ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 堂本剛 十人十色 6月4日 その1

例によってあまりにも長いので、ちょっとずつアップしていきます。
今回はメモはイヤというほど取りました。入れなかった友人知人があまりにも多すぎて、入ったからにはちょっとでも雰囲気を伝えなくては…という気持ちがあったからです。
目はステージから片時も目を離したくなかったので、手元はまったく見ずにメモ帳に書きなぐるという恐ろしいスタイルです(笑)
2年前くらいまで一切メモは取らない主義だったのですが、最近ぜんぜん覚えられなくなっちゃって、宗旨替えしました(笑)
特に今回はいつもは他人任せなMCも覚えている限り書きたいと思っていて、更に長文注意報発令中。
実はもうちょっと先まで出来上がっているのですが、読む方にとっても負担が大きいと思ったので、ちょっとずつ小出しにアップしていこうと思ってます。
長すぎるのでパソコン推奨です。
忙しい時にうっかり読んだら腹が立つかも…先にあやまっとこ。ほんとにすみませぬ。
個人的な素人の感想なので、そういう風に思った人もいるのね…くらいの緩さで読んでいただけたらと思います。
それでもいいよ…という方は続きを読むからどうぞ。
開演のブザーは、クラシックの音楽会で鳴るそれと同じで、これからオーケストラが出てきても、合唱団が出てきても不思議はない感じ。
ホールは「大ホール」とは言ってもアリーナやドームライブに慣れたわたしたちにとってはとっても小さく感じられました。これがクラシックの音楽会ならかなりのスケールに違いないのですけれども。
かなり高いところまで席があって、前回はとっても上の方で見たので「あの辺だったかなぁ」なんてふと上を見上げて怖っ!!とドキドキしたりしました。
左右にウイングがあって宙に浮いてるかに見えて、そこだけ舟のようにも宇宙船のようにも飛行船のようにも見えました。
一階席は初めてですが、一段一段段差があって立っても座ってもとても見やすい感じでした。ほぼ正面だったからそう思ったのかもしれませんが、音響もよかったと思います。バランス等気になるところはなかったです。
続きはセットリストに沿って書いてゆきます。

☆縁を結いて
薄暗いステージの上に人が上がって行く気配があって、しばらくしてピアノの音がして、縁を結いてが始まりました。
今回のライブでは、1曲ごとに歌の直前バックに大きく白い文字が出ます。
歌詞とよく似ているところもありましたが、歌詞ではないところもあります。
詩のような散文のような言葉たちが静かに流れて次の曲に継がれていきます。
それを目で追っていると歌が始まりますが、つよしさん自身はアンコールまでひとこともしゃべらず。
このところの寺院ライブなどで、一曲ごとにMCを挟む演出とは真逆ですが、音楽に対する集中が途切れず、文字から連想される濃いつよしワールドと、音が重なったまた違った世界の両方にどっぷり浸れてこういう感じもいいなぁと思いました。
歌う直前やっと姿を現したつよしさんは横を向いていて、綺麗なプロフィール…と思っていたら静かに正面を向いて歌い始めました。
ステージ両側に白い光が下から上へ向けて放射状に照らしていますが、全体的にはやっぱり薄暗い感じ。
なので衣装とかよく見えなかったのですが、パンツは股上が深くて腰回りがダボっとした感じのテロテロな感じので、トップスもゆったりとした黒っぽい感じの服装でした。
衣装関係は、どこかで詳しく見聞きしたら補足したいです。
髪の毛は最近イメージしていたのより若干短めで、かわいいというよりオトコっぽい感じ。(後半MCになったら、一転笑顔満載でとってもかわいく見えました。)
10代とか20代前半あたりのイメージに近かったかも。身体つきもほっそり。でも、大好きな日光・月光さまちっくなステキなカーヴは健在でしたよん。
「縁を結いて」は彼のライブのオープニング曲としては最も明るい部類だと思います。
それがとても新鮮に感じました。
歌声は、最初はちょっと様子を見ながら出している感じで、まだ全開という感じではなかった気がします。特に高音部は多分絶好調でふわ〜っと出している時の声とはちょっと違った気がします。
しかしとってもコントロールされた、ひそかにテクニックを駆使しているな!という歌声はとても美しく胸を打ちました。
惜しむらくは、この曲、もう一度アンコール前あたりで歌ってもよかったのに…ということ。
こちらもステージがどうなってるかとか、バンドはどんな方たちがいらっしゃるのか?とかいろいろと気が散って、歌に集中しきれなかったし、つよしさんももうちょっと喉が温まってからの方が楽に歌えたのではないか?と唯一心残りだったのがこの曲でした。
音楽そのもののことを書くと、最初はちょっと抑え目のテンポでゆっくりと威厳がある感じに始まり
途中「目や肌は〜」からちょっとずつ流れがよくなって音楽が流れ出し
引き寄せたからベース、ドラムスがインしたあたりからがドラマチックになって、全体として聴きごたえが増して、ドラマを感じました。
ステージはわりとシンプルで、その分歌や演奏が前面に出てとてもよかったです。
照明も美しかったですが、いつもと比べるとシンプルでした。彼のステージはなんといってもボーカルや演奏ありきだと思うので、こういう形も大歓迎です。

