気になる-中国のプラダ買収、スコルコボ、富士通+マイクロソフト→クラウド

個人的に気になった記事をピックアップ。

中国企業、プラダ買収交渉か 現地紙報道 :日本経済新聞
中国紙「経済観察報(電子版)」は10日、上海に拠点を置く中国企業、上海富客斯実業(英語名・フォックスタウン)がイタリアの高級服飾ブランド「プラダ」の買収交渉をしていると報じた。既にプラダ株約13%を保有し、プラダ側と追加取得に向け協議を始めたという。

 フォックスタウンはブランド商品を格安で販売するアウトレットモールを中国で店舗展開している。同社の陸強総裁によると、2008年の金融危機プラダの資金繰りが悪化したのを契機に、プラダの債権を保有する銀行から株式を取得した。

 株の追加取得に当たり、現経営陣を今後5年間変えないとする一方、中国を中心とするアジア市場向けに低価格商品を投入する計画を提案しているという。総額4億5000万ユーロ(約500億円)で取得を目指している。プラダ側は株式の売却価格を引き上げ、交渉は難航しているという。

 中国の景気拡大に伴い、富裕層らによるブランド品などぜいたく品市場が急拡大している。人民元も緩やかに上昇する中で、今後、中国の企業が欧米の著名な服飾ブランド企業を取得する機運も高まりそうだ。

中国企業の勢い。
弱点はブランド力・顧客イメージ。
買収での補完は戦略的に理にかなっている。
かつてのライブドアのように日本人は捉えるかもしれないが、常套手段である。
日本の電機・IT業界にもその影がある。

2010年7月11日 日本経済新聞「ロシア版シリコンバレー計画」
「スコルコボ」
ロシア版シリコンバレーと位置付けられる研究開発機関の集積地で「国家の近代化」を掲げるメドベージェフ政権の目玉事業。
天然資源に依存する系座構造からの脱却を目的とする。
モスクワ中心部から西へ約20キロの約300ヘクタール以上の土地に経済特区を建設する計画で、進出企業に法人税・資産税の免除や社会保障費用の納入負担軽減などの優遇措置を導入する見込み。600億ルーブル(約1800億円)とされる開発資金を官民が共同出資し、来年にも着工する。

既に米シスコシステムズの投資が発表され、インテルノキアなども検討に着手。
(その他、グーグル、独シーメンス、印タタなど)

BRIC'sの一角ロシア。
このグループの中ではなんだか目立たない。
もともと米国証券会社の恣意的なグルーピングなんだからそれ自体に意味はないが。
しかし逆を言えば、これからの国でもある。
「スコルコボ」はキーワードとして覚えておこう。

富士通とマイクロソフト、クラウド事業共同展開へ | IBTimes(アイビータイムズ)
富士通と米マイクロソフト(MS)は10日、インターネット経由でソフトウェアなどを提供する「クラウドコンピューティング」事業での提携で合意した。

 両社は主として国内企業向けに富士通営業ネットワークを通じてMSのクラウドサービスを促進する他にも、クラウド技術面での共同開発も検討していく予定であるという。

 MSが開発したクラウド技術「ウインドウズ・アジュール」を基盤とした情報処理サービスを国内企業中心に提供し、顧客データは群馬県館林市にある富士通のデータセンターで管理していく方針であるという。

 富士通とMSが提携することにより、MS製ソフトを利用する企業を顧客に取り込みつつ、富士通の安全性に優れたクラウドサービスを展開していくことが可能となる。

 富士通は海外でもMSと連携したサービス行っていく予定。米グーグルの展開するクラウド事業に対抗するかたちで今後両社の提携によるサービスが拡大していくものとみられる。

 富士通以外にもNEC等国内大手企業がクラウド化へ向けたサービスを展開しているが、海外への展開へは遅れが見られている。今回富士通が米MSと提携することによって、日本発クラウド事業の海外展開の大きな推進力となることが期待される。 

 富士通は9日、2010年度にクラウド・コンピューティング関連に1,000億円を投資することなどを柱とした経営方針を発表した。海外売上高は2011年度までに3,000億円程度に増やす予定であるという。

 クラウドコンピューティングの市場規模は米調査会社IDCによると、2009年の160億ドルから2014年には555億ドル規模に拡大する見込みであるという。

富士通クラウドの分野ではインフラ業者として活路を見出そうということか。
もともと日本のIT企業というのは、メーカー系か巨大インフラを持つ親会社がいる会社が強い。
つまりインフラが得意分野だ。
だがそれだけでは収益が出せないので、SIやサービス分野に力を入れてきた。
富士通はその中でも特に。
その方向転換なのか。

また日立、NECは独自路線を進むのかも注目される。