水没と大きな字でDP袋に書いてある物を発見。さーどうする?

この季節は、保育園の水遊びのプールの写真が、入ってくる時期です。
もう何年も水没という、保育園のプールの写真はお目にかかっておりません。


別な民間保育園で、以前は水没フィルムがありました。濡らしたまま持って来て下さい。
と指示をしまして、濡れたまま、暗室で光が被らないようにドライヤーをトンネル状に
屈折させ光を被らないようにしたトンネルを印画紙の空袋で作った物を使いました。


現像液以外の液体にフィルムが接触しますと、仕上がったフィルムは色に変化を
きたします。どのように、出るかは予知ができません。


全体的に、被った色を補正するようにしています。
出来上がったプリントをそそっかしい人が見ますと、水没している事にも気がつかない人もいます。



今回は、水没して既に時間が経っている様で、途中そのままの状態で、プールから、直ぐに
取り上げた使い捨てカメラのようです。


屈折させたドライヤ用のトンネルを作る所から、やらずとも今回は時間が経っているので
カメラを分解する所から始めます。


水没したフィルムの場合はは乳剤がくっついてしまう為に、上手に剥がして、スピーディにフィルム
を吊るして、あまり温度を上げないように乾燥させます。


現像温度が37.8度ですから、ドライヤを温風と冷風を交互に調整しながら当然暗室で作業します。
なぜ乾燥させるかといいますと乳剤がフィルム面と分離しては困りますし、乳剤が現像液の升
に漂っても困ります。


長時間濡れたままですと、フィルムベースから乳剤が剥離しておりますので、処置なしです。
現像する側からしますと、非常に神経を使い厄介な仕事になります。
閉店して全ての作業後に、作業します。



結果的に今回は、現像処理後10カットが、黄色っぽい被りがありました。
天地方向に色彩が薄くグラデーション的に黄変しておりました。


10カットのイエローを引いてプリントして、残りは、長巻きですから、補正値の影響を考慮
して、焼いてゆきます。


使い捨てカメラの場合、撮ったフィルムは金属のマガジン側におさめてゆく構造になって
いますので、おおかた幸運不運の分岐点はマガジンの内か外かによります。


その昔は、山歩きで、途中滑落して亡くなった方の持ち物の中の水没フィルムを現像しましたが
その時は、QSF430-L3という以前の現像機でした。

水に濡れたので、現像ができるのであればプリントして下さい。というオーダーは、
何本もためて現像をしないまま、放置されたフィルムに、まぎれている事はあります。
また、使い捨てカメラの防水タイプのカメラが濡れてしまう事故もあります。


             銀塩写真を続ける為のー『銀塩魂』ー

活かせる物なら何でも活用しよう。売られていない物は、作ろう!遮光性のある物は、印画紙の袋
で色々化けます。ドライヤの口を締めるのは、100均のマジックテープで閉める事ができます。

強度と、形を保持するには、まちをホチキスで、細かに止めますと、遮光性と強度が増します。
全体の形はクランク状の筒型の形状にします。
やはり、ここ一番の強度が必要な時は、針金で巻けば何とか止まります。

今回は必要なかったのですが、水没フィルムはいつくるかも不明です。しかし一個用意して置く
べきなんだと今回確信しました。



今回の『忘れまじ東北』は秋分の日が9/21ではなく9/22という日になったのは116年ぶりだったという。

昨年は、東北からの帰り道に浦安の両親の墓参りにいった事を思い出しました。
そして今日、彼岸で墓参りに行ってきました。

昨年の宮古市の被災地のFさんの事を思い出しました。
仕事は見つかったかな?
震災の中、家から救い出したお母さんと元気にやっているかな?