☆NIPPON
この曲は、昨年新しいCDが出なかったこともあって、何度聴いたかわからないくらいリピートした曲のひとつです。今とても聴きたい曲の中の一曲だったので、この曲だと思った時点でものすごく気持ちが上がりました。
バックに浮かび上がった文字の中にそのまんまではありませんが

日本(列島)を上から見るとト音記号に見えた。

というようなことが書いてあって、そういえばト音記号をななめに寝かしてみると似てるわ…なんてうっかり思ってしまったので、わたしのへっぽこ頭が勝手にイメージを広げ始めて困りました(笑)
どんなって?
ト音記号を日本列島の上に実際においてみたら、この記号の肝となるト音(1点ソのこと)は下の方だから、意外と近畿地方、どうかすると奈良に近いんじゃないの?古代日本の真ん中?…日本の始まりの場所?とか…そんなことです(笑)
で、いったんそう思い始めたらト音記号にしか見えなくて、いいこと言うなあと膝を打った単純無敵なわたしなのでした。
この曲ではつよしさんのギターソロがあまりにカッコよくて痺れました。
最新のKinKiコンでは本格的なギターはなかったし、こういうFUNKYでキュインキュイン鳴るギターの音に飢えていたのです。
どうやら最近のわたくし、本気でこの方のギターの音を心が求めていることを発見しました。
歌も聴きたいけど彼の奏でるギターの音もなくてはならないものになってしまいました。
あたり前ですが、どの楽器にもその楽器でしか鳴らせない音があるし、表現できない世界もあるということだろうなぁと。
心の奥の奥の方がキューっと掴まれるような魅力的な音でした。
さて。「NIPPON」の話に戻ります。
この曲では、バンドも一気に沸騰して、音のおもちゃ箱みたいにそれぞれが自由に音を鳴らします。
最後の方はジャジーなテイストが増していき、それぞれが同時に鳴るのでかなりカオス(混沌とした)になってましたが、これがバラバラには聞こえず、不思議と音楽としてとってもまとまって聞こえました。
日本の国土の中でそれぞれの『個』が自由に自分を主張して、そのひとつひとつの個性の集まりがわたしたちの誇れるNIPPONを作っている…的なメッセージを受け取ったような気がしながら聴いてました。
バンドのメンバーについては、最後につよしさんがものすごくていねいに紹介してくれて、それがとても興味深い、みなさんも読みたいこと満載だと思われますので、今はメンバーと場所だけ書きます。
ステージ向かって左奥にパーカススティーヴさん、そのとなりにキーボード、ピアノの十川さん。左側手前にギターのアイゴン(會田茂一氏)、竹内くん、コーラスの平岡さん(名越さんの奥さま)、正面につよしさん。ななめ後ろな感じでベースの吉田建さん。右側の前の方にホーン隊、サスケさん、ふさはらさん、かわ島さん。その後ろにドラムス豪太さん。
総勢11人。ちょっと先までのネタばれになっちゃいますが、セットリストも11曲ということだそうです。
アイゴン氏はE☆Eの時に何度か音を聞いたことがありますが、今回以前聴いた時と全然違う印象を持ちました。
彼の音が変化したというより、どうみてもわたしの耳が育ったということのような気がしました。
みなとみらいの頃と比べて、なんて客席の盛り上がること。静かに集中していた客席が音に反応して瞬時に沸騰し熱狂する。この空気の中のひとりでいられるしあわせを思いました。


