09年私立助成金 ランキング下位の大学〜岡山学院、びわこ学院、奈良産業

先日の日記09年私学助成金 下位ランキングと申請すらしない疑惑の大学 - TK独り言のランキング下位の大学について調べてみました。(大学院大学通信制大学を除く)

最下位(541位)岡山学院大学

岡山県倉敷市の少し田舎にある短大から出発した大学のようだ。2002年開学。
情報公開の姿勢は素晴らしい。しかし厳しい状況のようだ。
収容定員640名に対し在籍268名。(収容率39%)
受験した人は全員合格。
2009年キャリア実践学部は受験者11名、入学者10名。学部全体で15名。
2010年よりキャリア実践学部募集停止し、人間生活学部40名のみを募集する。
1学年最大40名(しかも定員割れでそれ以下の可能性の方が大きい)の大学って必要だろうか?

また、代々木ゼミナール(予備校) | ご案内にて2010年度含めた入試結果の途中経過がわかる。
本日時点ではあるが、、、
と思ったら出てない。これ全部の大学を網羅しているわけではないのですね。


540位 びわこ学院大学

滋賀県東近江市のこれまたノドカなところに、今年度開学短大昇格組。
教育福祉学部こども学科のみの単科大学
大学前という駅が隣接しているが、電車は1時間に1〜2本。

募集定員80名に対し、入学者53名。いきなりの定員割れ開学だ。

なぜ大学が必要だったのだろうか。
こんな時は設置許可申請書を読むと面白い。

  • 短期大学は“東近江地域に高等教育機関を”という滋賀県東近江市(旧八日市市)からの支援で誕生
  • 本学園は、短期大学では時間的制約があり、十分な教育、研究が難しい部分を強化するため、自らの教育・経営の諸資源と人材ネットワークを最大限に活用するとともに、地域社会の変わらぬ協力・支援を得て、高度な専門知識や技術の修得に加えて、それらをより高次元に活用できる人間力を培うとともに、教育と福祉の素養と深い教養を備えた幅広い職業人養成を目指す4年制大学を新設することとした。
  • 琵琶湖は、日本で最大の面積を誇り、世界有数の古代湖であり、本学はその南東部に位置する。また、本大学は地域とともに成長し、地域に根ざした人材養成を目指す高等教育機関である。そこで、大学名として、地域の風土・文化及び自然環境の象徴として“びわこ”を使用し、「びわこ学院大学」と称する。
  • 情報化・国際化・少子高齢化した現代社会において、これまでの教育と福祉という別々の枠組みからでは捉えることのできなかった課題・問題について、双方を統合した教育福祉の視座を持ち、それを組織的・体系的に探求・教育することを目的とすることから、学部の名称は「教育福祉学部」とする。


理由がすべて後づけでありそうなところが面白いです笑

来年度募集の状況はどうなのだろう。
同様に代ゼミの入試速報には出ていませんでした。
今回この大学が下位にランキングされたのは開学1年目だから学生数が少ないことが大いに影響していることは追記しておきます。


537位 奈良産業大学

奈良県の少し田舎にあるが、1984年開学で新設校ではないです。
ですが本年度入試では定員400名に対し入学者194名だった模様です。
情報学部とビジネス学部の2学部。
ビジネス学部の変遷は非常に象徴的なのでビジネス学部設置届出書および履行状況H21.6を参考に記載したいと思います。

設置の趣旨は、、学齢人口の減少や大学教育の大衆化など高等教育を取り巻く社会環境が大きく変化し、また、社会の複雑化や多様化に伴い当該専門分野の教育研究領域も多様化してきていることから、現在の枠組みでは、学生確保を前提とした大学運営や教育研究の充実を図ることが困難となってきたためとされています。

ビジネス学部は経済学部、経営学部、法学部(法学部は情報学部に統合された模様だが、定員など実質はビジネス学部に統合)をH19年4月に統合してできた新しい学部。
入学定員各230、230、200名で計860名、収容定員計3,440名が、ビジネス学部になり入学定員400名、収容定員1,600名と大幅に縮小されたにもかかわらず約半数しか定員を埋められていません。

相当ピンチだと思われますが、付属の高校(奈良学園高校)は進学校みたいで、系列の奈良産業大学の実績を記載しないという矛盾が面白い。
法人としては小学校、中学校も含め初等中等教育に力を入れているようです。

という感じで今回は3校ですが、少しづつ調べていきたいと思っています。