西にいって考えてきたこと

今日のブックマーク
震災被災地へ「農業」を通じた支援活動を行うプロジェクト|FOOD FOR FRIENDS! PROJECT
mifdesign_antennaより
”緊急農家サミット開催!!!” こんな時期だからこそ、消費者と生産者が本音で語る“場”が必要だ!
greenz.jpより


今日のテーマは”農業”です。
私は東京生まれ東京育ちなので、日常の中で”農業”を意識する機会があまりありませんでした。
初めて”農業”について真剣に考えるようになったのは、関西の大学へ進学し、関西で生活して
いる時でした。


「就農」しませんか?
建築学生は、いわゆる「卒業論文」の代わりに「卒業設計」というものに取り組みます。
そしてこの卒業設計には、毎年全国的に「トレンド」があったりします。私が研究室にいた頃、
ちょうど”農業”がひとつの「トレンド」でした。同じ研究室内にも”農業”をテーマにしている子
がいて、ゼミでも日常でも、よく”農業”についてブレストをしていました。
その中でも一番の話題になったのが「就農」という言葉。私達の考えた「就農」とは、日本に
おいて、10代後半から20代前半のある一定期間、”農業”に就くことを義務づける、という
もの。「徴兵制度」のように国が「就農」を義務づけたらどうか、と考えていました。
小中学生時代に学校で体験農業をする機会は、現在多数設けられています。高校生でも、そう
いった取り組みをしている学校はあると思います。でもそれは、学習理解を深めるための体験
であって、”農業”について永続的に考えることはプログラムに含まれていないのだと思います。
高校から大学へ向けて、まさに自分の人生と向き合うその数年に、”農業”を身を以て経験する
こと、これが日本全体の”農業”に対する意識・関心の向上と、若年層が”農業”を仕事として考え
るひとつの機会になるのではないだろうか、そんな話をしていました。
建築学生の最終目的は「空間をつくること」であって、その「就農」という考えも空間をつく
るため、考えるための糸口のひとつでした。だから「就農」について細かい検証や仮想をして
いたわけではありません。
でも、そのブレストをしている間は、農業について自分で考え、話し合うことができました。


地産地消
もうひとつ、大学時代バイトをしていたフレンチレストランが、地産地消をベースとしていた
こと、これも”農業”について考えるきっかけとなりました。いまや、全国的ブランドとなって
いる「京野菜」だけでなく、関西には地物の野菜が多々あります。
大和野菜」というのもそのひとつです。生産量がごく僅かなため、消費量も、消費される場
所も少なく、一般的に知られていないものがほとんどです。
昨年行われた平城京遷都1200年祭がきっかけで、奈良県も県の観光や県産品のアピールに力を
入れるようになり、奈良県のサイトでも大和野菜公式紹介ページで紹介が行われています。

大和野菜を使った商品を紹介するサイトもできてたり。大和野菜BRAND
食べログで「大和野菜」と検索すると、こんなに出てきます。食べログ「大和野菜」検索結果
アピールとして「大和野菜」をキーワードにしているお店もあるかとは思いますが、私が実際
に生活をして思ったことは、地元の人は地産地消に対する意識がすごく高い、ということ。
ただ残念なのは、奈良は京都のように、メディアや広告を使って世間にアピールするきっかけ
をあまり持っていなかったということ。それは大和野菜に限らず、県のアピールと言う点でも
同じことがいえるのですが。


今日のまとめ
卒業してからまだ一度も関西に帰れていないのですが、これからwebを通じて、奈良に恩返し
ができるようになりたいなぁ、というのがささやかな夢だったりします。そして、そのときの
テーマのひとつに考えられるのが、奈良の「食」に関わるものだということ。
例えば、「大和野菜」。
東京にいるからこそできること。そして、これからwebを学んで、自ら生み出すことができる
ようになった時に、まず目指したいと思う場所がそこだったりします。


今日のブックマークで取り上げられているサイトFOOD FOR FRIENDS! PROJECT

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関西の大学へ進学して実感したこと。それは、阪神・淡路大震災の爪痕と悲しみ、そして、
そこから復興した人々の努力と想い。東京でもあれだけ大きく取り上げられた自然災害です。
阪神・淡路大震災で建築上の法律も大きく改正されました。人々の地震災害に対する意識も
変わったはずです。
それでも。やっぱり現地に行かないとわからないことがたくさんあります。あの瞬間、その場
にいた人しかわからないことがたくさんあります。関西での大学生活を通じて、そう実感しま
した。
情報の伝達だけでは伝わらないこと。実体験でしか伝わらないこと。
だから、人生においてもなるべく自ら経験していきたい、経験して欲しい、そう思います。
「就農」も、そんな関西の大学生たちのブレストがきっかけで生まれたアイディアです。