰る。いやあ、こういうゴツ目の肉に相対してひたすら喰うという行為は幸せですね。もっと若ければ2ポンドとかそれ以上とかの挑戦も是としたかもしれんが、今の我が状況ではこれが楽しめる上限だろうな。堪能したし満足したけど、またこれメニューから無くなっちゃう可能性もあるんだよな…。精々気付いた時には喰いに行こう。

帰り道に別ルートを選択したら業スー見つけた。ウチの最寄の業スーは真反対のとこだと思ってたけど、たぶんこれこっちの方がわずかに近いな…。ウチからのルートだと結構上り下りがあるので、しんどさをコミにするとどっこいどっこいの到達難易度だけど、こうして帰り道に寄れるなら文句もない。切らしかけてたスパイスや必要もない冷食など諸々買って帰る。満足しました。ウチの冷凍庫にはギリ入りました。

ダンジョン飯/怪異と乙女と神隠し/ザ・ファブル

ダンジョン飯・17話。ライオスとシュローの所謂修羅場ってヤツが落着する間もなく、ハーピー襲来にシン・ファリン…狂乱の魔術師によって異形と化したモノの濫入。マイヅルを蹂躙しつつ飛び降りてきたシーンからの、ヒト部分の外見はあくまで愛らしい姿のままで無茶苦茶に危険度の高い存在、という一連の描写がキレッキレである。この辺の作画と演出はダークファンタジー的な容赦のないテイストが濃厚でよろしかった。…そんなファリン見ての第一声が「かっこいい」はライオスお前ホンマライオスやな! 

てことで、状況はシリアスのレベルを深めつつも一旦は整理される。少なくともライオスとシュローのわだかまりはあるべきところに収まった、のでしょうかね。彼ら二人の漢と漢の殴り合い、軽く脱構築されてるのでそのまんまテンプレシーンってワケでもないが、シュローがなりふり構わず本音を吐露してライオスに叫ぶのが「お前が苦手でたまらなかった!」なのが…嫌いや憎いじゃないのがすごくいいよな。うるせえバーカ! ですよ。

一方のカブルーはまあ…いろいろと苦労してますけども、それはまだ彼が「殴り合い」してないから、ってのは酷な言い方になるだろうか。まあ思案せんでもこれからみんなに試練は降って湧くでしょうけどもね。あと「シュローは怒っちゃいるが近々は問題ない、それよりも…」と課題の切り分けができ、緊急時にまずリーダーに指示を出せと怒鳴るチルチャックが本当に頼もしかった。あの場において唯一のオトナだったと言えるかもしんない。頼れるわあ。ダメだったけど。

●怪異と乙女と神隠し・3話。アバンの先生幼少期受難物語からしてなかなかしんどくて辛い。そりゃ歪んだいじめ排斥超人にもなるやろなあとは思わされる。話の決着は全て解決ではなくどうにもスッキリしないものを残すという形式で、また次回以降へ続くヒキの要素もある。メインギミックがいじめだからなあ…過去の屈辱を今はらして万々歳ってことにもならんしなあ。

相変わらず物語本編以外のディテイルが豊富というかそっちがメインなんかいというか、そういうとこがこの作品の味なんではあろうけれども。ぱっつんぱっつんの学生ジャージでいろいろはみ出させてるすみれこさんは何なんだろうね。いや作者の嗜好性だと言ったらそれで済んじゃうんだけど、何なんだろうね。あと「恵体」の読みは「めぐたい」を採用なのね。響きよりも語源を採りましたか…いやどうでもいいなこれ。いま急に気付いたけどめぐたいならこれ湯桶読みに当たるんだな。どうでもいいなこれ。

先生の怪異主体として登場の牛鬼、そういやこないだのダンジョン飯でも出てきてたなあと思ったら井上円了出てきた。俯瞰的に見りゃこの人は明治期の重要な哲学者ってとこだろうが、まあワシらみたいな木っ端知識の野郎どもからすりゃ妖怪分類学のおっさんだもんな。

ザ・ファブル・3話。アキラさん、寝る時はベッドにダミーの布団のっけて自分はバスタブ、ってのはなかなか偏執狂っぽくもあり、過去これで命救われたであろうという修羅っぽさもあり。そんな彼に「人間性を持て」つってペット飼う指示出すボスってのもよう判らんなあ。ナイトホークカスタムってんですか? 愛用銃の刻印見てペットを鳥に決めるってアキラさんは…これ人間性なのかな。まいいや。

人間性で言えば、そういや今んとこ海老原の若頭がサブの主役的な話になっている。確かに得体のしれないスーパーキャラ(アキラ)は舞台装置的な扱いで、視聴側の視点を担う者としては人間性のある人物がよろしいってのはその通りだしな。ってヤクザの武闘派若頭がソレに該当しちゃうってのがまずアレですけどね。

