この世で一番おもしろいマクロ経済学
大著のこれとこれを読んだあとにさっくりしたもので、ということで読んだが、内容は濃い。印象に残った部分を挙げておくと、
- マクロ経済学の目的は、短期の経済安定と長期の経済成長。短期の経済安定を見るのは実質GDPの動き、長期の経済成長を見るには一人当たりGDPを見るのが適切。
- 短期の経済安定を確保する第一義的な政策は金融政策、それでも不足する時には財政政策。
- 技術の進歩と貿易の効果はほぼ区別がつかない。短期的にはパレート改善にならないこともあるけれど、長期的には万人が利益を受ける。
- 通貨統合の利益が費用を上回るためには、協調性(経済が一体になって動く)ことと、労働と資本の自由な移動が必要。
- 金融システムは市場の失敗と政府の失敗の板挟み。
この世で一番おもしろいマクロ経済学――みんながもっと豊かになれるかもしれない16講
- 作者: ヨラム・バウマン,グレディ・クライン,山形浩生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/06/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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