「金沢大地」見学 その1

地域に広がる有機農業ー北陸集会 第3部 2日目。
地元「金沢大地」加工場にて、

井村辰二郎さんの設立のころからの苦労話をうかがった。


タマホマレ、エンレイ、フクユタカ、リュウオウなど、これは国産大豆の種類。
初めて聞いた。
彼は60種類の大豆を作り、豆腐にし、味や性質を調べた。
このかれの頑固さしつこさが、豆腐屋、メーカー、専門家をしのいだ。
当初麦や大豆は、加工品の材料でしかなく、価格も安く、価値のないものであった。
国産麦大豆、それも有機で作る。こんなマニアックな世界に切り込んだ。
作りはしたものの、加工のの材料でしかない麦や大豆を、輸入のものの10倍では流通しない。
赤字を覚悟で流通に乗せたところ、随所から加工の引き合いがあった。


国産有機麦大豆というニッチな世界は無限大の可能性がある。

食生活の変化、米離れ、正直この流れは止めれない。
米を作らず、耕作放棄地が増えつづけている。
このことを考えれば、耕作放棄地で、麦や大豆を作ること、(それも有機で)至極正論である。

こんなに近くに住んでいながら、日本一の有機圃場があるとは知らなかった。


ほがらか村で、彼の木綿豆腐をよく買うが、ますますおいしく頂くことになった。

「金沢大地」見学 その2


北海道の大地に匹敵する、河北潟干拓地。
100haの広大な土地で、米、大豆、大麦、小麦、野菜などを有機栽培。
本当にやっているのかな?

本日「金沢農業」の心臓部を訪れ、その疑い眼は吹き飛んだ。

8千万かけた、堆肥製造施設は、発酵熱で五M霧中。
なんとこの先は100メートルあるそうな。

牛ふんや豚ふんは抗生物質の危険性があるので、堆肥の材料は、トレースできる富山の鶏ふん。
NonGMOにも気を使う。
40日位で圃場に施用する。反当たり300キロ。肥料というよりは土壌改良に近い。


先月、金子さんの霜里農場を訪れた。埼玉県小川町。この地域で川上から川下まで循環されている。
化石エネルギーや人に頼らない、自給的農業。結果としてまわりの農業者も賛同し地元を、農業を中心とした
町づくりに貢献した。


今日、訪れた、井村さんの「金沢農業」「金沢大地」。地元の貢献として、雇用を創出。地元、石川県
にとどまらず、日本の耕作放棄地を視野に入れ、有機農業を通して日本の自給率を押し上げていこうと、
身を削っている。

規模や方法にに差はあれ、思いは同じである。


井村さんへの提言を偉そうに書く。

彼も言っていたが、彼の設計図はほぼ完成した。しかしバイオマスを除いては。

河北潟バイオマス施設を建設してほしい。そして河北潟をすべて一大有機農場にしてほしい。

SVO等のエネルギーの自給の基地にしてほしい。

金沢に有機農業を中心とした産業を創造してほしい。

都会並みに、有機農産物の認知度を上げてほしい。大なり小なりやまほどある。

彼ならできる。日本の農業を変える人間だから。

日本を変えるのは役人や政治家じゃない。熱き思いを持った、SAMURAIだ。

金沢の中村酒造醸造、井村さんの有機米を使用。
2010 ドイツのビオファッハに登場。