防御は攻撃より大事
攻撃と防御では、求められるリーダーシップが違うようです。
軍事的リーダーシップ - Wikipedia
攻防の統率
攻撃に求められるリーダーシップと防御に求められるリーダーシップは微妙に異なると一般的に考えられている。攻撃部隊において特に必要な指揮官の資質としては平静沈着、勇敢かつ適応的でありユーモア、積極性、高度な意思疎通能力を有していることが挙げられる。防御部隊においてとくに必要な指揮官の資質としては社交的、慎重、几帳面であり理解力、融通性、多重的な情報処理能力を有していることが挙げられる。
場面に応じて必要な能力が異なる。言われてみると当たり前の話ですが、なかなかうまく変化に適応できないものです。例えば、第二次世界大戦の旧日本軍は攻めることしか考えていなかったと思われます。外に拡張していけば、防御は考えなくてよいと思っていた。実際には補給線が伸びきった所を狙われて、分断されたり、輸送船を沈められたりもしました。戦争末期になって、やっと硫黄島で防御的な戦いができましたが、結局負けてしまいました。しかし硫黄島でアメリカ軍は大損害を出したため、本土決戦を断念しました。本土決戦になれば、さらに悲惨なことになっていたでしょう。
やはり、攻撃だけでなく防御も考えないといけません。防御できるところまでしか攻めない、勝ち目のある戦いだけをする、そうでないと調子に乗って進んだあげく、大損害を出します。第二次世界大戦の旧日本軍はその実例です。
攻撃と防御とどちらが大事かと言われれば、防御です。孫子が書いているように、攻撃が成功してもちょっと得するだけですが、防御が失敗すれば死んで全てを失います。クラウゼビッツも攻撃より防御が大事だと書いています。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0273.html
クラウゼヴィッツは戦争の才能はひとえに「多様な摩擦を乗り切る才能」だとみなしたのである。
戦争にともなう過度の摩擦には、相手の攻撃による打撃、つねに身体にともなう危険、兵器調達にともなう摩擦、資金の遅滞による摩擦、戦争時における情報の不確実性、部隊の行動の狭隘性、戦争時に発生する偶然性(天候その他)など、いろいろがある。軍事上の天才とは、これらの戦争にともなう多様な摩擦をすべて克服するに足る“異常な素養”をもつ者のことだというのだ。
異常であるしかない。それがクラウゼヴィッツが軍人や将軍に与えた才能というものだった。
しかしこの才能がどのように磨かれるのかというと、意外にもクラウゼヴィッツは「守勢の徹底が才能を磨く」と考えている。すなわち「防御は攻撃よりすぐれた手段なのである」。なぜなら、どんな守勢も、防御に徹しようとすれば、必ず攻撃的諸動作を併発するはずで、それによって軍人や将軍はたえず敵の攻撃を読む姿勢に入れるからである。かつ、攻撃は想像力を鍛えないが、防備は想像力を鍛えてくれる。
こうして「自発的退軍も敵を消耗させる有効な戦術である」というテーゼが導き出された。このあたり、ディフェンスを重視する最近のサッカーや野球にもあてはまる。
防御は苦しいものですが、その苦境が人間性を叩き上げるということです。今の苦境も人間性を鍛えるチャンスのはず。
私もこの苦境を乗り越えていこうと思います。お互いがんばりましょう。
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松浦彰夫 拝
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