どこかしらへ向けたゆるめの助走―その1

ながかった

CODE―インターネットの合法・違法・プライバシー

CODE―インターネットの合法・違法・プライバシー

サイバー法権威ローレンス・レッシグによる、サイバー空間で自由を得るにはどうしたらいいのかをガッツリ論じた本。『CODE』。いきなり引用で面目ないんですが、レッシグが次に出した本『コモンズ』の「訳者あとがき」から山形浩生氏のすっきりした要約を拝借。

  • 法律以外にも人の行為を規制する方法はある。市場でコストを高くすることやコミュニティなどで規範をつくること、そしてアーキテクチャを生かすことだ。
  • ネットでは、そのなかでもコード(ソフトウェア)による規制がきわめて強力だ。だからネット上の規制は不完全どころか、コードを通じた完全すぎる規制が実現する可能性があるし、まさにその方向に向けてネットは動いている。
  • 法律は、コントロールが完全になりすぎないような措置が意図的に講じてある(フェアユースやプライバシーなど)。コントロールが不完全であることに重要な民主主義の価値があるからだ。
  • その不完全さが残るようにするためにのみ、コードに規制をかければよいのではないか。

もっとすっきりさせてみる。まず彼の斬新さは、法以外にも以下の3つが人々を規制すると論じたことにある。上の要約の1番目だ。

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