美術館&博物館

内容は昨日の続きです。
ラッフルズホテルからシンガポール美術館まで7〜8分歩きました。
基本的には100m幅の大きな通りにビルが立ち並ぶ感じなのですが
唐突に古い建物も混じってなかなか面白い街です。

落ち葉以外、ゴミらしいゴミも見当たらす清潔。
法律で厳しく罰せられるからな〜と思っていたら

それだけではありませんでした。
しょっちゅう、こうした掃除風景を目にします。
これはもう、文化ですな。


さて美術館に到着。
外観はこんな感じ。
19世紀のミッションスクールを改造したのだそう。

なかなか古風な感じなのですが
中にはいると


ガラス張りあり、ピンクの階段あり、といった
モダンな内装。こういうのは世界的流行なのでしょうか。
展示品は、シンガポールだけでなく東南アジア全般の
古典から現代アートまでバリエーション豊か。
古典は墨絵チックなのに、モチーフがフラミンゴだったり
けっこう面白い。
現代アートは、逆にちょい古臭くてエネルギーに欠け、
閉塞的な感じ。
それほど大きくはないので1時間ばかりでここを出て、
次に向かったのは国立博物館

なんだか美術館と似ていますが、こちらのほうが
はるかにでかい。12月にリニューアルしたばかりらしく
周辺はまだ工事中で、最初見たときはまだ
オープンしてないのでは、と心配したほど。
地下鉄の最寄り駅からの入り口が工事中で封鎖され
何の説明もないんだもの。日本じゃあり得ない淡白さ。
でも、入るとさすがに中はキレイでした。
ちょうど新展示があるらしく、1Fはまだ展示準備を
してました。
TVの取材なんかも入っていてかなりごった返してましたが、
それでも来館させるあたり、かなりおおらか。
入館料は10ドル。美術館が3ドルだったから
かなり高い。とはいえ日本円で800円程度ですが。


導線がまったく分かりにくく、サインもあまり機能して
おりませんでした。
ちなみにサインに使用されていた書体はヘルベチカ。
街の案内はフルティガー。地下鉄サインはローティスの
サンセリフ。新しく出来たサインほど、書体としては
オーソドックスになっているのも、時代でしょうか。


入り口から2Fにあがると、B1〜3Fまでの吹き抜けになっている
円柱の中に入れられて、そこで大パノラマのプロジェクター映像を
見せられます。シンガポール賛歌みたいなやつ。
コッポラの「コヤニスカッティ」のような演出です。
映像的には面白いのですが、延々続くのでちょっと退屈。


展示は新しいだけあって結構工夫されていて
楽しめました。
展示は民俗学的、国の歴史的内容ですが
国自体、そんなに歴史があるわけではないので
基本19〜21世紀中心で膨大な資料が展示されています。
イギリスの植民地時代、中国・日本の侵攻など
いろんな国を甘んじて受け入れた時代に
今のシンガポールの多国籍な文化が醸成されたのが伝わってきます。
基本は中華なんですが。

日本にまつわる展示も多かったです。
配給所の看板なんかもあって日本の戦時中みたい。
シンガポールの日本語地図は「シンガポール島要塞なんとか」みたいな
タイトルになっていて、物騒な感じでした。
50年代のプラスティック製家具やTV、ラジオといった
生活用品もずいぶんたくさん展示してあって、
立派な博物館だけど、入れるものがあんまりないんですよ〜という
学芸員の声が聞こえてきそう。
ここはたっぷり2時間以上見て廻りました。

最後は街でお土産を物色。
ラッフルズも、ミュージアムショップも
これといった決め手になるアイテムがなかったので
いろいろ見て廻りましたが
90年に来たときのような、民芸的なものはまったく売られておらず、
東京となんらかわらない品揃え。
本屋なんか、日本の雑誌が普通に売ってます。
マックピープルなんてマニアなものまで置いてあるし。
時間も時間になり、夕方からの仕事に遅れてはまずいので
明日仕切りなおして探すことに。

昼のビールもすっかり汗で流れぐったり疲れたので
帰りはタクシーにしようと思ったら、タクシー乗り場は
長蛇の列。そうか、もうすぐ大晦日だもんね。
あきらめて地下鉄に乗りました。
地下鉄の切符はこんな分厚い板。
銭湯の下駄箱かよ。

おまけに目的地までのボタンを押したら
価格表より1ドル高い。
なんで〜、と思ったけどしょうがないから
お金を入れて、いざ乗り込みますと
改札はこんな感じ。

イカみたいにチケットを改札にかざすと
オレンジの扉が開きます。
降りて改札出るときも同じ。
チケットは手元に残るのです。
それで、もしや・・・と思い、
自動券売機にチケットを入れると、
案の定1ドルが戻ってきました(^^)
なるほど〜、今時世界はこうなの??