☆叶えkey
うわぁ、この曲だ!!と一気に過熱!
『美我空』好きなわたしとしては、この曲がここで聴けるとは思っていなかったので、とてもうれしかったです。
歌のない部分、ブレイクのところで入る分厚い音色や、大音量で鳴るホーン隊の音が好き。なんだか鳥肌が立ちました。
これらの強い音とつよしさんの引っ張られない繊細さを失わない、色っぽくさえ聞こえる歌声との素敵な絡まり具合が絶妙。
わたしメモにはこう書いてあります。
「弱さの中の強靭さ 日本への深い愛 一本芯が通った音」
この曲の時はバックにオレンジの、電波みたいにビビビビっとした波形?模様?が現れました。万華鏡が偶然に創り出した幾何学模様のように、かけらが集まったり散らばったり。
ひとつひとつの欠片がひとりひとりの思いで、それらが集まって『NIPPON』の方向性が決まってゆく。
ひとりひとりの持つ「叶えkey」は小さくとも、集まって大きな叶えkeyとなる…なんて。
ステージ上にうっすら紙吹雪が飛んでいたと思います。

Love is the key
この時の文字がなんて書いてあったか、あまりにも自分メモが断片的過ぎて載せられないのが残念なのですが、わたしはこの曲はきっと「Love is the key」だなあと思いながらも、なぜかジョンレノンの「Love」を思い出していました。
ふたつの曲のエッセンスがどこか似ている気がしたからかも。
不意に篝火(かがり火)が焚かれ、客席から「おぉ〜っ!!」というどよめきが起きました(笑)
どこかあやしくゆらめく光に思えたのは、始まった曲がちょっとあの『タブー』っぽいイメージだったからかも。
混沌とした長い長いイントロがあって、ものすごく正確なドラムとパーカスが織りなすしっかりとした土台に建さんの支えるベース。
和の音?和の楽器?と思わされるような音がどこかで踊っていて、キーボード?何の音?と探していたら、どうやらシロクマ氏のフルートでした。
この音がとっても妖しく自由で、どこか和の匂いがして痺れました。
炎が揺らめくように頼りなくもあり、やっぱり妖しい(笑)
この曲は昨年、ライブのたびにいろいろな場所で聴きましたが、一度として同じテイストのものはなくて、それがおもしろくてならないのですが、今回もまた違っていました。
歌声はいつぞやかの超色っぽいバージョンと比べるとややさらりとした感じにも思えましたが、さらに妖しい世界に引きずり込まれそうな世界観で、とにかく不思議。
つよしさんの声が一曲一曲、どれも全然別物に感じる不思議。この人の声は本当に聴いていて飽きることがありません。全部違う色をしています。
1曲1曲作っているというより、なりきっている感じがします。メモの横に「キタジママヤ」と書いてあって読み返して笑いました(笑)
建さんのベースと平岡さんのボーカルが、生き物みたいにつよしさんの歌声に絡んでとってもカッコよかったです。