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Commentarius Saevus このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter




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2018-04-25

5月28日に東工大で『ヘンリー五世』のイベントに登壇します

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 5月28日東工大で開かれる『ヘンリー五世』のイベントに登壇します。「声に出してシェイクスピア特別篇「歴史劇の現場から2」―新国立劇場の『ヘンリー五世』をめぐって―」というタイトルで、俳優下総源太朗さんと、新国立劇場制作をつとめている三崎力さんも登壇され、18時からです。詳細はこちらです。無料ですので、ふるってご参加ください。

 また、早稲田エクステンションセンターで五月に行う『ヘンリー五世』準備講座のほうも、まだ若干ならあきがあるそうです。

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2018-04-24

スペイン文学エディタソン

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 昨日セルバンテス文化センターで行われたセルバンテスの日記念スペイン語文学者のエディタソンは、6件の記事作成して無事終了しました。全てスペイン語圏文学記事です。参加者の皆様、お疲れ様でした。来年もまた開催を予定しているということです。

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2018-04-23

視覚的には凄いが、話が個人的に…『メリー・ポピンズ』

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 シアターオーブで『メリー・ポピンズ』を見てきた。

 スーパーナニーメリー・ポピンズ活躍を描く作品で、映画でおなじみの歌がふんだんに使われており、さらに視覚効果がかなりすごい。メリー・ポピンズ文字通り劇場を飛び回るし、天井でのダンスシーンもある。凝った照明や作り込んだセットなども、見ているだけで楽しい

 ただ、これは完全に個人的趣味なのだが、どうも世界観があまりピンとこなかった…メリー・ポピンズはけっこうつんけんした人なのだがとにかくカリスマがあり、次々と不思議なことを起こして人々を幸せにするのだが、自分が行ったことについて一切説明をしないし、身元を保証したり、他人安心させたりするようなことも全くしない。ものすごい自信と能力に満ち溢れていて、ちょっと超人すぎる。なんだか、一般家庭に突然スティーヴ・ジョブズみたいな人がやって来て、現実歪曲空間を作って人々の認識を変え、イノベーションを起こして去って行くみたいな話だと思った。

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2018-04-22

動き出す彫像〜ロイヤル・バレエ『冬物語』

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 TOHOシネマズ日本橋ロイヤルバレエ冬物語』の上映を見てきた。シェイクスピアの『冬物語』をクリストファー・ウィールドン振付、ジョビー・タルボット作曲バレエ化した作品である

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 バレエに詳しくないのであまり綿密な評価はできないのだが、セットや衣装から振付まで、大変凝った豪華な演目だった。照明や背景がとても巧妙で、レオンティーズ脳内で起こっているところは照明が暗くなったり、「クマに追われて退場」のところではプロジェクションで大きなクマが背景幕に映ったり、台詞を使えない部分をかなり照明や背景の表現で上手に補い、お客さんにわかやすいようにしている。レオンティーズ嫉妬や、最後和解雰囲気などをうまく踊りで見せていると思った。とくに彫像のはずのハーマイオニが動き出すところはバレエならではだ。

 なお、この撮影はもともとは2月ライヴで行われていたものなのだが、途中に解説が入っており、観客は#ROHtaleというハッシュタグで幕間に感想を出すよう促される。最後カーテンコールではこのハッシュタグで拾ったと思われる各ダンサーの踊りを褒めるツイートが、挨拶するダンサーにあわせて紹介される。この企画はなかなか面白いし、広報は優秀だなと思った。

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2018-04-21

小さい小屋での人間ドラマ〜東京ノーヴイ・レパートリーシアター『メデイア』

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 東京ノーヴイ・レパートリーシアター『メデイア』を見てきた。言わずと知れたエウリピデスの有名作だが、生で見るのは初めてだ。心から尽くしてきた夫イアソンに捨てられたメデイアが夫の新しい妻とその父を暗殺し、さらには自分イアソンの子供たちも殺してしまうという、極めて残虐な復讐をするまでの物語である

 基本的には前回同じ劇団が上演した『アンティゴネー』同様、能を取り入れた演出採用している。ただ、ほとんどの役者が能の節回しを組み込んだ荘重でゆっくりした台詞回しを用いている中、イアソンだけはまるで現代人のような話し方で、しかも大変なチャラ男だ。あまりにもチャラくてちょっとおかしいくらいで、ギリシア悲劇を見てたぶん初めて笑った。このチャラさの方向性愛嬌があるほうではなく、なんか見ていてイラつくほうのチャラさで、その感じでメデイアに対してあまりにも無神経で筋の通らないことを軽い口調で言うので、実にイアソンがひどい男に見える。

 この演出のメデイアは、ひとりだけ他の登場人物とは模様や質感の異なる、ちょっと野性味のある衣類を着ており、舞台コリントスとは離れた場所で生まれて魔女となったメデイアのよそ者としての疎外感を象徴している。故郷を捨て、よく知らない土地でひとりぼっちなのに守らねばならない子供までいて心細いメデイアは、元夫にひどいことばかり言われてとうとう堪忍袋の緒が切れ、理性では考えられないようなおぞましい復讐に走る。メデイアは自分のしでかしたことの恐ろしさに脅えているものの、子供たちが敵の手に落ちるのではないかという妄執に取り憑かれてさらなる残虐行為を止められない。さすがにメデイアほどの残虐行為をする人はあまりいないだろうが、我慢し続けていたところにさらなる虐待正気を失ってひどいことをしてしまうというのは誰にでも起こりうることだ。涙を流しながら凶行に走るメデイアは、許されないことをしてしまったが、人間らしいところがある。

 全体的に、小屋がとても小さいので、親密感を強調し、ひとりひとりの登場人物神話的というよりはもう少し人間らしく、わかりやすく描こうとしていると思った。以前ロンドンゲイト座で『エレクトラ』を見た時もそう思ったのだが、小さくて客席と近い劇場では登場人物神話的に見せるよりは人間的に見せるほうがやりやすいので、ギリシア悲劇も少し家庭悲劇ふうにしたほうがおさまりがいいのかもしれない。

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