いやがらせのチンピラに襲われ、一般人ならこうだよな…つってやらかす常識外の運動能力で翻弄しといて帰ってきて、「なんか楽しかった」で済ますのがもう可笑しい。けどこんなこと連続で済ますわけにもいかんしなあ、と思ってたらどうやら本格的に若頭のテストですか。その一方で、ヨーコさんは舎弟のチンピラに歓待されてるけども…軽で食べ放題焼肉に連れてく、それが最高級デートプランってのがすっげえ身につまされるわあ。

うん、全体にシチュエーションコメディとしていい感じのユルさがあり、その裏っ側が血腥い殺しの世界という表裏性もいい。原作が面白いのは当然の前提として、アニメ低予算でようやってるわ。俺好きかも。

糸こん明太

●糸こんにゃくと明太子炒めたの。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/oyadge01/20240421/20240421192304_original.jpg

見切り品の切れ子使ったら明太子要素がちょっと多かった。でも酒のアテにはいい感じ。旨いけど酔っぱらってつくるには明太子バラすのがちょい手間だし、なんか他にいい具はないかな。ちりめんじゃことか旨いかな。考えとこ。

ダンジョン飯/怪異と乙女と神隠し/ザ・ファブル

ダンジョン飯・16話。まずはご一統のダンジョンクロール再開。チルチャックとマルシルのドヤ顔が連続で見られるという特典もあります。徘徊生物ダンジョンクリーナー、名前聞いただけだとD&Dのゼラチナスキューブみたいなスカベンジャー系の生き物かなと思ったら、どっちかというと血小板や免疫機構的な修復機能を有する存在、のようだ。ダンジョンは一つの生態系であり、ライオス達はその夾雑物であるという一面を提出すると。

ライオス組・シュロー組・カブルー組と一時的なれど期せず大所帯となったことで、人間関係やテンションの微妙な雰囲気が面白い。坊っちゃんファーストで場を仕切りがちで排他性の強いマイヅルが、お世話仕事の一点でセンシと通じ合うのもアイデアだし、初見のカマかけでライオスのイノセントさを看破するカブルーの小憎そさもいい。ライオス・シュロー・カブルーの青年(?)組でゴタついたとこ、獅子のレリーフがあるの印象的。…あと、カブルーの人心掌握術とその嗜好性は…。演技上手いなあ、物語レベルでも演技/演出レベルでも…。

今回は割と状況と展開の整理回かな。あと勘違いで着こんじゃったカエルスーツをずっと着てるマルシル、やっぱ気に入ってんじゃんね。

●怪異と乙女と神隠し・2話。アバン、大過去と近過去カットバックで自分の制作物に論評を受けている菫子さんのシーンは…賞賛も批判も単語のチョイスが実にナマっぽくて、これ作者が実際言われたことなんだろうかあるいは作家仲間からヒアリングしたのかなどと思いつつ、こういうセリフ群を根っからテメエ自身でひねり出すってのも一種の創作的快感としてあるよなあ、とかいろいろ考えた。

とまれ、本編。アラサーからティーン姿に変身して女子高にスニークミッションの菫子さん。…いろんな方面へのフェチ実績を同時にクリアするような勢いではある。先導/扇動する人外・化野さんには「妹を元の世界に還す」という目的があるようで、その一環がコレということらしい。その化野さん本人はMILFフェチである。妹の乙さんはブラコンなので菫子さんへの当たりがきつくて「若作先輩」「団地妻」呼ばわりはなかなかのデッドボールである。菫子さんはお嬢様少女の軍団とキャッキャウフフしたい。そして当のお嬢様学園はご期待通りの百合ん百合んのピンク学園である。これもうどうしようもねえな!

お話自体はいろいろと尖ったところがあるのだが、アニメへのアダプテーションはかなりオーソドックスな演出というか、もうちょっとツメ気味に語ったりいびつなとこがあったりした方が個人的には好みではある。まあその辺はバランス意識によるものと言えるかもしれない。とりあえずこの調子で毎度の異変話を語ってくれるならば面白そう。次回待ち。

ザ・ファブル・2話。伝説の殺し屋・ファブルの前評判を盛るだけ盛っといた上で、応接間で顔合わせしたらボーダー柄のへっぽこ青年姿、というどこかズレた抜き方がいいな。ファブル/アキラのド突いても音のせんような、イラっとするキャラは…何でしょうね。作った結果か元からそういう性格なんか。

どこか人間性が欠落しているようでそうでもなさそうで、とにかくとっつきは悪いアキラと、その裏表のように感情もバランス感覚もあって振り回され気味ながらフランクにアキラとつきあえる洋子のキャラがいい。ヨーコさんはヨーコさんで、二人ん時に暴漢に絡まれて「お前は先に帰っとけ」言われて「もう一軒飲みたかったのにぃ…」でサッサと帰れる位には裏社会の人なんだよな。今回の話は「アキラが上手いこと一般人を装った」という技量の高さの話だったけれども、こっからどう展開させるんかしら。話のヒキ方はなかなか上手い。

しかし1話んときも思ったけど、大塚明夫の演技いいなあ。レジェンドであることは間違いないのだが、大仰さもないベタっとした生のおっさんっぽさをキッチリ出せるのはホンマにすごい。